表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
132/260

ファイル№19 ― おまじない

目をとめてくださる方、おつきあいくださっている方、ありがとうございます。 ここで半分ですので、よろしければ、もうあと半分、おつきあいください。。。。。




  ファイル№19 ― おまじない ―





 

 ジャケットのフードをかぶったザックは、ふってくる雪があたる音をずっとじかに耳にして、目に入る白い景色も、さっきよりもずっと『なにも無』くなっていて、寒いし、自分の口からでるのは白い息だけで、なんだかちょっと、嫌になっていた。



「おい、息」

「え?」

「整えろ」

 命じた班長はまたすぐに前を向いて進む。


 その後ろについた副班長が、わらうようにうなずいてつけたす。

「肺に負担がかかるほどじゃねえが、空気が冷たいからゆっくり呼吸しろよ」


「 うん。わかった」

 言われて、リズムが乱れていた呼吸を、整えるようしてゆっくり息をつぐのを、すぐうしろにいたロビーもまねる。

「さっきより、だいぶ《何もない》ですよね」

 ぼくもここまで登ってきたことはまだ二回しかないです、とはずかしそうにいうロビーが、あたりに生えた木々のことを言ってるのはわかる。


 白い雪の中にあった木の黒い影たちはどんどんと数が減り、もうまばらにしか生えていない。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