お爺ちゃん賢者は土魔法最弱の世界へとログインしました。
初めてのお爺ちゃん口調に挑戦です!
多分どっかで普通の口調に戻ってるところがあると思うので、ご指摘いただければ幸いです。
「やった……やったぞ……」
儂は今、最後の研究を完成させた。
機械的なモーター音が無事動き出したことを確認し、満足そうに微笑む。
この世界は土魔法が差別されている。
そして儂は土魔法を扱う賢者。
厳しい差別を乗り越え地道な努力により見事、亜種の魔法【塵雷魔法】の才能を開花した。
こうして賢者をやり始めてはや二百年も経つ老練な魔導士だ。
最後の研究とは、異世界人を名乗る者たちとの共同制作の【神具】である。
モーターなるものを多分に使い、電導力に特化した魔法陣。
これを使って世界を渡る魔法陣を作ってやる、と始めた研究。
異世界人は魔王が討伐された今、ひとまず故郷に帰りたい。
儂は違う世界に行って、この土魔法の才能をさらに開花させたい。土魔法の素晴らしさを伝えたい。
互いの利害が一致したため、研究は本当に迅速に進んだ。
その間、僅か二年。
そして今、儂は旅立つ。
「すまんな、先に行ってしまって」
「いいっていいって。あんたがいなけりゃこの研究も成功しなかったからな」
勇者筆頭のスズキが答える。
思えば、こいつが勇者たちの研究の音頭を取ってくれたのだ。
感謝せねばなるまい。
「そう言ってくれれば嬉しい限りじゃ。儂の研究を後押ししてくれて、こちらこそありがとう、だの」
礼を伝える。
「ああ。お前ちょっと語尾がおかしくなってるけど感謝の気持ちは伝わった。どうせならこいつ等にも感謝しとけよ?」
そういって自分は一歩下がってほかの勇者を前に出すスズキ。
若いくせに出来た男じゃ。
そう感嘆しつつ、ほかの勇者にも感謝の言葉を伝えた。
「そろそろさらば、かの」
「ああ。今まで長かったな……」
遠くを見つめるように、今までを振り返るスズキ。
「よせよせ。今はそんなシリアスな空気を作り出す空気じゃないぞよ。笑顔で送り出しておくれ」
「いやすまんww」
モーター音はさらに激しくなり、今にも炎が出てきそうだ。
既に焦る必要もない。
必要な荷物は既にアイテムボックスにしまった。
「……ッとカウントダウンだ。3……2……」
唐突にカウントダウン。
儂は焦らず受け入れる。
「1。お前らには世話になったの。さらばじゃ」
バシュッという音とともに、儂の存在はこの世界より搔き消され別の世界より構築される。
二度目の世界はせめて安らかに過ごそう。
そんな期待を背負って。
初めてのお爺ちゃん口調に挑戦です!
多分どっかで普通の口調に戻ってるところがあると思うので、ご指摘いただければ幸いです。
これからもよろしくお願いします。
※今日は三話まで投稿します