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第十六話 サクソン人征伐/エクスカリバー/ロモンド湖の戦い

 Arthurはスコットランドにて王国の人々を処罰していた。なぜならば、彼らは戦争の際、襲いかかり、Cheldricに物資を送り支援していたからだ。

 異教徒が王国に損害を与え、バース市を包囲していることを国王が聞いたとき、彼は迷うことなく人質を吊るした。

 彼はもはやスコットランドでぐずぐずすることなく、しかし病気で倒れたブルターニュのHoelをダンバートン市に置いて、急ぎ南へ向かった。私はこの病気についてはなにも知らない。

 彼が連れてこれるあらゆる仲間とともに、Arthurは可能な限りの早さでバース市に来た。サクソン人を門の前から追い払い、街の住民たちを助け出すためである。

 今、街の周囲の土地には木が立っている。そして、Arthurは部下を戦闘配置につくよう手はずを整えた。

 Arthurは親族に武装するように言い、そして自らもまた武具に身を包んだ。

 Arthurは巧みな鍛冶屋の手による強く美しい脛当てを身につけた。

 彼の鎖帷子は、権勢を誇る王になったものに相応しく、力強く美しい装飾が施されていた。

 彼は、彼の剣エクスカリバーを身につけた。

 その強さは大剣のごとく、刀身は長かった。

 これはアヴァロン島で鍛えられたもので、そして素手で振り回すものは誇るべき男であると見なされていた。

 彼の兜は彼の頭で輝きを放っていた。

 鼻あては金で作られており、金の頭飾りには沢山の透明な石が散りばめられ、そして頭頂にはドラゴンが作られていた。

 この兜は、彼の父親Utherによって使用されたものだった。

 国王は軍馬に乗っていた。極端に美しく、強く、そして素早く、戦いを好む馬だった。

 彼は彼の首に盾をつけていた。そして、強い闘士や狡猾な隊長にはっきりと見せた。

 円盾は優しげな色で我らが聖母マリアの肖像が描かれていた。

 彼女に敬意を示し、そして忘れぬために、Arthurは彼の盾に彼女の姿を作ったのである。

 国王は手にRonと呼ばれる彼の槍を持っていた。

 その先端は鋭く、硬く素晴らしく、そして戦いの際に必要なものとして、非常に歓迎された。

 Arthurは隊長たちに指示を与え、そして戦いの命令を下した。

 彼は、彼が仲間に支えられていなくても戦いの中でたじろぐことのないように、軍隊がゆっくりと敵に向かうよう隊列と仲間を行進させた。

 軍隊はその地域のとある山に近づき、丘を登り始めた。

 サクソン人はこの山を強固に保持し、彼らが安全に素早く壁の向こうに閉じこもるために、高い場所を守っていた。

 安全を確保するために異教徒は小さな要因を持っていた。王国に彼らが存在することを許さない力強い隊長が、彼らに襲いかかるからである。

 Arthurは槍兵を率いて坂を登り、そこで仲間たちに注意を促した。

「見よ」彼は言った。「そなたたちの前に、そなたたちの親類縁者や近しいものたちに対して破壊と略奪を働いた、不誠実で軽蔑すべき異教徒がいるのが見えるだろう。あの一人一人が物資や肉体に対して損害を与えたのだ。今こそ、そなたらの友人や親族の復讐を果たすのだ。大きな荒廃と焼失の復讐を果たすのだ。失われたすべてと長い間彼らに与えられた苦悩に復讐を果たすのだ。私自身のために、今日、私はすべての痛烈な悪事に復讐を果たそう。私は嘘つきによって破られた宣誓の復讐を果たそう。私は我が父の血が泣き叫ぶのをなだめよう。この日、私は、彼らが喪失と悲しみのうちに私に費やさせた対価を、強制的に支払わせよう。そして、彼らをトトネスへ舞い戻るように導いた悪意に対して復讐を果たそう。この日、我々が男らしく立ち向かい、素早く異教徒どもを打ちのめしたならば、彼らは二度と我々の前で堂々と振る舞うことはないだろう。我々の前で永遠に盾持たぬ裸の男のようになることを除いては」

 この言葉とともに、Arthurは円盾を彼の前に掲げた。そして、素早く剣を振って見せた。

 私は力強く駆け寄って彼に襲いかかったサクソン人の名を知らない。しかし王は強く強烈に彼を打ち、彼は死んだ。

 屍を横切る前に、Arthurは大声で叫んだ。「神の加護を。聖母マリアよ、守りたまえ。奴は二倍も支払い、」彼は高らかに言った。「速やかに支払ったのだ。ここに横たわっている男は一晩の宿を取り、私は代金を支払わせたのだ」

