<83>常識
日常の暮らしで、常識だけでは寛ぎの気分は生じない。
雲上はトイレの便座に座りながら、ふと、考えた。なにも便座に座って考える必要もないのに、である。^^
『…屋外掃除用ゴミ吸入機は売られていたかなぁ~? なにも箒で掃いて塵取りで集める必要もない訳だ。ドレーン式に吸入して集めてもいい訳だ…』
そう結論して常識を打ち消し、便座から立った雲上はお尻を拭くのをうっかり忘れていた。汚い話である。^^
『ネットの検索で調べてみるか…』
つまらないことをつまらないところで考えたものだが、そう考えたものは致し方がない。そのために朝食はが大幅に遅れることになったのは雲上にとっては想定外だった。食事は寛ぎの気分を得る一つの方法であり、身体を休める上で重要なのだが、雲上はお馬鹿にもそれを忘れてしまったのである。お腹は減らないのかい? と訊ねたいくらいのものだ。まあ、これもハングリー精神なのだろうか?^^ とにかく、雲上はネットで検索をした。
屋外掃除用ゴミ吸入機が発売されているか? どうかは分かりませんが、常識を打ち破るところから皆さんが寛げる世界史上の発明や発見が生まれてきたのも確かです。^^
完