表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
225/260

《 いい考え 》

引き続きご注意を。。。


 そんなライアンの様子に気付いたように、ロビーはからだをはなし、上着のジッパーを下までおろす。

その匂いで、中に着ている保安官の制服が、どれほどの血をすっているのか想像できた。



「スーフ族が逃げ込んできたときに、こりゃ『狼男』もすぐくるなって思ったんだ。そうしたら、全部を『狼男』のせいにして、さわぎになったこのことも、きれいに終わりにできるなあっていう《いい考え》が浮かんだんですよ」

 どす黒くよごれた制服をみせながら、ロビーはいつものようにちょっとこまったような笑い顔をみせた。


「『全部』?」

 ききかえしたライアンは、コルボクがいつのまにか祈りを終えているのにきづいた。


 ロビーの柔らかいともいえるはなしごえだけが、雪原にひびく。


「ええ。 ほら、ライアンがさわぎだした《獣の食い散らかし》、あれって、『犯人』はぼくなんですよ」



 ロビーは《食い散らかし》を初めてしたときの、我に返ったあの瞬間を思い出していた。




 ―――

 

 顔をおおっていた手のせいで、この世が暗かった。

 なんだかとてもいやなにおいがする。

 そっと手をはずせば、暗かった場所があかるくなる。

 太陽だ。陽がのぼってる。


「 ああ 」


 もれだした息のようなかすれた声は、自分のものだ。

 声がでるのにほっとした。


 が、

 

 見下ろした両手は、 ―― 血まみれだった。

 


  ―――





 あの、恍惚感と罪悪感がいりまじり、からだはまだ興奮したままの状態で、性器はたちあがり、からだからは湯気がたちのぼっていた、  あのときを。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