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《ボンゼランとの決別》

スタン、ついにボンゼラン魔使具商会と袂を分かつ決意をする!

リラス親方の仕事が終わり、穏やかに数日が過ぎた。しかしそんな日々は長くは続かない。


またしても”あの”店とのトラブルが発生したのだ。あぁ、本当に腹が立つ。もう完全に、ボンゼラン魔使具商会とは縁切りだ。これまでの契約に関するこちらの質問には一切応えず、新たな交渉をもちかけてくる。もういい加減、堪忍袋の緒が切れた。紹介者の手前もあるが、ボクは同商会との縁切りを決断した。


ボクも仲間内では、それなりに名の知れた魔法使いである。そのボクが同商会との関係を断ったと知れれば、ボンゼラン商会の評判はある程度は下がるだろう。勿論、あちらも対抗手段を取ってくると思われる。ある事ない事ウワサを流し、ボクの評判を貶めようとするかも知れない。しかしそういったトラブルがあったとしても僕の決意は変わらない。


あそこを紹介した人には、明日一番で魔法電信を打って仁義を通す事とする。費用は掛かるが仕方がない。電信はすぐに届くから、昼前にはボンゼラン商会に絶縁状を叩きつけに行ってやろう。どれだけ懇願されても、絶対に撤回する事はあり得ない。


翌日の昼過ぎ、紹介者に魔法電信を打ったあと、ボクはその足でボンゼラン魔使具商会へと赴いた。契約の全面解除を言い渡すためだ。店舗に入る時、多少の緊張感はあったものの、なに、凶悪なモンスター相手に戦う事を思えばどうという事はない。


商会側の対応だが、案の定、最初はポカンとした顔をしていた窓口係が、段々と状況を飲み込んでくるにつれ、みるみると顔色を変えていく。すぐに上司を連れて来て、お得意の謝罪と説得工作が始まった。


しかしそんなものを聴く気はサラサラない。こちらの行為は法的に何ら問題のない点を強調すると「おかしいですね~、そんなはずはないんでがね~」等々、自分たちのしでかした事を矮小化する言いわけの山を築き始める。


こちらはそんなものに付き合う気はないので、簡単な決別の言葉を述べた後、颯爽と出口へと向かった。その途中、店の責任者がうしろで「覚えておけよ…」と呟いたのをボクは聞き逃さなかった。


振り向きざまに「あぁ、覚えておくよ、100年でも200年でもね。ボクの種族がそれくらい生きられる事を、知らないわけじゃないだろう」とニッコリ。


相手には聞こえないであろうと思った独り言を返され、驚いたようなバツの悪いような顔をする責任者。そんな彼を尻目に、ボクは意気揚々と店を出る。多少おとなげないとは思ったが、これまで被って来た被害を考えれば、まぁ、可愛いものであろうと、ボクは一人微笑んだ。


【余談】


行き当たりばったりの日記形式で始めた関係上、ここでも主人公の種族は、はっきりとは決めて到ませんでした。


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