1ー4 家族の愛
前回までは紫月が生まれたての話でしたが、今回は3歳になります。その間も書こうかなと思ったのですが、私自身、子育てしたことがなくどういう感じかまだわからなく、言葉が浮かばなかったのでちょっと飛ばしました。その間、沢桔梗家に何があったかはご想像にお任せいたします!
[3人称視点]
紫月が生まれてから3年が経った。一人で歩けるようになり、言葉も少しは喋れるようになった。
「ママ、今日、じーじのとこ」
「行くよ、紫月」
「わーい」
紫月は目を輝かせ、喜ぶ。毎回祖父の家に行くと、祖父達は紫月に甘く、必ず何かケーキやお菓子を子供ながらにそれが楽しみでしかなかったのだ。花梨は紫月の手を握り、自宅の玄関へと向かった。玄関では秋桐が待っていた。
「準備できたか、花梨、紫月」
「えぇ、出来たわ。貴方。ね、紫月」
「チョコッ、ケーキッ」
彼女は既に夢見心地なようだ。そんな娘を微笑ましく見守る父親と母親。秋桐は、娘の頭を優しく撫でる。
「さあな、何貰えるかついたらのお楽しみにしようか。じゃあ行こうか、花梨、紫月」
「うんっ、パパ、ママっ」
元気に返事をすると、右手で父親の左手を握り、左手で母親の右手を握る。駐車場は家の近くにあり、繋ぐ必要はないが、紫月が2人と手を繋いでいると安心すると言うことで、少しの距離でも手を繋いで歩く。
駐車場につき、軽自動車の鍵を開け、秋桐は運転席に乗り込む。紫月は、チャイルドシートの上に座り、その隣に花梨が座る。花梨は先に紫月のシートベルトをつけてあげる。どうやら紫月はシートベルトをつけられることに慣れているみたいで、バタつこうとしない。祖父の家に行くと聞きはしゃぎすぎて疲れたみたいだ。秋桐は、シートベルトをつけ、花梨もつけたか確認し、エンジンをかける。ゆっくりと発進し、徐々にスピードを上げていく。
車内では、紫月が大好きな子供向け番組音楽が流れている。完全に眠ってしまった紫月の手を握る花梨。手を握りながら、窓の外の移りゆく風景をじっと見つめる。自然豊かな景色が右側に流れていく。徐々に建物が増えていき、住宅街へと変わっていく。秋桐は運転しながら、時折バッグミラー越しに妻と娘の様子をチラリと確認する。娘の手を握りながら窓の外を見る花梨の表情は、穏やかでどこか遠くを見ているようだった。
「花梨、そんな真面目な顔をしてどうしたんだ」
彼の声は柔らかく、どこか心配そうな響きを持っていた。花梨は、窓から視線をずらし、運転している秋桐を見つめる。
「紫月が生まれて3年経つの早いななんて。紫月をちゃんと、正しい方向に導けてるのかなって」
「...大丈夫だ、花梨。心配しなくても、きっと紫月は良い子に育つ」
ハンドルを握る手に力が入る。秋桐からの言葉に花梨は少し安心する。そして、小さな手を握る手に少し力を込める。
「...だといいんだけどね」
「もし、紫月が岐路を誤ってしまったのなら、その時はしっかり、導けば良い」
「そうよね」
「俺ももしその時が来たらしっかりと紫月と向き合うから。紫月に嫌われていても嫌われていなくても同じだ」
花梨は、彼の言葉に安心したようで小さな手を握る手を少し強くする。過去3年間の記憶を辿る。紫月が誕生して喜びと共に不安も増していたあの頃。彼女の中に初めて我が子に会ったあの頃の記憶が鮮明に残っていた。母親である蘭と義母の椿に励まされたあの日。場を和ませてくれた、父親の桧と義父の樹節。そして、何よりも温かい言葉をかけてくれて支えてくれた夫の存在。花梨の表情は硬さが砕かれ、柔らかくなる。
