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お爺ちゃん賢者は勝ち誇りました。

ブクマありがとうございます。

 「どうした?いつものお前らしくもない」


 多分に愉悦を含んだ声で儂は問いかける。


 「どうした、じゃねえッ!?どうやってあれだけの数に対応した!」


 矢継ぎ早に質問をぶつけるカム。


 少しは自分で考えてみんかの。


 「見ればわかるじゃろう?あの鎖じゃよ、鎖」


 本当は塵雷魔法なんじゃが、これを喋ったら大変なことになるのは分かる。


 この村が世界中から狙われることになりかねん。


 儂も研究室におった時代は、勇者以外の各国最強戦力から狙われ続けたからのう。


 「クソッ……これでは命令の一つも遂行できないではないか……」


 何か呟いてるらしいが、あまり関係ないじゃろう。


 命令というのは少し気になるが。


 「こうなったら最後の手段を使うしかない!いきますぞラルク様!」


 「あ、ああ……」


 ここに来た時から兄者はカムのそばにずっといた。


 儂の方が有利であることを見て、ずっとガタガタ怯えている。


 ま、儂も若い時はこんな力見たら腰ぬかして数日は寝込んでおったからな。


 「さぁ、早く。あの珠玉オーブを出してください」


 「だけどカム……あれは使えば死ぬんでしょう?」


 兄者の言葉が、何故かおかしい。


 だいぶ弱気になっているのか?


 儂にとっては些細なことでしかないが。


 「ええい五月蠅い!俺の言う通りに動けばいいんだ、よッ!!!」


 「…ッ痛い」


 カムが兄者の頭をかなりの力で叩き、兄者の腰のポーチから光り輝く珠玉オーブを強引に取り出す。


 そのまま、それを握りしめてパリィン!という音とともに割る。


 「これで貴様らは終わりだ!せいぜい地獄で悔しがるがいい!」


 『【解放アンロック:封印の珠玉】ッツ!』


 巨大な黒い光の奔流が割れた珠からあふれ出す。


 螺旋状に渦巻き始めたそれは、黒い物体へと実体化を始めようとする。


 それを儂は邪魔することが出来なかった。


 抑えきれない驚愕のせいだ。


 「何故、お前が……」


 賢者時代、まだ若かったころに勇者とともに討伐した前世の魔王、スキュラとその四天王が再び地に生を宿した。


 



     

 


今日はあと三話更新予定です。

お楽しみに!

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