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第二十六話 三人の使者

 Arthurがこうして時間を過ごしているその頃、アイルランドの人々が自ら軍隊に加わった。国王が前進し、毎日一日中行進し、ノルマンディーを通り抜けた。

 停止も休憩もなしに彼と彼の仲間たちは、街にも城にも留まることなくフランスを通過し、そして速やかにブルゴーニュに入った。

 国王は可能な限り早くオータンを目指した。なぜなら、ローマ人が土地を台無しにして、彼らの皇帝Luciusは大勢の仲間とともに、街に入ろうとしていたからだ。

 今、Arthurがオーブ川を渡るために浅瀬に近づいたとき、彼の斥候とこれらの土地の農民が近くにやってきて、国王がその気になれば見つけられる場所に、皇帝が陣を張っていると、こっそりと警告した。

 ローマ人はテントや樹の枝の小屋に隠れていた。

 彼らは浜辺の砂粒ほどの群衆で、大地がこれほどの従僕と馬をもたらすことができるのかと、農民たちが驚くほどであった。

 この日、国王には決して集めることも蓄えることも出来まい。なぜなら、彼が1つ成果をあげるうちに、Luciusは4つの成果をあげるだろうから。

 Arthurは彼らの言葉を聞いても動揺することはなかった。

 彼は数多くの危険をくぐり抜けた、神を信頼し崇拝する、勇敢な騎士だった。

 オーブ川近くの丘の上で、Arthurは軍隊をその場所で飛び抜けて強くするために、土塁を築いた。

 彼は出入口を閉じて、騎士と武具にきつく身を固めた大勢の仲間たちを、中に入れた。

 彼はこの砦に、彼が必要とした時にそこに行くことが出来るように、馬具と備蓄を置いた。

 すべてが済んだとき、Arthurは彼が適切で迅速な話ができると見なしている二人の君主を相談役として呼んだ。

 これらの二人の君主は、高貴な生まれの貴族だった。

 一人はGuerin of Chartres、そしてもう一人は法を正しく学んだオックスフォード伯Bosoであった。

 これらの二人にArthurは、ローマで長い期間を過ごしたGawainを加えた。

 Arthurがそうした理由は、Gawainがローマにおいて友人たちに多くの賞賛と名誉を受けた、適切に訓練された、良い聖職者だったからである。

 Arthurはこの三人の君主たちを、皇帝に対する大使として送るこもうと考えていた。

 彼らはメッセージを届ける手はずだった。ローマ人に元いた土地にふたたび戻り、フランスに入ろうと考えないことを命じる。なぜならそれは国王の所有物だからである、と。

 Luciusが彼の目的に固執し、戻ることを拒否しやってくるのであれば、彼は近いうちに戦いをもたらし、Arthurと彼のどちらがより良く正しいのかを決定することとなる。

