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ピンクの季節に恋をして  作者: Suta
ピンクの季節に恋をして
12/14

春休み

この物語は、平凡な高校生の主人公が、学校のアイドルと少しずつ距離を縮めていく日常を描いたものです。

誰もが経験する初恋のドキドキや、心がふわりと温かくなる瞬間を、読んでくださる皆さんにも感じてもらえたら嬉しいです。

僕の初めて書く作品ですが、主人公と学校のアイドルの物語の世界へどうぞお付き合いください。

(1)スマホの振動



冬休みが終わり、少し経った。

今は教室で、みんな座っている。


そして、今日は終業式である。


正直、もうすぐ高校3年生、受験生になる自覚はまだ湧いていない。


僕が通っている高校は終業式がかなり短い。

なので、すぐに終わった。



それから、僕たちは家に帰った。


今は自分の部屋で落ち着いている。

今日から春休みか。


特にすることないんだよな......


そんなことを考えていたら、携帯が振動した。


莉羅からの通知だった。


「ねえ!俊が空いてる日に花見しない?」


俊!?

俊君から俊に変わっている!!

正直とても嬉しい。

胸が踊る。


「わ、分かった!明後日の11時とかどう?」


「うん!分かった!楽しみにしてるね!ご飯は私が作るから、楽しみにしてて!」


「うん!ありがとう!莉羅。」



莉羅と花見。

楽しみで胸がドキドキする。


(2)お花見



――花見当日


あれから2日経過し、花見当日になった。


現在の時刻は11時


僕は、呼び鈴を鳴らす。



――ピンポーン

と音が鳴った。


少ししたら莉羅が姿を表した。


それはもう凄かった。

白いワンピースに、薄いピンクのカーディガン。

そして、小さなリボンが髪に添えられている。

この可愛さは唯一無二だろう。


「おはよ!じゃあ、行こっか!」

莉羅が僕に言った。


「おはよう!じゃあ、行こう。」


そうして、僕たちは桜がたくさん咲いている公園に向かった。


公園に着き、ビニールシートを敷いた。


「桜、きれいだね!やっぱ私桜好き!」

莉羅が目を細め、そっと微笑みながら言った。


「分かる。きれいだよね!」


僕がそう言った瞬間、莉羅のお腹が鳴った。


「あ、ご、ごめん。」

莉羅が顔を下に向ける。


「俊?花見弁当食べていい?」

莉羅が手がもじもじする。


「あ、気になる!僕も食べたい!」


僕が言ったら、莉羅が花見弁当を開けた。


いい匂いがする。

おにぎりにエビフライ、卵焼き、ミートボール、紅白かまぼこ、ポテトサラダ

他にもたくさんの種類がある。


色を鮮やかにするために、所々トマトやレタスなどがある。



おにぎりは塩味と旨味のバランスが絶妙に噛み合っている。


エビフライは衣がサクサクしていて中はぷりぷり。


卵焼きは甘く、ふわふわしている。


ミートボールは非常に柔らかい。

ふっくらしていて、ほんのり甘い。



――すべてが完璧

この言葉が1番合うだろう。


多分、莉羅の料理がすごいのもあるだろう。

でも、それより莉羅と一緒に食べること。

好きな人と一緒に食べること。


それがより美味しい理由な気がする。



花見をしてから数時間経った。


「こ、これ!食べる?」

莉羅がパックに入ったクッキーを差し出しながら言った。


甘い匂いがする。

食欲をそそる匂いだ。


「た、食べたい。」

僕がそう言うと、莉羅がクッキーを僕の手に載せた。


1口かじる。

初めの方はサクサクしていたが、少し経つと口の中でほろっと崩れる。

そして、ほんのり甘い。


莉羅が僕の口の前にクッキーを持ってきた。

"あーん"と莉羅が言う。


僕は少し照れながらも口を開けた。

莉羅は嬉しそうに微笑み、そっとクッキーを僕の口に運んでくれる。

甘さと一緒に、胸の奥まで暖かい気持ちが広がった。


少し時間が経ち、夕方になった。

空が天色からキレイなオレンジ色に変わった。


「空、キレイだね!」

「そうだね。」



少しの沈黙のあと、僕はぽつりとつぶやいた。

「なんか、今日一日があっという間だったな」

「うん、すごく楽しかった!」

隣で笑う莉羅の声が、夕焼けの色と重なって胸にしみる。


そろそろ帰ろうと歩き出す。肩が触れそうで触れない距離。

言葉は少ないのに、不思議と心は満たされていた。

僕は心の奥で――もう少し、この時間が続けばいいのに、そう願っていた。


でも、その願いは叶うわけもなく、すぐにお互いの家に着いた。


「俊!今日はありがとう!楽しかった!」


「うん!ありがとう!僕も楽しかった。ばいばい。」


「うん!ばいばい!」

莉羅は頬を緩め、目じりを細めて、顔いっぱいに笑みを広げた。

その笑顔はまるで花が一気に開いたようで、見ている僕まで心の底から温かくなった。


僕は家に入り、自分の部屋で落ち着く。


楽しかった。

ずっとこんな平和が続いて欲しいな。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

初めての作品なので、感想やご指摘などを書いてもらえると、とても嬉しいです。

確認はしましたが、誤字脱字がある可能性もあるので、どうぞよろしくお願いします。


読んでくださった皆さんにも、俊や莉羅のように、少しドキドキして、少し温かい気持ちになってもらえたなら幸いです。


これからも、二人のちょっとした日常や恋の進展を描いていけたらと思っています。応援してもらえると嬉しいです。

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