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興味


「ええ?ほんとにみんな、まだ雪にうまりたいのかよ?」

 ザックには信じられなかった。

 からだは温まったとはいえ、手袋の中の手は冷え切ってるし、ブーツの中の足先は感覚もなくなりそうだったし、いくらみんなで身をよせあっていても、寒いのに変わりはない。

 けれど、「寒い」というとジャンがほほえみながら、「抱っこしてやろうか?」ときいてくるので、もう口にはしない。


「おまえ、寒いんだろう?」


 コルボクが半わらいで聞いて、フードをかしてやろうか?というのに、へいきだよ、とつよがっていいかえす。


「おもしろいな。おまえたちは同じ群れでも、ほんとうに違うんだな」

 ぬいだ毛皮のフードを有無をいわさずザックの頭にのせた男は、円をくむように顔をつきあわせている男たちをあらためてながめた。

 矢がささって死んだ仲間をスーフ族のやりかたで魔除けしなくてはならないので、先にいってくれといったのに、《警備官》の男たちはそれにつきあった。

 遺体はあとでむかえにこられるようにすこし移動し、大岩のそばによこたえるのも手伝ってくれた。


 こどものころからよく感じていた先住民族に対する、警戒や侮蔑などの感情は、この男たちからは感じられず、コルボクは《警備官》たちに興味をもった。



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