 それは確実である。

 Arthurが息をしている限り、ローマの権力に関わらず、彼はフランスの権利を維持するであろう。

 彼は剣によってそれを獲得し、正当な征服によってそれは彼のものである。

 かつてローマで古の日々、彼女のときには、同じ法が守られていた。

 それならば、ブリテンとローマのどちらがより正当なフランスの権利を持つか、戦いによって神に決めてもらおうではないか。


 国王のメッセンジャーは、彼らの主人の名誉のために、彼ら自身を豪華に着飾った。

 彼らは彼らの美しい軍馬に乗り、鋼鉄の鎖帷子を紐を通した兜とともに着こみ、そして首に盾を下げた。

 彼らは彼らの武器を手に取り、そして野営地から馬を駆った。

 今、とある騎士と幾人かの大胆かつ無謀な若者が、大使が皇帝を探そうとしているのを見つけたとき、彼らは自らGawainのところへやってきて、彼に助言を与えた。

 彼が宮廷に近づこうとしたとき、彼らは説得した。彼が良きにつけ悪しきにつけ、どのような作法でやってきたにせよ、長きに渡る恐るべき戦いが始まるであろうと。

 そう、会合において、もしもこの会話に論点など見出すことは出来なかった場合、彼らが別れたとき、争いは始まるであろう。

 大使たちはこのように承諾した。すなわち、彼らはローマ人に戦いを挑むであろうと。

 Gawainと彼の盟友たちは山を通り、そして森を抜け、広い平野にやってきた。

 彼らはそう遠くない距離に、軍隊のテントや小屋を発見した。

 ローマ人が三人の騎士が森から出てくるのを見たとき、彼らは彼らの顔を見てなんの用件かを尋ねるために近づいた。

 彼らは、彼らが誰を探しているのかを尋ねた。そして、もしも穏便にするのなら、野営地にくるようにと。

 しかし三人の騎士は、ローマ皇帝の前に導かれるまではと、良きにつけ悪しきにつけ、返答を拒否した、

 大使たちは馬を降りて皇帝の幕舎にやってきた。

 彼らは小姓に馬の手綱を渡したが、しかし、彼らはマントの下に彼らの剣を隠していた。

 皇帝の面前に立ったとき、三人の騎士たちは挨拶も丁寧さも見せなかった。

 彼らは、Luciusが注意深く彼らの言葉に耳を傾ける中、Arthurの言葉をそのまま述べた。

 大使たちはそれぞれ語った。彼らがその内容を喜んでいるかに関わらず、そして彼は適切に語るべきことを語り終えた。

 皇帝は中断することなく、それぞれのすべてを聞いた。

 彼が返事をするために見計らっていたそのときである。

「我々は、我らがあるじ、Arthurのもとよりやってきた」Gawainは言った。「そして、そなたに彼のメッセージを持ってきた。彼は我らの王であり、我らは臣下であり、彼が我らの口に預けた口上を述べるためだけのものとなった。彼の大使である我々によって、彼はそなたたちがフランスに踏み込むのを思いとどまるように命じる。彼はそなたに王国にでしゃばってくることを禁じる。なぜなら、それは彼のものだからだ。そして彼はその力によって権利を守るであろう。決して彼の手から奪い取ろうとしてはならない。Arthurはそなたに彼のものを何一つ求めないように要求する。しかしながら、もしもそなたがフランスにおける彼の権利に挑戦するというのならば、戦いは彼の称号が良いものであると証明し、そして戦いによってそなたはそなたの土地へと逃げ帰ることになるであろう。かつてローマ人は、力尽くでこの王国を征服し、そして力尽くで彼らの権利を維持した。ローマとブリテンのどちらが力を持っているのか再度決めるために、戦おうではないか。明日、軍隊を率いてくるのだ。そこで、そなと我々のどちらがフランスを維持するのか証明されるであろう。もしもそなたが恐れを成すのであれば、穏便に去ってゆくが良い。それは最良である。なぜなら、他にやるべきことがあるからだ! ゲームは始まった。そしてローマとそなたは敗北するのだ」

 Lucius皇帝は答えを出した。彼の王国に帰る意図はないと。

 フランスは彼の封土であり、そして彼は自らの所有地に赴くであろう。

 もしも今日、彼が彼の道を邁進しないのであれば、どうして明日そうするのか。

 しかし、彼の心と希望において、彼は自分がフランスを支配し、彼の土地のすべてを手に入れるに充分な力を持っていると見なしていた。

 今、皇帝の甥であるQuintilianが、彼の近くに座っていた。

 彼は突然伯父の口から言葉を奪った。なぜなら、彼は極端に傲慢な若者で、血気盛んだったからである。そして、とても苦々しく言った。

「ブリテン人は、」彼は叫んだ。「うぬぼれが強い民族だとすべてのものに知られている。彼らは軽々しく脅迫して、そして傲慢で驕り高ぶり、その上更に軽々しい。我々は脅迫を聞いた。しかし我々は覚えているぞ。彼らはうぬぼれ屋だとな。なぜなら、彼らには大したことは出来ないからだ」

 思うに、Quintilianは更に嘆かわしい言葉をまだ続けようとしていたのだろう。しかし、怒りで熱くなったGawainは、剣を引き抜き、正面に飛んだ。そして、彼の肩から首を飛ばした。

