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お爺ちゃん賢者とリリムです。

最近アクセス減少気味です。

お盆が終わったからでしょうか……?

 「はぁ……ここはいい国なのだ……」


 「悪いがさっさと出て行ってくれないだろうか」


 

 あの後、龍神族魔王という立派な肩書を持ったアホの子魔王リリムは一週間この国に滞在し続けた。


 ぶっちゃけうるさいので早く帰って欲しいというのが現状である。


 

 「そんなこと言っていいのだ?滅ぼすのだ」


 「それだけはやめてくれ」



 ……そして早く帰らせる、というか追い払おうとしても強制できないのが現状だ。


 こいつ、あの時は手加減していたとか言っていて本気で相手したら儂でも歯が立たなかったのじゃ。


 九尾を一瞬で吹き飛ばして儂をペシャンコにして終わり。


 文字通り瞬殺だった。


 

 「まあ、戦争のときはちゃんと助けてやるのだ。それまで我慢するのだ」


 「はぁ……戦争位儂一人で十分じゃぞ?」


 「じゃ、ここ攻めよーっと」


 「やめて」


 

 アホの子属性の上に我が儘属性とかマジ要らない。


 それを今更痛感した儂だった。



 

         ****



 

    <冒険者ギルドside>



 


 「はぁ……一体どうしたんだろう……?」


 

 私は人間国本部の冒険者ギルドで受付嬢を務めている、レミルと言います。


 私の仕事はもちろん、冒険者の依頼なども含めて幅広く冒険者を見守るのが本領です。


 ところが、最近冒険者の事故死亡件数がたくさん発生しているのです。



 「うう……レミルさん……ギンの奴が……ギンの奴がァァァッ!」


 

 こうして今日も冒険者の死亡報告が届きます。


 それを聞くと、いつでも切ない気持ちになって思わず泣いてしまいます。


 冒険者は皆、新人からベテランまで私が知っているわけですから尚の事悲しいことです。


 

 「ううう……ギン……」



 今、報告してくれた子はとても勇敢だと思います。


 死亡した子はこの子の親友だったのですが、この前一人で森へと狩りに行ったときに死体で見つかったそうです。


 そうして親しい人を失った冒険者は、悲しいことに後を追って自殺することも少なくはないのです。


 増してや、このように報告してくれることはさらに少ない。


 

 「すいません……今までありがとうございました」



 この子は、冒険者を辞めて親の仕事を継ぐことにしたそうです。


 『僕は立派な冒険者になるんだ!』と初めてギルドにやって来た時のことが今でも忘れられません。


 ああ、誰かこの無間地獄を止めてくれる方はいないのでしょうか。


 冒険者は日に日に減っていき、今はピークの半分近くにまで減っています。


 


 ……そういえば、さいきん王宮に入った方で竜種を圧倒した超人がいるそうです。


 このギルドのSクラスの方たちも、その映像を見て恐怖していました。


 その方でもいいから、どうかこの流れを止めてくれないでしょうか。


 そんなことを、いつも考えてしまいます。


 


 

 


 


 


 

今日は二話投稿です。

今後もよろしくお願いします。

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