第十九話 護民官フロロ/フランス征服
ArthurはFrolloが強い塔を作り、そして納屋を食べ物で満たしていることを知った。
彼はパリにやってきて、都市に入ることなく座り込んだ。
彼は壁を超える郊外に布陣して、食料が川からも門からも入ることのないよう、すぐ近くで都市を包囲した。
Arthurが街を包囲してから、あっという間に一ヶ月が過ぎた。フランス人は自身を素晴らしく、男らしく守ったからである。
力強い群衆が壁の中に押し込められ、そして彼らには決定的に肉が不足していた。
全ての食料物資は買い占められ、一箇所に集められ、短い期間に素早く食べられ、消費された。そして、人々はその後――飢えた。
肉はほとんど無く、しかし胃袋は多かった。女や子供を襲った多くの悲しみが貧乏人の相談役を持ったのならば、すぐにでも街の鍵を提供すべきというほどに。
「高慢ちき」飢えた市民たちは、やかましく言い募った。
「どうするつもりなのだ、Frollo? どうしてArthurの手による平和を拒む必要が貴方にあるのだ」
Frolloは飢えのために衰えた一般人たちを見渡した。
彼は飢えのために死んだ人々を見て、そして彼らは彼に街を与えさせるであろうことを知った。
Frolloは間違いなくすべての終わりが訪れることを悟った。
護民官は、自身の体を大きな危険の中に置くことを選んだ。そう、むしろ死の味を。パリを彼女の包囲陣に委ねるよりも。
FrolloはArthurが誠実であることに確信を抱いていた。彼は純粋な心を持って国王に緊急のメッセージを送った。島に入るように懇願した。体と体によって、彼らの争いに終わりをもたらそうと。
相手に打ち勝って、戦闘を生き残ったものが、王国を彼のものと見なし、フランス全土を彼の報酬とするべきであろう。
そうすれば、土地も衰えること無く、人々もまったく死ぬことはない。
Arthurは伝令の言葉を快く聞いた。なぜなら、彼らのメッセージは彼の心にとても偉大だったからである。
彼はFrolloの望んだ通り、戦いは二人の隊長の間で行われるべきであると了承した。
篭手が一方と、もう一方から取りあげられた。そして、人質が与えられた。パリのためと、包囲兵の側のために、交わされた契約の最良の保証として。
翌日、二人の闘士は武具に身を包んで並んだ。そして島にやってきて、堂々と戦いの場へと踏み込んだ。
土手には壮大なほどの人々の群れで溢れかえり、大騒ぎになっていた。
男も女も、誰一人として部屋に留まっては居なかった。
彼らは壁によじ登り、家の屋根の上に集まり、神の名を叫び、彼の洗礼名において王国を守るであろう彼に勝利を与えてくれるよう、そしてアーサーとその仲間による戦争からもたざるものを保護してくれるよう、懇願した。彼らは、栄光ある王としての賞品と名誉が彼らの君主に与えられるように祈り、神の審判を待っていた。
二人の闘士は相手に向き合い、それぞれの鎧に紐を通した。そして、軍馬に跨った。
屈強な軍馬が馬銜と手綱で抑えられるほど、彼らは戦いに熱中していた。
騎手たちは掲げられた盾とともに馬にまたがり、彼らの手にある巨大な槍を振り回した。
どちらの騎士がより強いのか、または、誰が一騎打ちの勝者と認められるのか。――どんなに好奇心を持った男が見たとしても――これは簡単に判断できる事ではなかった。
確かに双方ともが立派な君主であり、そして正真正銘、勇敢な闘士だった。
全ての準備が整った時、騎士たちは彼らの乗馬に拍車を打ち付け、そして馬の首の手綱を解放した。掲げられた盾と架台に載せられた槍とともに、突進した。
驚くべき獰猛さとともに、彼らは互いにぶつかった。
いかなる理由があって彼の馬が逸れたのか、私には伝えることが出来ない。しかし、FrolloはArthurへの一撃を失敗した。そして彼の方は、敵対国の首長の盾に、完璧に打ち付けた。彼はトネリコの槍竿が隔てる限り、馬の尻にまで後退し、Arthurは剣を抜いたが、踏みとどまった。そして、Frolloに戦いの終わりをもたらしたことを急ぎ告げた。
Frolloは彼の脚で屈強によじ登った。
彼は槍を棒立ちの彼の前に構え、そして王の乗馬は槍の上へと走りこみ、それで、彼の身体に深々と突き刺さった。
この突きにより、軍馬とその騎手は地面に転がり落ちた。
この出来事を見たブリテン人は、深い悲しみを抑えることが出来そうになかった。
彼らは大声で泣き、そして武器を手にとった。何人かは約束を破るために。
彼らは、島に行ってガリア人の君主に復讐するために、川を渡る準備をした。
Arthurは彼のブリテン人に、約束を守るように大声で叫び、誰一人として彼を助けるために動いてはいけないと命令した。
彼はエクスカリバーをしっかりと握り、Frolloが彼の勝利に対し、高い支払いをするべきだと決意した。
Arthurは彼の盾を頭の上に掲げ、彼の剣を握り締め、Frolloに急襲した。
