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馬花  作者: ハミル
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97 譲り子


子供が歩く


ウサポを先頭にルチカ、アユラ、ユーリが横一線に歩いて行く


H小学校を出て子供の足で20分ほど、乾の方角にミコルENはある

逆に巽の方向へ、同じく20分ほどの場にハミルENはあった


車道と歩道が区別されていない名もなき道を4人は歩く

ユーリは傍らに生えている猫じゃらしを左手で遊びながら歩いた


ウサポは軽快に飛ばした

ミコルENにユーリを連れて行くという、女主ミコルの期待に応えることができる

ミコルENのプロタゴ軍団たちは世界で行き場を失った者たちで、救い上げてくれたミコルは


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絶対的母だった


学校は15時に終わったから、30分後にはミコルENに到着する

ウサポはミコルに'よくやったね'と撫でられる至福を想像して軽やかに飛んだ


「ウサポはやっ!」

アユラが吠える

「みんな早くピョン!あと5分くらいだよ」

人は100mを10秒で走れば、時速36kmだ

ウサギは時速70〜80kmで走る種もいるという


・・・・


ミコルENに遊びに行くことを決めたハミルENの子供たち

ウサポに誘われた3年生アユラと4年生ユーリに5年生のルチカを加えて、招待の翌日金曜日に早速ミコルENに向かう


大人たちがなぜかミコルENに行くことを止めようとした

寧ろ子供たちの好奇心に火を灯した


ただ少し、ルチカとアユラは未知の世界への通りを楽しんだが、ユーリはなにか重たい気持ちがしていた


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「着いたピョン!」

「でっか!すごいマンション!」

アユラは興奮を隠しきれない

庶民派、低空を居城としているハミルENの面々には入城したことのないようなマンションだった

「やっぱ、やだな」

ユーリが呟く

「えっなに。ユーリ」

アユラが反応した

「だってこんな大きいマンション入ったことないし、怖いよ」

「そんなことないよ、行ってみようよユーリ。ウサポもいるんだし」

「うーん」

「ユーリ、とりあえず入ってみようか。嫌だったらすぐ帰ればいいさ。その時は僕も一緒に帰るから」

「う、うん、それじゃ」

年長者ルチカが場を説得した


常にルチカの言葉には強さと畏怖があって、その言葉には反駁できない

リーダーの資質はこの頃から示されていた


「行くピョン!」

褒めてもらいたい


ウサポが暗号を入力してガラスが開いた。4人はエレベーターに乗り込み、ウサポは最上階の18Fを押す。

流石のアユラも黙った。最上階の優雅に相応しい態度をとらないと、と子供ながらに弁えた



・・・・


「ただいまピョン!」

ウソポが玄関を開け、光が広がる


ミコルがいる

あの時、恋人に娘を譲ってしまった後悔の念を今、成仏させたい


今目の前に現れた

娘の背丈を確認してまだ間に合う、と

少女を私の腹で抱きしめ、おかえり、と


君の住処はココだと言いたい


「お邪魔します」


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