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星の降る夜に  作者: 美桜
1話、聖なる森の木
3/13

1-3




あれから5日たった。その5日間で何があったかと言えば…………



まず1日目、家ができて家具や食料を願った翌日に3人で家の中に入れば食料以外にも必要最低限の家具などが設置されていてカルスが柄にもなく飛び跳ねて安心しながら喜んでいたのは今でも鮮明に思い出す。



2日目、さて衣食住が揃ったことですし…………と私の言葉に続いた言葉は3人バラバラで、カルスは寄り良い生活を。ポルスは探検。私は家にこもろう。という結果になり。双子からのブーイングの後、ポルスの意見が採用され、ポルスが作った木の皮のカゴ、少しの食料を持ち、探検スタート。いやー色々あったよ?家ができた当日のクマファミリーに双子は蜂蜜を貰い。私は父熊から蜂が在宅中の蜂の巣をプレゼントされたり。ポルスの友達だというリスから綺麗な滝がある場所を案内され、双子はそこでピクニック。私はリスの群れに滝の上から蹴り落とされたり。探検途中でカルスが転けて捻挫したのを助けに来た羽が生えて角がある馬が助けに来てくれて、双子だけを背中に乗せて家まで送り届けてくれたり。



この森の住人たちは私に冷たすぎやしませんか?なんて思いつつ3日目、再び探検に出ると言った双子を見送り私は部屋にこもって寝た。



4日目、双子が森の動物たちに貰ったという種を山ネズミが教えてくれた場所を耕し植えるというのを聞きながら私は部屋で寝ていた。



5日目、芽が出た!!と言うポルスの報告を寝ながら聞いた…………気がす、る?




そして6日目の今日。双子に腕を掴まれるがまま外に出て、種を植えたという畑に連れていかれたかと思えば見たことがない植物が星のような実を成していて、その周りを動物達が囲んでいる。




「おぉ……立派に育って…………」



「あのね、おウマさんが言うには……スバルにこの実を収穫して私達が寝てた木の穴に入れて欲しいんだって」



「え、やだよめんどくさい」




そう言った瞬間、その場にいた動物達の鋭い視線が私に向けられ私はガシガシと頭を掻きながら、わかったわかった。と一つだけ実っていた実を取り、動物達に囲まれて歩きながら木のところまで来て、なにやら期待の眼差しを私に向ける双子と落ち着きのない動物達に見守られながら星のような実を穴に入れれば……



大きな木はサワサワと音を立てながら枝を揺らし…………そして森中に広がるように光りを放つ。




世界樹の木ならぬ世界樹の星の木か?と木を見上げれば輝く星の形をした実を沢山つけて煌々と輝いている。動物達は嬉しそうに飛び跳ねたり、木の周りを駆け回ったり、恋人であろう動物達はお互い寄り添いながら木を見上げたりと様々で…………




双子達はその風景を見ながら頬を染めて手を繋いで笑いあっている。




ポルスがおウマさんと呼んだ羽が生え、角がある白い馬が歩み寄ってきたかと思えば私の前に立ち止まる。




【我が名はテギウス。我らが女神プラネウムに愛されし神の子。聖なる森に住む動物(われわれ)は神の子に忠誠を誓う】



「…………いらないよ。忠誠なんていらない。私はただ食っちゃ寝ができる場所が欲しいだけ。だからさ、私より、あの双子を守ってあげてよ。私、めんどくさいのはお断りだからさ」



【それが神の子の願いであれば】




そう言って双子に視線を向けるテギウスに私は大きな欠伸をひとつして、部屋に戻り目を瞑った。









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