教会で暮らしてた
「『だから』、生きてたってだけだろ」
バートがなんの問題もないようにくちにするのに、ジャンは自分の頭をかきまわすようにして、うーん、とうなり、まあそうだけど、と顔をあげた。
「テリー、きみはアマンダに会ったことはあるのか?」
「いや、ない。 アマンダが死んだから、おれがひきつぐことになったんだ」
ルイがすかさず「きみが七歳のときに?」と確認をいれる。
ライアンをみながらテリーはうなずいた。
「それじゃあ・・・、アマンダはきみが七歳のときまで、生きていたのか?」
テリーは当たり前のようにうなずき、教会で暮らしていたんだ、とつけたした。
ライアンとロビーが驚いた顔をみあわせる。うそだろ、とこぼしたライアンに、すまなそうな顔で、母さんをおこらないでくれ、と息子は頼む。
「母さんはずっと、アマンダは、狼男に人質にとられていたって、怒ってる。いまでも怒ってるんだ。 ―― だけど、狼男のほうは、アマンダは恋人だったって、いってる」
「こいびと?・・・って、恋人?」
ザックが単語をたしかめるように顔をむけたルイは、驚いた様子もなくうなずいただけだで、さらにたしかめた。
「きみは、『狼男』といろいろ話してるみたいだ。仲がいいのかな?」