 彼は彼の盟友に叫んだ。馬に乗るのだと。そして伯爵たちは幕舎から彼らの道を勝ち取った。Gawainは彼らとともに。彼らは彼とともに。

 それぞれが手綱によって馬を掌握し、そして素早く鞍に登った。

 それから彼らは野営地から馬を駆った。盾を肩に、槍を手に、暇乞いをすることもなく。


 強烈な一撃の後、幕舎の中の貴族たちは一言も発せずにしばらく座っていた。

 驚きの中から最初に立ち直ったのは皇帝だった。

「なぜお前たちは座っている?」彼は叫んだ。「我々にこの恥辱を投げかけたものたちを追いかけるのだ。悪しき日になるぞ。もしも奴らをこの手に捕らえられなかったのなら」

 彼の身内で最も勇敢なものが、馬具と馬について叫びながらテントから走り出た。

 あらゆる方面から叫び声が湧き起こった。「速く、速く、手綱と拍車を、走れ、走れ」

 すべての軍隊が力いっぱいに動いた。

 彼らは鞍を軍馬の上に据え、そして厩舎から馬を引き出した。

 彼らは彼らの身を剣帯できつく締め、そして槍を手に取り、逃亡者に続いて拍車をかけた。

 三人の貴族は、素早く平原を貫き、渡った。

 彼らはあちこちを見渡し、しばしば後ろを振り返り、追手が近くに迫っていないかに注意した。

 ローマ人は滅茶苦茶に彼らを追った。何人かは固い道を。そして他のものは、ぬかるんだ平地を。

 彼らは2人でやってきた。あるいは3人、あるいは5人、あるいは6人で、槍をひと塊にして。

 今、とあるローマ人が彼の仲間から抜きん出て駆ってきた。彼の馬はとても速い良い馬だったためだ。

 彼はブリテン人のすぐ後ろを追跡し、大声で叫んだ。「貴族よ、しばし停まるのだ。逃げ続ける逃亡者は、彼自身の罪を知っている」

 彼の言葉に、Guerin of Chartresは彼の方へと方向を転じた。

 彼は正面に盾を構え、槍を下ろし、彼の敵に向かって突撃した。

 Guerinは実に一直線に馬を駆った。

 彼はローマ人の身体の真ん中を猛烈に打ち、それで彼は馬から落ち、そして死んだ。

 Guerinは倒れた男を見た。

 彼は言った。「良い馬が常に良い財産とは限らない。恥辱の終演を迎えるよりは、部屋で静かにしていたほうが、お前にとって良かったのだ」

 BosoがGuerinの冒険を見て、そして彼の言葉を聞いたとき、彼の中は同じような名誉への熱望でいっぱいになった。

 彼は馬を切り返し、そして正面に昇進を求めて槍を手に走る騎士を見つけた。

 Bosoは彼の敵の喉を打った。そこは肉が柔らかい急所なのだ。

 そのローマ人はまっすぐに地面に落ちた。なぜなら、彼の傷は甚大だったからだ。

 Bosoは打たれた敵に陽気に叫んだ。「ローマのあるじよ、もっと肉塊と美味で胃を満たさねばならんぞ。お前の盟友がお前を見つけてくれるまで、ゆっくり休むのだな。彼らに伝えるのだ。私はお前の世話を任せて去るとな」

 拍車をかける追跡者の中に、Marcellusという名の貴族がいた。彼はとても高貴な家柄の生まれだった。

 Marcellusは馬の鞍をつけるのが最後だったが、しかし彼の軍馬の力強さと素早さのために、今彼は先頭を走っていた。

 彼は彼の仲間を追うのに急ぎ、槍を忘れていた。

 MarcellusはGawainに追いつこうと、激しく努力した。

 彼は手綱を緩め、拍車を血まみれにして、猛然と駆った。

 彼の馬はGawainの馬の尻のすぐ近くにまで接近し、そしてこの騎士は、彼は敵を振り切ろうとは考えないであろうと確信した。

 すでにMarcellusは正面に手を伸ばしていて、Gawainに囚人となって屈服するならば命を助けると約束した。

 Gawainは気だるそうに狩人を見た。

 Marcellusが彼に届いたそのとき、Gawainは勢い良く手綱を引いた。追いすがるローマ人が走り抜けてしまうように。

 彼が通り過ぎると同時に、Gawainは彼の剣を抜き放った。そして、Marcellusを兜の上から酷く打った。

 この打撃を防げる鎖帷子の兜はなかった。なぜなら、頭は肩から分断され、落ちたからだ。

 Marcellusは彼の馬から落ち、そして彼の場所へ行った。

 それからGawainは慇懃に言った。「Marcellusよ、地獄の底でQuintilianに会ったときには言うがいい。私は、ブリテン人の勇敢さは彼らが自慢するのに等しいと、お前が知ることを祈る。彼に言うのだ。彼らは打撃によって法を主張し、そして彼らは吠えるよりも、むしろ猛烈に噛み付くとな」

 GawainはGuerinとBosoの名を呼び、近くに来て、彼らの追跡者とともに試合場へと入り込むように言った。

 2人の騎士は機嫌よく彼の助言に従った。3人のローマ人が鞍の上で慌てふためくように。

 それから、ローマ人たちが何としても彼らに損害を与えるべく後に続いたとき、メッセンジャーは素早く彼らの道を駆った。

 彼らはブリテン人に槍で突きかかった。彼らは力強く剣で打ちかかった。それでも、痛みも傷も与えられず、彼らを地面に叩き落とすことも出来ず、彼らを捕虜にすることも出来なかった。

 ここに、あるローマ人がいた。Marcellusの親族で、彼は実に素早く適切に馬を駆った。

 このローマ人は従兄弟の死に非常に悲しんだ。なぜなら、彼の遺体がほこりまみれで横たわっているのを見たからである。

 彼は草原の向こうに馬を駆り、そして三人の騎士に追いすがった。彼の親族の血の復讐をする準備をして。

 Gawainは彼が剣を掲げて馬を駆るのを見た。たった一人で盾を打つつもりだと見なした。

 Gawainが彼の意図を理解したとき、彼は槍を捨てた。なぜなら、彼には槍は必要なかったからだ。

 彼はローマ人と同じように剣を抜き、刃を頭の上に高々と掲げ、打ち下ろす準備をした。Gawainは持ち上げた腕で素早く打った。

 腕と剣がともに戦場の離れた場所に飛んだ。拳はいまだ柄を握ったままだった。

 Gawainは大剣を再び鞘に収めた。

 彼はもう一撃を与えようとしたが、しかしローマ人が彼らの仲間の救助に駆けつけた。そして、あえてそこに留まろうとはしなかった。

 このような次第で狩人は獲物を追跡した。追跡は森の近くにまで及んだ。その入口の近くに、Arthurは新たな要塞を築いていた。


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