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第十話 アレリウス王とマーリン/ストーンヘンジ

 とある賢者が王に話しかけた。カーリアンの大司教Tremoniusだった。彼は、Merlinを呼び寄せ、その言葉に従うように願った。より真実の言葉や賢い予言を言える、助言と論説の熟練者がいなかったからだ。

 王は、Merlinを見て彼の価値を見極めることを強く望んだ。

 そのころ、Merlinはレバノン人の泉の近くにとどまっていた。

 この泉はウェールズの奥地の秘密の場所に湧いている。しかし、私は言ったこともなければ、場所も知らない。

 彼が命令を受けたとき、すぐにMerlinは王のもとへとまっすぐに向かった。

 王は彼を素晴らしい喜びを持って迎えた。そして、実に快く彼に敬意を示した。

 彼は彼に富を与えた。そして、彼が見せるであろう、これから起きるであろういくつかの出来事を願い懇願し、常に大切にした。彼はこれを聞くことを望んでいたためだ。

「閣下」Merlinは答えた。「私には出来ないかも知れません。私には、恐ろしい出来事のためにこの口を開く勇気がありません。それは私にはあまりにも重大すぎます。私が喋らなければならないそのときまで、守るのみです。私の口は、貪欲さと軽率さによって緩んでしまいます。私はうぬぼれによって吹聴してしまいます。そして、私の使い魔――私はその存在を確信しています――は、私の息から霊感を引き出すでしょう。私の知識は私から離れていくでしょう。そして、私の話した言葉は、世間話の根も葉もない言葉よりも重くはありません。未来は自身で気をつけなさい。むしろ、今日の懸念について思案しなさい。もしもそなたが、あらゆる男たちが時の終焉まで自慢するような、永遠の偉業を成し遂げたいと望むならば、アイルランドの巨人の円舞を持ってきなさい。この巨人は強力なストーンサークルの中で、偉大な働きをしました。彼は石を別の石に積み上げて円環を形作りました。石は数多くあり、種類も豊富です。それらは巨大で重いです。人――この時代の人間――の腕力では彼の小石の中の最も小さいものですら、持ち上げることが出来ないでしょう」

 王は大声で笑った。

「Merlinよ」彼は言った。「腕力で動かすことが出来ないほどに石が重いのであれば、私の石工のうち、いったい誰がそれらを運ぶことができようか? 我らはこの王国に石のために充分な強さと余力を持っているのか?」

「王よ」Merlinは答えた。「機知は腕力にまさることを、貴方は知らないのです! 筋肉は良いです。しかし、技工は更に良いのです。腕力が功を奏しないとき、技術が手段を生み出すのです。狡猾さと器械は良い結果のために多くのものをもたらします。腕力を持ち出すまでもありません。器械はそれらの石を動かすことが出来ます。そして、器械を使うことで、我々はそれらを手に入れることができるでしょう。王よ、それらの石はアフリカから運ばれました。そこで、それらははじめて形作られました。アイルランドにそれらを強奪した巨人は、彼らの所有物を円環状に置いたのです。これらの石はとても役に立ちました。病気にはとても有益でした。綺麗な水でこれらの石を洗うことは、かの地の外科医の習慣でした。彼らは風呂で熱したこの水に、痛みに苦しむ者たちや、あらゆる病気に嘆く者たちを、浸からせました。彼らはこの水で洗われ、そして彼らの病気は癒やされました。どんな傷の痛みでも、どんなに耐え難い苦しみでも、彼らに他の治療は必要ありませんでした」

 王と彼のブリテン人が石に宿る効能を聞いたとき、彼らはそれらを非常に強く求めた。

 しかし、Merlinの語った驚くべき石の探求に喜んで乗り出すものは、誰一人としていなかった。

 彼らは15000人の男たちを率いて海を渡り、アイルランド人と石を安置する彼らに戦争を仕掛けることを考えた。

 Utherは自ら望み、彼らの隊長として選ばれた。

 Merlinもまた、彼らの苦労に器械を提供すべく、彼らとともに赴いた。

 こうして、Utherと彼の仲間たちは探究のためにアイルランドに渡った。

 余所者が彼の土地に布陣していることを聞いたとき、Guillomerと呼ばれるアイルランド王は、家族とアイルランド人を招集した。そして、彼らを王国から追い出すために、誇りを持って彼らを威嚇した。