「...秋桐、私と結婚してくれてありがとう」
「あぁ」
運転している彼の顔は前を向いていて、花梨からははっきりとは見えなかった。素っ気ない返事ではあるが頬が少し赤く染まっているのが見え、彼女はくすくすと笑う。
車に揺られながら、祖父の自宅の駐車場へ着く。3人が訪れたのは、秋桐の実家だ。どうやら、桧と椿も来ているようで、玄関先に樹節と桧が立っていた。秋桐の車だとわかると2人は我れ先にと大きく手を振る。
駐車場に車が停まり、エンジンを切る。花梨は、そっと紫月の肩に手を置き揺らす。
「紫月、パパの実家着いたよ」
紫月は、ゆっくりと目を開ける。まだ眠いようで目をこする。
「...じーじどこぉ...」
秋桐が先に車から降り、後ろの扉を開けて紫月が着用していたシートベルトを取り、両手で持ち上げて地面に降ろす。すると、祖父達の姿を見つけたようで走っていく。祖父達の声が重なる。
「紫月〜っ」
2人とも孫の名前を呼ぶと今度は、両手で大きく手を振る。紫月はトテトテと2人のもとに走っていき、腰を屈んでいた2人の祖父に抱きつく。花梨も車から降りたようで、秋桐と娘の様子を見守る。車の鍵を閉めたのを確認すると、秋桐は、花梨の手を握る。
「お父さんもお義父さんも嬉しそう。連れてきてよかったわね、秋桐」
紫月は、先に2人の祖父と手を握りあい、玄関を開け先に屋内へ入ってしまった。後を追うように、ゆっくりと秋桐夫妻も歩き始め、屋内へ入る。屋内へ入ると、樹節が立っていた。
「やあやあ、秋桐も花梨ちゃんも来てくれてありがとうなぁ、今日はゆっくりしてきぃ」
「ありがとう、父さん」
「ありがとうございます」
夫婦は、靴を脱ぎ玄関を上る。懐かしい空気に秋桐は、学生時代の思い出が蘇ってくる。この家で絵を描き続けていた学生時代、家に悪戯をして両親に怒られ泣き疲れたあの時、反抗して母親(椿)の心を傷つけてしまったあの夜。秋桐の中では、今でもあの時の自分を責めたいくらい、憎い思い出だ。彼は俯き自分のシャツを強く掴む。妻は夫の肩に優しく手を置く。
「どうしたの、そんな顔して」
慰めるように、優しい声で口に出した。秋桐は、花梨の声に顔をあげる。
「...ごめん、花梨。やっぱ自分の実家に来ると色々と思い出してさ」
樹節は、秋桐の肩に腕を回す。秋桐は、やめろよ、父さんと突き放そうとしながらも何処か照れていた。樹節は、大声で笑い始める。
「はっはっは、秋桐お前、そんな事気にしてんのか。お前、何が母親を傷つけたと、そんなもんもうあいつは気にしとらん、もはや忘れてるだろうなぁ、椿は、どんな事を言われてもお前を愛してた、それは真実だ。経験上、生きているうちに大切な誰かと衝突することが何回もあるのは普通だぞ。お前、ほんとに花梨ちゃんと出会って変わったな。まあ、取り敢えず気にすんな」
「...ありがとう、父さん」
父と息子の会話は、しんみりしていた。すると、リビングから紫月のひのきおじーちゃん、大好きと言う元気で無垢な言葉が響いてきた。その声を聞いた瞬間に、樹節は勢いよく、秋桐の首に巻いていた腕を解いた。そして、叫び始める。
「くっそ、これはいかん。息子にこんな事してる場合じゃなかった、待ってろよ、紫月いいいいいいいい」
樹節は勢いよく、リビングへと走り出す。秋桐と花梨は、この数秒で一体何が起きたのか理解できず、ただただお互いの顔を見合わせた。 まるで嵐がさった後の静けさのようだった。
