表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
60/100

<60>イザコザ

 イザコザとは人と人との間で生まれるトラブルのことだが、起きれば当然、(くつろ)ぎ気分などは吹っ飛んでしまう。出来ればイザコザは避けたいものだ。^^

 地方の高級温泉宿で寛いでいた鳥谷は、露天風呂に浸かりながら眼の前に広がる紅葉を愛でていた。時折り盆の上に乗せた酒を飲みながら、宿の逸品の肴を摘まむ。ようやく冷んやりととしかけた季節で、外気が澄み渡り、心地よい。

「あの…お食事の準備が整いましてございます…」

「ああ、そうかい…、いつも、済まんね」

「いえ、鳥谷様にはいつもお世話になっておりますから…」

 この温泉宿は鳥谷グループの出資で賄われていたから、会長の鳥谷がそう言われるのも当然と言えば当然の話だった。

「それはそうと、この前、弱っていたお猿さん、どうなったの?」

「はい、お蔭様で回復し、今は退院が近いやに聞き及んでおります…」

「ほう! それはよかった…」

「見て見ぬ振りは出来ないから、お願いした訳だが…」

 鳥谷は温泉宿の近くの自然を散策していたとき、偶然見つけた倒れていた猿を助けたのである。携帯でグループに属する動物病院へ通報し、搬送は温泉宿にしてもらったのである。

「すべて、鳥谷様のお蔭でございます…」

「いやいや、私は見つけただけですから…」

「何をおっしゃいますやら…。では…」

 しばらくして露天風呂から出た鳥谷は、美味い地方の料理に寛ぎ気分で舌鼓を打った。

 いいことをすればイザコザは起きず、寛ぎ気分が生まれるようですね。生まれなくても最低限、悪いことは起きないようです。^^


                  完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