お爺ちゃん賢者の対魔王戦でした。
今日も四話投稿ー。
昨日投稿しないといったかもしれませんが、不意打ち投稿ということで。
いきなり予定が空いたんですよー。
魔力装填完了。
『【照準】』
引き金に指を這わせ、照準を付ける。
魔力装填からこの間、約0.02秒。
AIによるある程度の自動化で操作はだいぶ早くなった。
『ラストじゃ!』
儂は引き金を強く引く。
想いを込めるように、強く。
『【発射】』
『銃口初速99200m/s、推定有効射程4000km。順次発射します』
理論は良く分からんが、リボルバー式に変えたことで威力が格段に上がった。
もちろん、リボルバー式なので連射性能も多少はある。
ドパンッツ!!!
一発一発が、確実に魔王の防御を削っていく。
こんな音が、六回続いた後。
大量の土煙と、銃の発砲熱を潜り抜け魔王の元へと止めを刺しに行く。
四天王は恐らく一発で十分葬れるはずじゃ。
魔王スキュラは一応、六連リボルバーの内二発をぶち込んだがそれでもまだ死んでいるとは言い切れない。
煙を潜り抜けていけば、やはり魔王は生存していた。
どうやら六つの竜頭を全て防御にまわし、全滅したものの肉壁の役目は果たされ、魔王本来の防御力も相まって重症のみで済んだらしい。
全身からは煙が立ち昇り、このままでも死にそうだ。
だが、これで終わる儂ではない。
どうやら土煙の中、儂の姿を探している様子の魔王。
がら空きの背中は、格好の的じゃ。
『非実体弾銃:展開』
『【魔力装填】【照準】』
『終わりじゃ!【発射】』
膨大な魔力に任せて二百数十万発も作り出した魔磁弾は、照準を向けた心臓の裏に吸い込まれ爆発する。
照準からは、魔磁波が出力されており、磁力によって吸い寄せられた魔磁弾は、決して的を外すことは無い。
ドドドドドドドドドッツ!
甲高い音を上げて、爆発をいつまでも繰り広げる。
村人は既にchを【転移】に設定した鎖で全部移動したので、味方の死滅は考えなくても良い。
『Gyearaaaaaaa!?』
不快な叫び声をあげて、スキュラ転生の擬似魔王は消滅した。
その遺体からは、二つの物体が吐き出された。
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『何もあそこまでやる必要はなかったんじゃないの?』
しつこいな。
「やらんとやられる。そう感じたからじゃ」
『いやまぁ、それはその通りだけど……あそこまで本気でやられると本気で嫌われてるんじゃないかとか考えちゃうからさぁ……』
「安心しろ。本気で嫌っとるから」
『ええッ!?』
見たらわかると思うが、なぜかこいつが生きておる。
四天王までも生きておる状態じゃ。
なぜか。
あれは倒しても洗脳が解けるだけの術式じゃったらしい。
つまり倒したことは確実じゃが、生き返ったわけではなくて強制的に洗脳を解いただけのようじゃ。
そして―――
「……ふがふが(すいませんでした……)」
「……ふがッ!?ふがふがふが……(やめてくださいどうか!どうか!)」
飲み込まれたこいつらも生きておる。
なんか腹立たしいなこれはこれで。
今は縄で雁字搦めにして、口には猿轡を付けさせた状態じゃ。
魔力は全部奪って、大魔石のエネルギー補填に使わせてもらった。
「ふがふがふが!(心を改めて働きますから!)」
「……ううう(解放してください……)」
……ところでこいつら本当にどうしようか?
ブクマありがとうございます。
おこがましいこととは思いますが、評価、感想等もぜひよろしくお願いします。
その二つは僕の投稿モチベーションに大きな影響を及ぼします(泣)