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お爺ちゃん賢者は久々の戦闘に出掛けました。

明日は投稿できませーん!

 馬車から降りると、そこは鬱蒼と木の生い茂った森の奥だった。


 幸い道は作られていたのか、前方は開けている。


 やはりモンスターといえば森なのだろうか。


 辺りは静まり返っている。



 どこからともなく指示が飛び、馬車で同席していたメンバーとパーティを組むことになった。


 

 (この四人はちとキツいな……さっきから一言も発さないこの中年男がどれだけ戦えるかだが……)



 少年少女の二人に戦力は期待しない方が良い。


 この中年がいくら戦えるかで儂の機動力ががらりと変わる。


 儂は本来、単体での戦闘能力を求めて鍛えてきたものじゃ。


 守るには少々向いてはおらぬ。


 

 「では、行進を始める!全員、前へ!」



 指揮官らしき者が威勢よく声を挙げる。


 すべてが順調に事が運んでいる。


 


 ……数秒後に直矢がその男を貫くまで。 





           ****




 良くも悪くも、戦場は混沌としていた。


 このような事態に一応は備えていたのか、すぐに指揮系統が入れ替わるが混乱は収まらない。


 我先にと逃げ出そうとする若い冒険者が馬車に殺到する。



 「やめろ!逃げれば死ぬぞ!」



 混乱に紛れて幼児二人が逃げ出そうとしていたので呼び止める。



 「だって!クレイくんも危ないよ!?」


 「……わっ危ないッ!?」



 急に魔力が抜けていく。


 何故かと一瞬訝しむが、機動武装ソルドアームが展開されたのだと気づく。


 今のは【十字架の絶護ディフェンド・ロザリオ】だ。


 少量の魔力消費で、殆どの攻撃を防いでくれる。


 ザァァァ……と砂が崩れ去った後には矢が二本転がっていた。



 「えっ……」


 「すご……」



 絶句する二人にもこの絶護を展開してやるようにAIに指示する。


 この辺の雑魚相手ならこの絶護は崩れやしないじゃろう。


 

 「よいか!お前らは一切攻撃を受けない!だから大人しくしておれ!」



 それだけを言い残して飛び去る。


 翼のメンテナンスはしっかりしていたので、すぐにでも最高速が出せた。


 

 (後はどれを潰すかだが……)



 今、集団を襲っているのは人ではなく魔物だ。


 しかしどうやらそれらが知能を持つ魔族であることが分かった。


 じゃないと矢など使えるわけが無い。


 

 (とりあえず討伐対象の魔族を先に倒すかの……)



 上空から見ると夥しい数の魔物が周囲を取り巻いているのが分かる。


 これを一掃するのは難しいだろう。



 「一人で大丈夫なのか?」


 「……ッ!?」



 思考、意識の外側から声が届く。


 反射的に殺意が漏れ出すが、見覚えのある顔が横にあるのを知って殺意を収める。


 

 「……何故今更だ?」


 「何となくだよ」



 馬車に乗っていた無口の中年が、宙に浮いて儂を見つめていた。



 


 



 



 

火、水、金は投稿できません。

活動報告で投稿予定を常時公開しているのでそちらを見ていただければありがたいです。


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