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焚火が爆発
「 じゃあ、みんなかなり前に亡くなってるんだな。子どもじゃないけど、若そうな人もいるのにね」
だれも笑顔をうかべていない写真をみながらのルイの言葉に、ライアンは渋い顔で一冊のファイルをぬきだした。
「 この写真をとった数年あと、 ―― ダゲッドム族の祭りの最中に、焚火が爆発して一度にたくさん死んだせいもある」
ばくはつ!?
ジャンとルイが声をあわせておどろく。
バートはつまらなさそうにじぶんの顔の右側にのこる傷をなでた。
「なんで爆発?」
「事故か?」
警備官の質問に、ライアンはファイルをひらく。中には達筆な字がならんだ黄ばんだ紙が何枚もはさまっていた。