文化祭
この物語は、平凡な高校生の主人公が、学校のアイドルと少しずつ距離を縮めていく日常を描いたものです。
誰もが経験する初恋のドキドキや、心がふわりと温かくなる瞬間を、読んでくださる皆さんにも感じてもらえたら嬉しいです。
僕の初めて書く作品ですが、主人公と学校のアイドルの物語の世界へどうぞお付き合いください。
第7話 文化祭
(1)文化祭準備
体育祭も終わり、文化祭の季節がやってきた。
僕たちのクラスは、お化け屋敷をすることになった。
文化祭は約3週間後。
気を張って頑張って行こうと思う。
今日から学校の授業で文化祭の準備が始まった。
まず、お化け役と案内役の人に分けることになった。
そして、僕と莉羅は両方お化け役になった。
今日、決まったことはこれだけだ。
次の日になった。
今日も学校で文化祭の準備がある。
今日は教室を借り、お化け屋敷の内装を作る。
1/3くらいだろうか。 ダンボールで壁を作り終えた。かなり順調だ。
ちょうど1週間後、内装を作り終えた。
黒色をメインカラーにして、不規則に点滅する赤色のライトを薄暗く照らす。
――まさに「ザ・お化け屋敷」である。
準備している莉羅は、キリッと真剣な顔だった。
でも、その表情すら可愛いし、美しかった。
やはり、僕は莉羅のことが好きなのだろう。
――好き。
それを認識してしまった瞬間、ますます莉羅を意識してしまう。
そして僕たちは、お化け役が着る衣装を作ることになった。
裁縫をしている莉羅の姿は、本当に絵になっていた。
普段は可愛い。
でも、集中している顔はどこか凛としていて、美しい。
僕は――そんな莉羅が大好きだ。
1週間後、衣装が完成した。
血糊の付いた白い服
幽霊の衣装
キョンシーの服など、多くの種類がある。
僕と莉羅は、血糊の付いた白い服を着ることになった。
配置は1箇所に2人。
そんなペアが複数できる形だ。
お化け役の僕たち以外は、全員カップルらしい。
だから自然と、僕と莉羅がペアになった。
正直、嬉しかった。
好きな人と一緒にいることで、こんなにも心が躍るなんて……。
(2)文化祭
――文化祭前日。
数回練習を重ねたが、最後の調整で「部屋をもう少し広くするために」と言われ、僕たちが隠れる場所は逆に狭くなってしまった。
狭くなってからは、まともに練習できなかったな。
「まあ、本番でなんとかなるか」と思うしかなかった。
いよいよ明日、本番。 頑張るしかない。
そして文化祭当日。
僕たちは最初の脅かし担当だった。
隠れる場所に入ってみると……想像以上に狭かった。
二人がギリギリ収まる程度の幅しかない。
「こ、ここに隠れるの!?」 莉羅の目が大きく見開く。
「みたいだね」 僕は苦笑しながら返した。
僕たちがその空間に身を潜める。
莉羅の鼻息がすぐ近くで聞こえる。
髪からは甘い匂いがした。
花や蜜のような、でもどこかピーチを思わせるような香り。
これは……莉羅の香りなのだろうか。
――肘に、妙な感触があった。
まさか……。
気にしないようにしても、どうしても意識してしまう。
どうして、こんなに空間を狭くしたんだ……。
心臓の音がうるさい。
莉羅に……バレてないよね。
当番は30分。 僕、耐えられるかな……。
――30分後。
想像以上に、多くの人が驚いてくれた。
それだけでも嬉しかったけれど……それ以上に、莉羅と近距離で過ごせたことの方が僕にとっては特別だった。
僕、やばいかもしれない……。
「しゅ、俊? 今から一緒に回らない?」 さっきのこともあってか、莉羅は少し恥ずかしそうに言った。
「い、いいよ。回ろうか」
僕たちは一緒に文化祭を回ることになった。
最初に行ったのはフロートの店。
莉羅はイチゴ味、僕はメロン味を頼んだ。
自然な流れで、一口ずつ交換して飲む。
……これって、周りから見たら「付き合ってる」ように見えるんじゃないか?
でも僕は、その事実が――正直、嬉しかった。
次に行ったのは吹奏楽部のお披露目。
演奏は、まるでプロのように素晴らしかった。
僕の語彙じゃ表せないくらいに。
その音色を聴いている莉羅の瞳は、星のようにキラキラしていた。
――音楽、好きなんだろうな。
その姿を見て、僕は思った。
そんなふうにして、僕たちは文化祭を楽しんだ。
(3)文化祭の後
文化祭があった日の夜。
僕は莉羅に「今日はありがとう!」とメッセージを送った。
疲れもあって、返事が来る前に眠ってしまった。
次の日。
莉羅からの返信はまだなかった。
きっと、莉羅も疲れて眠ってしまったのだろう。
学校に行く準備を終え、校門に着くと――周りからの視線を感じた。
――なぜだろう。
その疑問を抱えたまま、教室に向かう。
どこに行っても視線を感じる。
その時、後ろから話し声が聞こえた。
「ねえ、知ってる? 赤間くんってさ、藤野さんと付き合ってるって噂あるらしいよー」
「えー? マジ? あの地味なのが藤野さんと? その噂、嘘でしょ?」
――ああ。理由が分かった。
きっと文化祭で、一緒に回っていたからだ。
その様子を見られて、噂になったのだろう。
気づいた瞬間、僕は莉羅に対して申し訳なさを感じた。
どうしよう……。
僕は悩むのだった。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
初めての作品なので、感想やご指摘などを書いてもらえると、とても嬉しいです。
確認はしましたが、誤字脱字がある可能性もあるので、どうぞよろしくお願いします。
読んでくださった皆さんにも、俊や莉羅のように、少しドキドキして、少し温かい気持ちになってもらえたなら幸いです。
これからも、二人のちょっとした日常や恋の進展を描いていけたらと思っています。応援してもらえると嬉しいです。




