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お爺ちゃん賢者と久しぶりのシルです。

連載版:ゴキブリのような男のゴキブリ転生~あらゆる怪物を驚かし続けたゴキブリは最恐のゴキブリと化す~

という題で、新しい作を始めました。

良ければ覗いていってください。

 「久しぶりだわね、土魔法狂」


 「その言い方はやめて欲しいのお」


 魔界の方は、あらかた片付いたため転移門でさっさと帰って来たそうじゃ。


 向こうでリーダーを一人選出し、統治を任せているらしい。


 にしても、魔物たちの心を掴むのが本当に早いの。


 裏切られたら―――否、裏切られても(・・)、今の儂なら全滅させられるがの。

 

 ま、物騒なことを考えるのは止めよう。


 スキュラ含め、魔王首脳部が揃ったところで作戦会議じゃ。


 既に他の者は、儂の家に集めてある。


 儂の家の中、テーブルを囲んで会議が始まった。


 

           

             ****




 「して、アンデ。どこに移転すればよいのかの?」


 「王宮の近くに、没した貴族の宮殿がある。そこを譲ってもらえるそうだ」


 地図で示された場所は、王宮に相当近い所。


 よほど位の高い貴族だったのじゃろうな。


 ……なんか悪いことをした気分になって来たぞ。


 「ところで、スキュラ。転移門はすぐに作れるのか?例えば王都までとか」


 儂も転移しようと思えば転移できるのじゃが、その方法は塵雷魔法を己の身に打ち出して吹っ飛ぶ、という方法じゃからな。


 常人には耐えられまい。


 しかも転移門の素材が不足しているため、作ろうと思っても作れないのじゃ。


 「ああ、問題ないぞ。素材は無くても作れるからな」


 おお、流石だな元魔王。


 ツッコミしかできない残念な奴、と思っていたがここは評価を改めるべきかもしれんのお。


 「誰が残念な奴だ!?」


 ばれたか。


 ていうか自覚症状はないのかの?


 「では、父上と兄者とカム。早朝に村人全員を広場に集めておいてくれ。早朝に転移を行う」


 最後に通達して、その場は解散になった。




          ****




 「わーい銃だ!」


 「その台詞は教育上よくないと思うのじゃが……」


 久しぶりに暇が出来たので、儂はシルのところに遊びに来ていた。


 正確には、連れてこられた・・・・・・・の方が正しいがの。


 あの「付いてくるよね?」という凄惨な笑顔の前に、怯えずに逆らうことはたとえ賢者でも不可能じゃ。


 今でも思い出すと寒気がはしる。


 「ねぇ!ねえ!」


 「……お、おおどうしたシル」


 考え事のせいで反応が遅れた。


 「クレイはさぁ……もう私と遊んでくれなくなるの?」


 「うん?」


 「お母さんが言ってた。クレイ様はもう忙しくなるのよーって」


 あーそういうことか。


 貴族になる、という話はもう村中に広がってたりするのか。


 たぶんあの父上だな。


 あの人、口緩すぎるから今度拷問してでも〆ておかないと。


 「ねぇ!そんなことないよね。遊ぶもんね?」


 不安そうな顔で、上目遣いで聞いてくるシル。


 「あ、ああ……」


 引き攣った顔で答える儂。


 やっぱこの子の眼が怖すぎる。


 


 


  

連載版:ゴキブリのような男のゴキブリ転生~あらゆる怪物を驚かし続けたゴキブリは最恐のゴキブリと化す~

という題名で新作を始めました。

良ければ覗いていってください。

今後もよろしくお願いします。

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