「お義父さんめっちゃ元気ね」
「それが俺の父さんのいいところさ、まあ、母さんと蘭さんに注意されてなきゃいいんだがな...」
秋桐は、呆れながら呟く。花梨は、そんな秋桐に微笑み返す。2人も賑やかなリビングへと向かう。
リビングに着くと、部屋は良い匂いに包まれていた。椿が台所に立ち、蘭は、座卓にお皿を並べていた。一方、桧と樹節は、真ん中に紫月を座らせ、3人でお絵描きをしていた。
「これ、きぶしじいじ、これ、ひのきじいじっ」
紫月は、2人の祖父を白い紙に色とりどりのクレヨンで描く。自分達を描いてくれた孫に目を輝かす祖父達。そして、真ん中に自分を描く。樹節が絵に向かい指を指す。
「で、真ん中のは紫月かなぁ」
「うんっ、これが紫月」
笑顔で答える。そして、3人が手を繋いでいる絵が完成したのだ。桧と樹節は、とても嬉しがり目が潤んでいた。
「...ありがとうなぁ、紫月」
「樹節ぃ、とっても嬉しいのう」
そんな3人に蘭は暖かく見守る。花梨はキッチンに行き椿に話しかける。
「お義母さん、何か手伝うことはありますか」
椿は、後ろを振り返る。笑顔で頭を横に振った。
「大丈夫よ、花梨)。貴方はお客さんなんだから、私のお料理楽しみにしててね」
「わかりました、お義母さんのお料理楽しみにしています」
花梨は、笑顔で頭を下げ、リビングへと戻っていく。椿)は、息子がこんなに良い妻を見つけたことに感謝の気持ちでいっぱいになる。リビングに戻っていくと、秋桐も、紫月の落書きを覗いていた。花梨(花鈴)もそれに気がつき、そっと覗く。
「これがね、らんばーばで、つばきばーばで、ママとパパ」
紫月が描いている家族が仲良しな絵を見ていると、秋桐の中にあった過去の椿への態度が心に刺さる。いつもそばで見守ってくれていた母親にどうしてあんな冷たい言葉を吐いてしまったのだろうと。若い頃は自分が悪いとは感じていなかった。だから、余計にあの時の記憶を遠ざけていたのだろう。母の傷ついたような顔。その晩に謝ればよかったものの、椿が謝ってくるまで絶対に謝りたくない自分の頑なな心に縛られていた。椿が一晩中泣いていたことを、後に樹節から説教された。秋桐は、そんな自分の心をいまだに許せなかった。彼は、無言で歩き始める。
「秋桐、急にどうしたのよ」
花梨が夫の様子に気が付き、声をかける。秋桐は、振り返りちょっとだけ微笑み、キッチンへと向かう。キッチンに入ると、椿は、鼻歌を口ずさみながらお椀に豚汁を盛っていた。
「...母さんっ」
秋桐は、声を震わせながらも精一杯出す。椿は、鼻歌をやめ、お椀を置き、お玉も置く。そして、ガスコンロを止める。椿は、振り返らない。
「...秋桐、どうしたの」
「...母さん、あの時...、いつもそばで支えてくれる母さんの大切さに気が付かなかった。だから、心が無いこと言葉にして、母さんを傷付けた。...今でも覚えてる。母さんの傷付いた顔、...母さんが俺のせいで一晩中泣いてたこと。...今更許してくれとは言わないけどっ...後悔してた。だから...」
椿は、何も言わずにゆっくり振り返る。椿の目から無数の雫が溢れていた。それは、あの時とは違う。彼女が流したのは冷たい雫ではなかった。
[秋桐視点]
確か俺が母親に反抗したのは中学3年生の進路をを考えなければならない時期に差し当たっていた頃の事だ。俺は絵を描く事が趣味だった。気が付けばノートに問題を書き、解く事よりもノートを白いキャンバスに見立て、ペンを自由に舞わせている時間が増えていた。母親にも父親にもバレなければいい。そんな馬鹿げた事を考えてしまった。
