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雇ったのは?


「おれたちを雇ったのは《先住民族保存協会》だが、成功報酬をはらってくれるのはここの州知事だ」


 黄色い歯をみせてだされたこたえに、眉をひそめた副班長サブチーフはルイと目をみかわす。

「ライセット州が払う? ってことは、正式な依頼ってことか? この教会から、その保存協会に、『困って』るから《狼》を狩ってほしいって依頼がきたわけか? ―― 先月あたりから、《狼》が、山で動物を食い散らかしてるって?」うかがうようにエボフの顔をみる。



「『食い散らかす』? おかしな言葉だな。ステラの森の《狼》は狩った獲物を群れのみんなで集まりわけあって喰うんだぞ。骨しかのこらない。 おれたちは、この教会の鶏小屋が襲われて、鶏がいっぺんにいなくなったから、やとわれた。小屋のドアが壊されたらしいが、そういう襲いかたをするのはきっと、群れからもはじきだされている『よくない狼』だ。得物を独り占めするよくない《狼》だから、神も、おれたちに狩ることをゆるした」


 エボフが半わらいでジャンにいいきかせるよう説明すると、ずっとだまって下をむいていたテリーが、顔をあげ、ふてくされたような声をだした。



「 ちがう。  ―― タタは、エボフたちにもう一度、『狼男』をしとめてもらうつもりなんだ」






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