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第1章 6話 「ご飯を食べよう」


「…………!?」


……何か掛けられている


……布団?


まだ寝ぼけているが

充てがわれた部屋のベッドの上で寝ていた様だ



「おお!起きた起きた!!」


直ぐ横にいた木村が言った


「っつ………木村、俺は………」


「おい馬鹿まだ寝てろって!」



「……俺 どうしてたの?」


「練修場の事は覚えてるか?」


「うん、まぁ」


「あの後、おまえずっーと起きなくて

残った俺達だけで地獄の訓練に……」


木村は違う違うと頭を振った


「とにかく、長峰が2時間位眠りっぱなしだったから

カール先生がおまえをここに運んだっぽい

しかも俺達が帰って来てもまだ寝てんだもん

正直心配したぜ」


「……そぅか 悪かったね」


「いや、別にいんだけどさ

……体大丈夫なのか?」


上体だけ起こしてみた

……まだ微かに右腕に熱が残ってるみたいだ


「なんか右腕が熱いけど

まぁ他は平気っぽい……かな」


「んなら まぁ良かったわ

……で因みに長峰、腹減ってね?」



「減った」


「だろ?食堂で飯が貰えるらしいから行こうぜ」


正直助かった

言われて気付いたが昨日から何も口にしていない

何か食べないと倒れてしまうぞ


ふと…部屋を出る時気付いた


「? 他のみんなは?」


「ああ、先に飯行くって」


「なんだよ、木村も一瞬に飯行けば良かったじゃん」


「勿論次からそうするぞ、感謝したまえ」


「はいはい」



食堂に向かっている途中、クラスメイトと何回かすれ違った


「あ、長峰君!木村君!」


通路の先に女子の飯島と花川、矢島

それと何故か水無瀬が一緒に見えた

大人しめなのが花川と矢島

飯島は割とアクティブで確かソフトボール部に入ってた……気がする


水無瀬は大体女ヤンキーグループと群れてて

いつもだったら佐倉や山崎とか川村と一緒にいたハズだ


とそこまで考えた所でこの4人もチームなのだろうと思った

ただそうすると1人足りないが


「今からご飯?」


「おう、長峰がゲロって倒れてたからな!」


「うわ!キッタネ!!」


水無瀬が俺から距離を置いた


「えっ!ちょっと待って!

違う違う!!

吐いたのは……」


そこまで言いかけて止めた

多分真実を言ったのがバレたら野間に殺される、そう直感とか第六感とかが告げている


「え?ゲロったのは?」


「………」



「さ、さきちゃん

も、もういいじゃん

しょうがないよ、こんなトコで吐く様な嫌な事もあったんだよ

……多分」



「まぁいいじゃん、ほら飯食いに行こうぜ

じゃおまえらまたな

死ぬんじゃないぜ」


(こ、こいつ……)


「もう!木村君!やめてよ怖いんだから」


「おう!じゃあな!

あんま気にすんなよゲロ峰」


下品な笑い声をあげて水無瀬が通って行った

「な、長峰君 ……あんまり気にしちゃダメだよ? またね」


飯島が過ぎていき

後を追って花川と矢島がついていった



最悪だ


女子の情報ネットワークは光の速さを超える


明日には俺のアダ名がゲロ峰で定着するであろう



「美味そうなモン出て来るといいけどなー

あーステーキ食いてー」


…こいつはいつか痛い目に合わす!


そう心に秘め食堂へ向かった

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