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愚痴る
そこでようやく、お互いがこの関係を気に入っていたのは、自分とは遠いところにいる種類の人とどれだけうまくやれるか、自分をためしていただけで、ただの気の迷いだっということに気付き、さっさと離婚の話し合いにはいった。
彼女のほめられるところは、最初からこちらに金銭的なことを何も望んでいなかったところだ。
もちろんこちらも何も望まず、ただむこうの希望で弁護士とやりとりをして、最後の書類はかわされた。
レオンとはもちろん以前から知り合いではあったが、元妻につれていかれたとあるパーティーで顔をあわたことにより、急に距離が近くなった。
むこうはモデルの恋人と、結婚はせずにパートナーというかたちでもう何年も一緒に暮らしている。こちらの結婚生活になにか助言をもらおうと思ったが、こちらとは比較にならない安定をてにいれているので参考にならず、そこからは、愚痴の聞き役になってくれた。