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コルボクが助けるのは


 コルボクがそこへはしり出そうとしたところで、ウィルが「まて!」と叫んだ。



 距離感もなくなるような真っ白な景色の中、こちらへせまってくる『気配』は、縦にならんだ男二人のものだった。

 先に近づいてきているのは、雪を泳ぐようにかきわけ走るロビーで、そのあとを、髪のながい髭面の男がよろけながら必死に追っているようだった。



「ロビー!」

 さけんで走り出そうとしたザックの上着をケンがつかむ。

「おれより前にでるな、っていったろ」

「でも、ロビーが追いかけられてる!」

「『狼男』はケガをしている」

 二人の会話にコルボクがわってはいり、「助ける」と宣言してからこんどはウィルがとめる間もなく、走り出す。



 じぶんにむかって走ってくるスーフ族の男にロビーが気づき、たすけてくれ!とさけんだが、コルボクは通りすぎ、『狼男』へとかけ寄った。



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