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ワインを土産に
申し訳ございません。ルイのパパについては『白いカラス 』をひろい読みしてみてください。。。
「 うん、そうだけど・・・。ええ?なんで? ・・・まあ、・・・チャンスがあればね。 うん、わかってるよ、愛してるから、 ・・・うん・・もう今日はかけないでくれよ」
いささか顔をあからめて通話をきると、自分をみつめる仲間たちに、こまったようなわらいをむけた。
「父さんが、おれたちが行く先に美味いワインがあるはずだから、買い付けてこいって」
「ワイン?こんなところに?」
ウィルが疑わし気な声で外をゆびさす。
「でも、ルイのパパがいうなら、あるんじゃねえの?」
なにしろ、つながらないはずの携帯電話に電話をかけてきたルイの父親は、ワインを愛する『魔法使い』だ。こちらの世界での、ワイン醸造所の経営にも、参加していたりする。
「そのはなし、おれものった」
班長の無愛想な突然の声に、みんな声をあげて驚いてしまった。