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ファイル№29 ― 休憩




 ファイル№29 ― 休憩 ―





 ジャンいわく、『奇跡的』にライアンに連絡がとれたあと、川沿いからまたのぼって山の上の道にもどったが、またしても強風に雪がまじりはじめ、視界がわるくなりすぎたため、バートが休憩を宣言した。




 いそいだほうがいい、とせかすコルボクと目をあわせた《警備官》のボスは、「おちつけ」とひとことでスーフ族の男をおさえつけ、同情したジャンが、サマンサのところにはライアンとテリー、アニーたちもいるから安心しろとほほえみかけ、雪を掘るように指示した。


 コルボクはまだなにかいいたそうにしていたが、ケンが、これは雪を掘る道具だと言って『シャベル』をわたすと、怒りをぶつけるような勢いで掘り出した。




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