 この様子を見たとき、ブリテン人は力強く国王を手助けした。サクソン人の上に降りかかり、とても凄惨なほどに殺した。

 彼らはすべての方向から彼らを圧迫し、抜け目なくやりで突き刺し、そして力強く剣で打ちのめした。

 Arthurは素晴らしい勇気を持っていた。

 強さは常人を越え、そして偉大な力によって、掲げた盾と凄まじい剣とともに、彼は山頂までの道を切り開いた。

 彼は右を左を攻撃し、大勢を殺し、そして雑踏は屈強な闘士の前で応酬した。

 この日、彼自身はたった一人で四〇〇人の異教徒を殺した。その働きは、彼のすべての部下よりも多い損害だった。

 サクソン人の隊長に凶悪な終焉が訪れた。

 Baldulphは山の上で死に、そしてColgrinもまた死んだ。

 Cheldricと他の幾人かは戦場から逃げていった。そして、彼ら自身を載せ、彼らに必要な装飾を施すために、船を手に入れようとした。


 Cheldricが逃亡し、再び船を探しているとの知らせをArthurが聞いたとき、彼はコーンウォールのCadorに逃亡者を速やかに追跡するよう命じ、彼が抱えていた良質で最も親密な友人の中から、1万人の騎兵を与えた。

 その一方で、Arthurの顔はスコットランドの方を向いていた。なぜなら、彼のもとに使者がきたからである。野蛮なスコットランド人がHoelのいる都市を手中に収めようとしており、そして、彼の横たわった場所でごく少数によって彼が捕らえられてしまうであろう。

 Cheldricは全速力で船に乗ろうとしていた。しかしCadorは狡猾な隊長だった。そして彼はCheldricが街に辿り着く前に、良く知った道をトトネスに向かい馬を駆った。

 彼はガレー船を掌握し、弓兵と土地の人間とともに人員を配置した。そして、逃亡者の追跡を激しく急がせた。

 二人組、そして三人組が、彼らは岸の近くに出来る限り追跡者から身を隠しながら近づいていった。

 より身軽に進むために、より機敏に走るために、彼らは剣以外のすべての武具を捨てていた。

 もしも船に乗ることができたら、この苦しみはすべて終わるであろうと見なしていたため、彼らは船に乗るために己を苦しめていた。

 彼らがテイン川を渡ろうと努力していたとき、狩人Cadorは波打って彼らのいる窪みに襲いかかった。

 サクソン人の驚きは計り知れなかった。そして留まることも遅れることもなく、敵から逃げ出した。

 Cadorはテネディック山と呼ばれる険しい山でCheldricを見つけ出し、その場で彼を殺した。

 CadorがCheldricの仲間のところに来たとき、彼は悲痛のなかで剣で彼らを殺した。

 Cadorから逃れたものたちについては、彼らは散り散りになってあらゆる土地で船に乗ろうとした。

 そこで彼らは弓兵によって射られるか、あるいは海で惨めに溺れ死んだ。

 ブリテン人は捕虜を取らなかった。慈悲を乞うて泣いたものも、剣によって殺されたものと同様に殺された。

 生き残ったサクソン人は森と山に覆われたところへと、巨大な組織から逃げていった。

 こう言った次第で、不毛で荒廃した土地に彼らは潜んだ。そして、飢えと乾きによる苦難の限界を迎えるまで、敵から隠れていた。


 Cadorが彼を殺して土地に静寂を取り戻したあと、彼はArthurの後を追い、そしてスコットランドへと向かった。

 彼がダンバートンの街にきて国王を見つけたとき、彼は甥であるブルターニュのHoelに救済をもたらしていた。

 ArthurはHoelの肉体も財産も無事であるのを見出した。そして、彼の病気もいまだそのままであった。

 Arthurが近づいていることを聞いたスコットランド人は、街の前から去り、マーレー市に急ぎ、塔を強化して、そして門に障壁を築いた。

 彼らがこうした理由は、Arthurを街の中で待ち受け、壁に隠れて彼に立ち向かい自身を守ろうと決意したからである。

 Arthurはスコットランド人がこの場所に集まって彼に立ち向かってくることを、よく知っていた。

 だから、彼は全力をもってマーレー市にやってきた。しかし彼らはあえて待ち受けることをせず、恐怖にかられてロモンド湖に逃げ、水を渡り、島と島の間に散った。

 この美しい湖は極端に広く深かった。

 丘と谷からおよそ60の川が流れ込みひとつの淡水湖を作り上げ、1本の急流を通って海へと流れていた。

 60の島が水の上にあり、数えきれないほどの鳥が住み着き、家としていた。

 それぞれの島には猛禽類が高巣があり、そこには鷲以外にはなにも巣を作ってはいなかった。ともに鳴き、ともに戦い、世界から慰めを得ていた。

 邪悪な人々がこの王国にやってきて略奪し貪ったとき、すべての鷲はひとつところに集まり、大声を上げて騒ぎたてた。そして、彼ら自身を配列し、一方が誇り高くに他方に立ち向かった。

