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置かれた矢


「で、その『いい男』は、はだしでシャツだけで、髪も髭もながくて、自分をゆびさしたあと、その指を山のほうへむけて、またむこうに戻る、みたいなしぐさをした」

「うんうん。そしたら、聖堂教の祈りみたいに手をうごかして、背中のほうから、矢をつかんでとりだしたのよ」

「だからそこで、あたしが撃った」

「そしたら彼、すっごい高くとんで、下におちたけど、そっちに顔ださなかった?」

 

 首をふったライアンは、割れた浴室のせまい窓を押し開け、からだを小さくして屋根の上にでる。 


 はだしの足跡の残る雪の上に置かれているのは二本の矢だった。

 二本ともみたことのないかたちの矢じりで、するどくとがったその中がくりぬかれ、そこに黒い樹液のようなものがついている。


 窓から上半身をだすテリーが、さわっちゃだめだ、とさけんだ。




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