第十四話 ウーサー王の死
Utherの統治は健康と平和とともに長く続いた。
そして、彼は病気になり、心身ともに衰えてしまった。
彼の病気は彼に重くのしかかり、それは彼がベッドから身を起こせないほどであった。
ロンドンの牢獄を見張っていた看守は、長きに渡る警備に極端に飽き飽きしていた。そして、かつての約束も同様に腐敗しいった。
Hengistの息子Octaとその従兄弟Ossaは、牢の外から保釈金を運ばせ、看守たちは贅沢な贈り物を受け取り、彼らを牢獄から解き放ってしまった。
OctaとOssaは素早く自らの陣地に戻った。
彼らは彼ら自身のために軍用のガレー船を購入し、Utherを酷く脅かす目的で、人を集めた。
騎士に槍兵、弓兵によっる巨大な組織とともに、彼らはスコットランドに向けて進軍し、道中、王国のすべてを燃やし、台無しにした。
Utherは病に臥せっており、彼の命と土地を守ることができないため、彼は娘の夫Lotに支援を呼びかけた。
この君主は軍隊の指揮をとることを約束し、彼の騎士たちの城守として任命された。
Lotは自分に忠実に従い、そして命令を守るであろう彼らを指揮した。
Utherは、Lotが礼儀正しく寛大な君主であり、また狡猾な相談役であり、そして槍を持てば強いことを知っていたために、こうしたのである。
今、Octaはとても酷くブリテン人を苛立たせていた。
彼は王が弱っているのにつけ込み、人間の数を大いに自慢した。
彼の父親の死と彼自身が持つ汚名に対し復習するために、彼は戦いよ止めず、誓いも破り、彼の名とともにブリテンに恐怖をまき散らした。
LotはOctaに会い、再び戦いがはじまった。
多くのとき、彼は彼の敵を打ち倒した。しかし、同じくらいOctaもまた勝利した。
戦争はまるでテーブル上のゲームのようであった。
どちらもが敗北を免れず、今日勝った競技者は、翌日には負けた。
最終的にはOctaがくつがえされ、土地から追い払われた。
しかし、戦いが終わった後、Lotはブリテン人に嫌われていた。
あるものは妬みのために、また別のものは荒廃が行き渡っていたために、彼らは彼の召喚状に見向きもしなかった。
したがって、戦争はいつまでも終わらなかった。国王自身がなにか間違いがあることに気がつくまでの間、土地の人々は隊長を公然と「見せかけの戦争をしている絨毯騎士」と呼んだ。
評判の良いある男が、人々の中に隠れるのをやめて、王の前に進み出て、嘆願した。
「なにがあろうとも」この相談役は言った。「貴方は軍隊に赴いて、貴族たちに貴方の姿を見せなくてはなりません」
王は彼らの言葉に従った。
彼は自らを馬の寝藁の上に身を横たえ、そして、担架の上にいるかのように人々の真ん中へと運ばれた。
「今から我々は見なければなりません」彼らは言った。「どの臆病な君主が彼について軍隊に赴くかを」
王は急いでLotを軽蔑している騎士に、忠義に従い支援のために召喚に応じるようにと伝令を送った。
彼自身については、彼はまっすぐにヴェルラムへと運ばれた。[1]
ここはSt.Albanの死んだ美しい街だったが、しかし今はすべてが壊され、破壊されていた。
Octaは人々を率いて街に行き、そして掌握し、速やかに門を築いた。
王は街の外に座り込んだ。
彼は巨大な投石機を作り、壁を破るために配置した。しかし、それはとても堅牢で、割れ目を入れることはできそうになかった。
Octaとその友人たちはカタパルトの打ち込まれる様子を見て大いに喜んだ。
朝、彼らは門を大きく開け放ち、そして王と戦うために前進してきた。
王が寝藁に横たわっていたため、ドアを施錠し、かんぬきを架けていることは恥ずべきことだと見なされた。
彼らは、棺桶のなかで敵対して戦っている彼らを見下さずにはいられなかった。