 1日か、あるいは2日か、いや3日か4日か。力強い鳥たちは戦った。そしてこれは男たちの間では酷い破壊と恐怖の前兆として解釈された。


 スコットランド人はこの美しい湖の上に隠れようと、行ったり来たりしているところに、すぐ後にArthurが追跡してきた。

 彼は大きな船にはしけ、それに身軽で素早い船を作らせ、そして彼らが隠れようとするのを凄惨なほどに悩ませた。

 これらの秘密の道の中で、飢えと剣によって、20人が、100人が、そして1000人が死んだ。


 今、アイルランドのとある王Guillomerはこの戦いにおいてスコットランド人を支援することを切望し、Arthurに向けて軍隊を薦めた。

 Arthurは戦いをもたらすために彼の道を進んだ。

 戦いがはじまったとき、アイスランド王はすぐに敗退した。

 彼と仲間たちは船に逃げ込み、アイルランドに帰っていった。そしてArthurはスコットランド人を悩ませることを中断していた湖へと再びやってきた。


 そして、この土地の司教と修道院長が数多くの修道士を連れて、彼らの手で聖人の遺体や聖遺物を運び、王の前にやってきてスコットランド人に慈悲を見せるように嘆願した。

 そこには、裸足にぼろぼろな見た目、髪は風に乱れ、服は裂け、胸にはそれぞれの赤子を抱いた痛ましい姿の土地の女性をともなっていた。

 実に謙虚に、涙と激しい嘆きをArthurの膝の上に落とし、泣き、叫び、彼の慈悲を願った。

「閣下、慈悲と哀れみを持つ寛大なる王様」嘆く女性は叫んだ。「この土地において、そして惨めな男たちは飢えと苦難の中で死につつあります。もしもそなたが憐れみの情を持たないのであれば、閣下、御覧ください。この赤子と母親を。彼らの息子と彼らの娘たちをご覧ください。そして、そなたが死をもたらそうとしている痛ましい人々を。父親を子供に再び与えてください。女性たちの夫を戻してやってください。そして、この哀れな女の集団を、彼女らの兄弟や主人の元へ返してやってください。サクソン人を通過させたことについての代償は充分ではありませんか? 彼らがこの土地に滞在したのは、我々にとって喜ばしくはありませんでした。我々は、彼らの存在によって、より厳しい道を行きました。異教徒のために、多くの痛みと悲しみによって、我々は苦しみました。そして、彼らの言葉に極端にうんざりしていました。もしも彼らを我らの家に匿ったとしても、より大きな悲しみが我らに降りかかっただけです。なぜなら、我らは更なる彼らの狼藉に耐えていたのです。彼らは我々の家畜を殺して食べました。我々の物資も彼らに奪われました。そして、彼らは品々を彼らの王国へと送ったのです。我々を助けるものはいませんでした。男たちも彼らの力から我々を守れるほど強くはありませんでした。閣下、もしも我々が彼らに宴を用意したのであれば、それは我らが彼らの残りかすを飲むことを恐れたからです。力は彼らのものでした。そして我々は道の上で助けもこない捕虜同然でした。あのサクソン人は異教徒でした。貴方の下僕はキリスト教徒です。だからこそ、異教徒は我々をよりいっそう苦しめ、そして重い負担を我々に課したのです。しかし、サクソン人が我らにしたことと同じくらいに重大な損失がありました。そなたは我々にいっそうの痛みを与えたのです。彼らは鞭でした。しかし、そなたは針を突き刺してくるサソリです。彼らを侵入させたことの許しを請うものたちを岩の間で餓死させることは、キリスト教徒の国王にとって、ほとんど誇りではありません。我々は死にます、閣下、飢餓とすべての悲痛によってです。我々には、寒さと惨めさ以外のなにも残りません。そなたは我々の全員に打ち勝ち、地面の上からでなく壊滅させました。しかし、そなたの寛大さによって、我々が生きることを許してください。国王の善意によって我々とすべての種族を認めることは――それはそなたの喜びです――平和をもたらすことでしょう。そなたの貧しいキリスト教徒に慈悲を持ってください。我々は貴方を信頼しています。親愛なる友人も。もしも貴方が王国のすべてを破壊したら、キリスト教はどれほど不当に汚されることでしょう。ああ、すでにしたことでも、まだ損失が足りないというのですか!」

 Arthurの心は優しく、そしてとてつもなく痛ましく思った。

 彼はこの痛ましい女性の集団と、聖人や聖職者の聖遺物によって、深い思いやりを感じた。彼は捕虜に命と仲間を与え、彼らの罪を許した。


 スコットランド人は王に敬意を表し、自身を彼の臣下と認め、出発し、彼らの道へと去っていった。


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