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同意なし
匂いに気付いたのか、ライアンが鼻にしわをよせ、サマンサのお茶をだしたのか?ときく。
ロビーがポットをかかげて、大好評だよ、とわらい、バートがお前たちももらえ、と班員に命じた。
「ケンもおすすめだってさ」
ザックが楽しそうにカップふたつをロビーにさしだし、ジャンとルイも飲むことになる。
懐かしいなあというルイの感想に、アニーとロビーは驚いた顔をむけた。
「先に自己紹介しあってくれ。そのあいだに、おれは、ここでいままでつかったことのないボードをさがしだしておく」
倉庫をみてくる、といいおいて出ていったライアンをみおくり、アニーがわらいながらロビーにいった。
「みてよ。ライアンがあんなにはりきってるとこなんて、初めてみるわ」
「アニー、これは、きみが思ってるよりも、まずいことだって、ライアンは思ってるんだよ」
「やだ、脅かさないでよ。あれって『野犬』でしょ?それしか考えられないじゃない?」
ねえ、と同意を求められた《警備官》たちは、だれもうなずかなかった。