Frolloは極端に頑強で強い騎士だった。彼の敵対国の怒りにも、微塵も臆することはなかった。
彼は彼の大剣を高々と掲げ、Arthurの額を激しく打った。
Frolloの強さは人間のそれを超えていた。
彼の剣は大きく、鋭く、そして、打撃は彼のすべての力で打たれていた。
刃は兜と頭巾を共に貫通し、切り裂き、それでArthur王は彼の額に傷を負った。そして、顔を血が流れ落ちた。
Arthurは彼の傷に苦しみを感じて、そして血が流れるのを見た。彼は、この損害を引き起こした男に邪悪をもたらすこと以外を、なにも望まなかった。
彼はより一層Frolloの近くへと押し込んだ。
彼の素晴らしい剣エクスカリバーを両手で高々と掲げ、彼はFrolloの頭をその肩から切り離さんばかりに力強く打った。
兜も鎖帷子も、どれほどの鎧職人の手によるものであれ、これほどの強い一撃に保証を与えることは出来ない。
傷口から、血と脳が吹き出した。
Frolloは地面に落ち、そして金属製の具足が大地にぶつかった。間もなく死に、そして静かになった。
この痛烈な一撃を見た時、人々や隊長たちは大声で叫んだ。
Arthurの仲間たちははかりしれぬほど喜んだ。しかし、街の人々は彼らの闘士Frolloの大いなる悲しみのために泣いた。
にも関わらず、パリの市民たちは門へと走った。
彼らは扉を大きく開き、そしてArthurおよび彼の家族、そして仲間たちを壁の内側に歓迎した。
Arthurは、フランス人が忠誠を捧げることを望んでいると認めたとき、平和のうちに留まるための人質を受け取った。
彼は幾日か市内に逗留し、そして彼の権力の保証のために長官を任命した。
静けさが戻った後、Arthurは軍隊を二つに分けた。
これらの一つの組織には、彼は彼の甥Hoelの責任のうちに入れた。
他の半分は、アンジュー、オーベルニュ、ガスコーニュ、ポワトゥーを征服するために考案された。そう、ロレーヌとブルゴーニュを通っていくために。もしもこの仕事が彼の手に余るのでないならば。
HoelはArthurの言った通りに彼の君主の命令を実行した。
彼はベリを、そしてその後トゥーレーヌを、オーベルニュ、ポワトゥー、そしてガスコーニュを征服した。
ポワティエ王Guitardは彼に使える良い騎士を持った、勇敢な隊長だった。
彼の王国と彼の権利を守るために、Guitardは多くの激しい戦闘を戦った。
幸運はあちらとこちらを行ったり来たりした。
ときに彼は狩人となり、ときに彼は獲物となった。しばしば彼は勝利し、そしてしばしば彼は、再び敗北した。
ついにGuitardはArthurがより強い君主であること、そして、服従のみが彼の持ち物を彼に留めることができることを確信した。
土地は完全に衰え、破壊されていた。
街と城の壁の向こうには、破壊から残ったものは無かった。そしてすべての美しいぶどう園には蔓もなければ、地面に根付いても居なかった。
Guitardは平和の提案をして、そして彼自身をHoelに与えた。
彼はArthurに忠誠と敬意を誓い、それで国王は彼を非常に心から愛するようになった。
フランスの他の区画も、Arthurはすべて彼の力によって征服した
すべての国が平和になった時、国王に槍を突きつける勇気を持つものはいなかった。Arthurは彼の戦いの中で年老いたものを探し、そして、彼らが家に帰ることを強く望んだ。
これらの弱々しい隊長たちにArthurは彼らの給料と贈り物を与えた。そして彼らに、彼らのいた場所から来たことに、喜びを送った。
彼の仲間の騎士、そして名誉を望むような元気な若者は、家庭に妻も子供も持っておらず、Arthurは彼らの奉仕を九年間に渡り維持した。
Arthurがフランスに留まっている九年の間に、彼は様々な驚くべきことを成し遂げた。傲慢な男と、彼らの圧政を避難し、そして多くの罪人に、彼らに相応しい罰を与えた。
復活祭が到来した今、Arthurは仲間たちとパリで素晴らしい祝宴を開いていた。
その日、国王は彼の従者の損失に対して弁償をして、そして、それぞれに相応しいものを与えた。
彼の成した仕事とその熱意に応じて、彼はすべてのものに適切に褒美を与えた。
彼の家の執事長にして忠実で騎士道精神あふれる騎士Kayに、王はアンジューとアンジェを与えた。
国王の酌持ちにして個人的な相談役であるBedevereは、はるか昔ネウストリアと呼ばれていたノルマンディーの領地を受け取った。
これらの騎士KayとBedevareは、Arthurの忠実な友人で、彼の心の最も奥深くの助言を知っていた。
ブローニュはHoldenに、彼の従兄弟Borelにはルマンが与えられた。
それぞれ、すべてに対して、君主の奉仕に対する心の優しさと勤勉さに従い、Arthurは名誉と給料、そして広大な彼の土地を与えた。




