表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/100

<16>基準

 (くつろ)ぎの基準は定まっていない。人それぞれで寛ぎ気分を感じる度合いが違うからである。

 Aという人物はコップ一杯の酒で寛ぎ気分を感じ、Bとう人物は五合は飲まないと寛ぎ気分になれない・・という基準の違いがあった。一升瓶に定規で1cm刻みに(しるし)をつけ、一日ふた目盛っ! と飲料の基準を決めている人は、この基準で寛ぎ気分を得られると判断しているのである。

 とある場末の縄のれんがかかった飲み屋である。常連の男が枡の上に少量の塩を乗せ、チビリチビリと飲んでいる。飲みプロの枡酒である。この男根いつも一合枡に二杯と飲み量を決めていた。それがこの男が寛ぎ気分を覚える量になっているという、ただそれだけのことである。

 飲み終えた男は、手馴れた仕草で財布から勘定を出し、カウンター上へ置くと席を立つ。

「へいっ! 毎度っ!! またのお越しをっ!」

 常連客だけに、店の親父も手馴れた仕草でカウンター上の勘定を受け取る。一連の流れが寛ぎ気分を味わえるこの男の基準になっているのである。

 いろいろな人がいるもんです。^^ 


                  完

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