私が思うに、彼らの誇りは堕落する直前までいっていた。
勝利がふさわしい隊長が勝った。
異教徒は倒され、この戦いでOctaと彼の正統な従兄弟Ossaが殺された。
[1]セント・オールバンズ
戦場から逃げ出した多くのものがスコットランドに行った。
そして彼らは、Octaの友人でもあり従兄弟でもあったColgrinを族長とした。
Utherは神が名誉と勝利を見せたことに大いなる喜びを感じていた。その喜びようはまるで病が完全に治ったかのようであった。
彼は彼らを勇気づけ、自らの勇気とともに彼らを鼓舞するために、自らを貴族たちの中に置いた。
彼は喜びとともに男たちに言った。「私は長い病気のために衰弱している。敵から逃れるために健康と力を使うよりも、むしろ担架の上に寝そべっていたい。私がベッドから起き上がれないため、サクソン人は私を見下し、軽蔑した。しかし、この瀕死の男によって素早く打ち倒されることが起きたのだ。今後、この地において我らの宗教を壊すために踵で踏みつけられることはほとんどないだろう」
王は体を休めるための時間をとりつつ、言葉をもって領主たちを励まし、異教徒の後を追わせていた。
彼の病気が未だに癒やされないのを見ると、貴族たちは神が彼の苦痛を和らげるまで、彼がしばらく街に滞在することを願った。
これは、王がその勇気によって死んでしまわないかと、彼らが恐れていたからである。
したがってこの機会に、軍隊はUtherをヴェルラム市に置いて出発した。彼の病気を理由に誰も彼とともにはおらず、彼の親族が守っていた。
今、追い立てられたサクソン人たちは寄り集まり、彼らの中で考えていた。もしも王が死んだなら、彼の跡を継いで損害を与え、略奪を行う後継者はいないということを。
剣により彼を倒せるとは思えなかったため、彼らは武器を信用していなかった。彼らは悪巧みと毒によって王を殺そうと考えた。
彼らはペニー硬貨と土地を約束し、とある邪悪な事業者たちに偽証させた。彼らの名を私は知らない。
これらの男達は、彼の親族に近づき、ことを成し遂げるスパイ活動に最適なボロ布に身を包んで、宮廷へと向かった。
悪人たちはヴェルラムにやってきた。しかし、彼ら全員の狡猾さやずる賢い舌をもってしても、王に近づくことはできなかった。
彼らはあちこちを歩きまわり、容易に従者の話を聞き出すことが出来た。つまるところ、王は冷たい水以外のなにも飲まず、他の酒には口を付けないことを、彼らは知った。
この水は彼の病気に心地よかった。
これは彼の広間のすぐ近くの泉から湧いていて、そして彼はこれを自由に飲むことができ、また他のものは口にしないだろうと思われた。
この殺人者たちが、彼らがナイフが届く距離にまで王に近づくことができないことを確信したとき、彼らは井戸に毒をまいた。
彼らは王が死んだという知らせを耳に入れるまで土地に潜伏し、そして抑えることができず、そこから逃げてきた。
ほどなく王は乾きを感じ、飲み物のために人を呼んだ。
彼の付き人は、毒を入れられた水を泉から汲んで、王に与えた。
Utherは杯から水を飲み、病気に感染した。彼を死から救う慰めはひとつとしてなかった。
彼の身体は腫れ上がり、黒く悪化して、そしてほどなく彼は死んだ。
すぐに、泉から汲んだ水を飲んだすべての人が王が死んだのと同じように死んだ。
この事実が知れ渡り、邪悪な事業者たちの悪意が明らかになったとき、街の住民は集まって、この井戸を永久に埋め立てた。
この事実の証拠として、大量の薪が投げられ、水源の上にそびえ立った。
Uther王は永遠の眠りにつき、彼の亡骸はストーンヘンジに運ばれ、そして、彼の兄にして盟友Aureliusの横に並べられ、安らかに埋葬された。




