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先輩と後輩で話をしよう。  作者: 干詩イモ
第一章 先輩と後輩で出会おう。
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0. 先輩(仮)の先輩になる前の朝礼

 「えー来週からですね、新人が来ますので、

  えー皆さんいろいろとね、教えてあげてください」

 

 「他に何かありますか...それでは私から。

  皆さんに私からメールで新人教育の予定表を配っておきました。

  今回は皆さん全員にやっていただくように、予定を配分しておいたので、

  予定に不都合ありましたら、個別に私にご報告してください。以上です。

  それでは、業務報告をお願いします。」


 「はい。今週は××様向け製品の○○不具合を...」


 今年は新人入るんだなぁ。

自分が先輩かぁ...不安でしかない。

教えられることなんてあったっけ...正直設計の仕事なんてほとんどしてこなかったわけで。

心配だなぁ、ふぅ。

 いやいや、自分より新人の子の方が不安なわけであって。

教えられることはできるだけ教えるよう頑張ろう。よし。

 

 「それでは、朝礼を終わりにします」


 たち机の周りを囲んでいた部署の人々がぞろぞろと背筋をまげて自席に戻っていく様子を見ると、

僕の慣れないまっすぐに伸ばした背筋はまるで新人のように映ってしまっているような気がする。

「ただ、わるくないよ」と昨日の自分が言っているような気がして、僕はその姿勢を続けようとか思った。





 中山秋路、それが僕の名前。

26歳社会人3年目。メーカー勤務で開発設計部門のいちおう技術者である。いちおう...ね。

 会社で十分に実力もつけぬままでたどり着いた今の状態に焦っている一方で、淡々と一日を見過ごす日々を過ごしている。もっぱらため息が友達だ。

 そんな僕も来週、先輩になる。

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