そんなある日、ちょっとしたことが俺と母の間に起きてしまった。その夜も俺はいつもと同様、ノートに絵を描いていた。周りに何も気が付かずに。母が後ろからノートを覗いていることに気が付いていなかった。
「ちょっと秋桐、何してんのよ」
母の鋭い言葉で俺は母の存在に気がつく。母は、俺からノートを奪い取り、過去のページをパラパラとめくる。
「おい、返せよ」
俺が奪い返そうとするが、うまく交わされる。母は、ノートを床に落とす。ノートが落ち見えた母の顔は、怒りに満ちていた。すると、雷が落ちた。
「秋桐ぃっ、なんなのよこれは。あんたしっかり勉強してるって言ってたのに、どうしてこんな嘘をつくのよ」
「お前には何も関係ねえよ」
その時、俺は初めて母の事を“お前”と呼んでしまった。後に後悔を引きずるぐらいなら、その時に謝れば良かったのだ。俺は苛立ちと反抗心から意地でも謝ろうとはしなかった。その時の母は、傷付いたような悲しい顔をしていた。今でも心にその表情は、残念な程に焼き付いている。
「...秋桐...」
その声は、怒鳴っていた勢いを失い、震えていた。ぽつりと呟くと、その瞳から雫が溢れていた。冷たい雫だ。俺が反応してすぐ泣く母親に苛立っていた。
「うっせえな、そんなに泣くんなら部屋に勝手に入ってくんじゃねえよ」
今思えばその言葉は、許されがたい言葉だ。それなのに、はっきりと大声でその言葉を母親に向かって突き刺してしまった。あの時の言葉がどのくらい愚かだったのか、紫月が生まれた今なら痛いほど理解ができる。母は、後ろを振り向き、部屋のドアに向かう。そして、ドアノブに手をかける。彼女は、落ち着きを取り戻しながら言葉を放つ。
「...秋桐、ご飯あるからちゃんと食べてね」
先ほどよりは落ち着いているが、まだ若干声が震えているのがよくわかる。だが、俺はどうして素直になれなかったのだろうか。またもや心無い事を言い放ってしまう。
「いらねえし、お前の料理食べたい気分じゃねえから」
その言葉を聞いた母は、無言で部屋を出ていってしまう。涙は見えなかったが、母の雰囲気で泣いている事がよくわかった。俺は、ただただ床に落ちたノートを見つめる。そこには勉強の時間を癒すだけの為にあった落書きが。俺は、腰を屈め、乱暴にノートを閉じる。
「くそっ」
今度のイラつきは、母に対してじゃなくて自分に対してだった。もっと、別の言い方があったんじゃないか。母に突き刺した言葉のナイフ。そして、母のライフを切り裂いた俺。俺は、ベッドに仰向けで寝っ転がり、窓から見える紫に染まり、鮮やかな星達が舞い踊る外の世界を見た。何故かその光景は脳に焼き付いていた。机に向い真っ白な画用紙に紫の水彩を滲ませ、筆を走らせていた。
だが、自室のドアがまた開く、俺は警戒しながらドアを見る。ドアの前に父が立っていた。父は、鬼の形相でズカズカと俺の部屋に踏み込んできた。
「おい、てめぇ」
父の声は、初めて聞いたような怒声を放っていた。父は、勢いよく俺の胸ぐらを掴む。きっと、母の事で俺を叱るんだろう。そんな気がした。
「いってえな、やめろよ」
「あぁ、おめえ、誰に向かって口を聞いてやがるんだよ。おめえ、何様なんだよっ、お前、椿が今どんな気持ちか分かってねえだろうよ、今ずっと泣いてるんだぞ」
「辞めろよ、このクソジジイ」
「...くそっ、てめえな」