 彼らがこの争いの理由――すなわちブリテン人が石のためにやってきたこと――を知ったとき、彼らは大声で彼らを嘲り、彼らを笑い、彼らの歌を歌った。

 裸の石の宝のために、大地と海によって自らをひどく傷めつけることになる彼らの姿は、アイルランド人の目には無分別に映った。

「石は決して、」彼らは言った。「彼らには渡さぬ。彼らの誰一人として、これらを家に持ち帰ることはできぬ」

 非常に軽く、貴方は心のなかで敵を軽蔑するであろう。しかし、彼らの与える損害を貴方の尺度で見ることは、危険なのだ。

 アイルランド人は余所者を嘲り、威嚇し、そして見つけるまで探しまわった。

 軍隊が出会ったとき、戦闘はすぐにはじまった。しかしアイルランド人は温厚で、鎧を着ておらず、戦いにも慣れていなかった。

 ブリテン人は彼らの笑いものだった。しかし、彼らは勝者でもあった。

 アイルランド王は戦乱から逃げ出した。

 彼は、ブリテン人の捕虜にならぬよう、町から町へ行き、ひとつところに長くとどまることはなかった。


 戦闘が終わり、ブリテン人が鎧を置いて休んでいたとき、彼らはMerlinによって円環が作られた山へと連れて行かれた。

 この高地は打ち破られた人々にハイロマー(注)と呼ばれていた。巨人の円舞は山の山頂にあった。

 ブリテン人は石をじっと見つめました。

 (注:現在のキルデア)


 彼らはそれの近くにより、これほど強靭な建築物は見たことがないと口々に言い合った。

 彼らはこれらの石がどのようにして他の石の上に積み上げられたのかと驚愕した。そして、どのようにして海を渡ったのか。

「同志たちよ」Merlinは言った。「貴方たちは強い闘士だ。もしも腕力でこれらの石を動かせるのならば、今こそ挑むのだ。そして、これらを台座の上から動かすのだ」

 若者たちは前から、後ろから、あらゆる方面から石を取り囲んだ。しかし、彼らが全力で押しても引いても、彼らのすべての苦労によって石は一インチすらも動きはしなかった。

「若者よ、元気を出すのだ!」Merlinは叫んだ。「さあ、友よ。さあ! だが、腕力ではこれ以上は無理だろう。そして、あなた方は技術と知識は腕力や肉体的な力よりもより豊かな価値が有ることを見るだろう」

 これらのことを述べてから、Merlinは沈黙を保った。そして巨大な円環の中に入っていった。

 彼は注意深く石の周囲を歩きまわった。

 彼は留まることなく、まるで祈りの言葉のように呟いた。しかし、私には彼が本当に祈っていたのかどうかを語ることはできない。

 ついに、Merlinはブリテン人たちに合図の手招きをした。

「恐れずに入るのだ」Merlinは叫んだ。「危険はない。今こそ、貴方がたはこれらの小石を台座から持ち上げるのだ。そして、運んで、船に詰め込むのだ」

 こういった彼の言葉と命令により、彼らはMerlinが見せたように行動した。

 彼らは石を持ち上げ、船に運び、石を用いて上へ詰んだ。

 その後、水夫は帆を上げて、ブリテンに向けて出発した。

 彼らが安全に土地に帰ってきたとき、彼らは石をアンブレスベリーへと運んだ。そして埋葬地に近い山に据え置いた。

 王は五旬節の宴会のために、馬でアンブレスベリーに向かった。

 司教、修道院長、そして貴族たちは、宴会の祝を告げられた。

 大勢の仲間の人々が、金持ちと貧乏人が、ひとつになった。そして、この公正な祭りにおいて、王はその頭に王冠を載せられた。

 三日の間、彼らは祭典を祝い、そして喜びあった。

 四日目に、――彼らがとてつもなく敬虔であったために――彼は二人の高位聖職者に牧師の十字架を与えた。

 聖者Dubriciusはカーリアンの司教になった。そして聖者Sampsonにはヨークが与えられた。

 公正な高位聖職者は、ともに偉大な神父であり、信心深く汚れなき生活を送る僧侶だった。

 そのころMerlinは、正しい順序に並べられた石と石の間を歩きまわっていた。

 この環状列石は、ブリテン人の口によって「巨人の円舞」と呼ばれた。しかし、英語においては、これらはストーンヘンジの名を持っている。


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