死亡した少年
膝を屈し顔に手を当て号泣している女がいる。
僕のお母さんだ。
彼女の前には額がある。
僕の写真だ。
顔に深いシワを刻んだ男が泣いている女を抱く。
僕のお父さんだ。
……やめてよね……
なんで泣いてるの?
まるで僕が死んでるみたいじゃないか……
額の隣に壺がある。
僕の……じゃないと思う。
そうであってほしくはない。
女がいる。
誰だろう。
とても美しい女だ。
年齢は二十歳をすこし過ぎたくらいかも。
黒い喪服に身を包んでいる。
彼女がお母さんに何かを話しているみたいだ。
声は聞こえない。
噂のマジックミラーってやつかな。
お母さんが髪を振り乱して何かを言っている。
女がため息をつく。
また二言、三言お母さんに言う。
お母さんはそれでもなお、髪を振り乱している。
頭を地に伏せている。
どうやら、なにかお願い事をしているようだ。
その時声が聞こえた。
女の声だ。
なんとも綺麗な声。
聞き惚れてしまいそうになる。
「貴方って随分愛されてるのね」
気のせいだろうか。
その言葉には怒気がこもっている様に思えた。
僕はその一言だけを聞くと気を失いそうになる。
身がゆっくりと重力に任せて倒れていく。
まるで硬いもので思い切り殴られた時のように……
「貴方も運が無いわね。
二回“も”生きるなんて」
女がしゃがみながら僕を覗き込んでいる。
片手にはフライパン。
そして閉じゆく視界の中、それは見えた。
特徴的な逆三角ライン。
女性の下部を保護するために生み出された下着。
黒……
僕はそれだけ思うと目を閉じた。
頭にもやがかかってくる。
そして、それは次第に大きくなると、僕の意識を掠め取った。
学園モノを書いてみたかったんです。
後悔してません。




