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助っ人として
だが、ここにいる男たちがだれも同意していないのを確認すると、おおきなため息をはきだし、じゃあ何なの?ともう一度きく。
「それがわからないから、こうして助けにきてもらったんだ」
そばに立つライアンが、ボードをかこむようにして好き勝手な場所に座る警備官たちを、手でしめす。
「 それに、どの死骸からも弾がみつかっていないのは確認ずみだ」
「弾は証拠になるからそりゃ持って帰るよ。 ―― 『《警備官》なんて助けになんかならない』って、言ってたくせに」
それは訂正する、とライアン片手をあげ、ロビーにもうなずいた保安官は、「ルイは、」と暖炉前の床に座る男を指をさした。
「 ―― このあたりに住んでいたことがあるんで、はなしは早い。 彼らはおれたちとは違う方法で山での訓練もしてるらしいが、雪山は初めてだっていうんで、そこだけ注意してやってくれ」