父は、胸ぐらの手を掴んでない方の手で俺の頬を勢いよく叩いた。思ったより痛く、叩かれた頬はヒリヒリしていた。
「いってえな、何すんだよ、このくそじじい」
「俺だってお前にこんな手荒なことしたくねえんだよ。だが、お前が母にした事はこう言う事だろうがよ、よく聞け秋桐。椿を傷つけた事をいつか後悔する日が絶対来るってんだよ、それを分かっててあんな言葉を椿に投げつけたのかっ。お前、母の料理食べなかった事絶対に後悔すんじゃねえぞ、わかったか」
父は、言葉を終えると、胸ぐらから手を離し、落ち着くように深呼吸をする。落ち着くと、部屋から出ていく。
「チッ、説教しに来ただけかよ」
俺は、姿勢を戻し、画用紙に紫の空を描く事を再開する。紫の空を描く、それがいつの間にか日課になっていた。母との関係は、まだ距離があり、必要最低限な事しか話さなかった。タイミングを見計らっていたが、謝る事が出来ずにいた。俺は、普通科の高校を卒業し、美術の専門へと進んだ。そこで小学生の頃の同級生だった花梨と再会した。花梨とは中学校、高校は別々だったのだ。母と父に彼女が出来た事を明かした。
「父さん、母さん」
俺が2人を呼ぶと、2人は一緒のタイミングで俺に振り向く。その表情は柔らかいものだった。だが、母の表情に、心が苦しくなる。
「急に改まってどうした、秋桐」
「どうしたのよ、そんな顔して」
「好きな人ができたんだ」
俺がそう呟くと2人とも小さな声で「おめでとう」と祝福をしてくれた。それから、専門を卒業後、イラストの会社へ就職し、現在社長である、先輩の駒草さんとも出会い、色々とあったが、駒草さんのおかげで仕事が続いた。給料が安定した頃、花梨にプロポーズし、結婚した。そして、一軒家を買った。自宅に、高校の頃にバイト代を貯めて買ったキャンバスやイーゼルなどの画材を色々と置く。中には、花梨が愛用しているものもある。駒草さんのご厚意で駒草さんの個展に絵を少しだけ展示し、グッズも作り、見事に完売した。それからも何回か、駒草さんの個展に参加した。だが、展示絵は誰にも買われることがなかった。花梨は、専門を卒業したが、花梨は絵の仕事が安定せず、雑貨屋の正社員に転職した。雑貨屋でも、よくポップを頼まれていたそうだ。
「秋桐アキギリ、今日は、何を描いているの」
俺は、左手で紫に染まるキャンバスに黄色の絵の具を纏った筆を走らせていた。右手には、色が何色も混じり合うパレットを持っていた。花梨カリンに話しかけられ、筆を走らせていた左手を止め、花梨カリンに振り向く。
「空を描きたいって思ってな」
個展に展示する絵以外は、毎回紫の空しか描かない。紫に黄色を絡めたり、紫に緑を絡めたりと、毎日変えている。勿論、雲も浮かべたり、浮かべなかったり、輝く星達も多くしたり少なくしたり、その日の気分で、変えている。彼女は、そんな絵を隅々まで見る。
「好き...よ」
彼女は、頬を染めながらつぶやく。彼女が好きと言っているのは、この絵に対してかもしくは自分にたいしてなのか、わからなくなる。俺の母への態度。それを知ったら、彼女は離れてしまうのか、そんなことを考えてしまった。
そして、ある時開かれた駒草さんとの合同の個展の時。俺は、グッズを売りながら、お客さんとお喋りをしていた。すると、俺の絵の前に止まる見慣れた人物が2人いた。お客さんに心配されるが話していた口を止め、目を見開いて動きが止まる。そして、2人は、その絵の近くにいたスタッフに話しかけた。