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フェンリルに転生した俺、人間に復讐を決意します  作者: アイスマシーン
楽園編
26/122

26. 「諦めは美徳、限界は成長への一歩」

「貴方は誰かしら、敵は全員同じ姿って聞いてるから」


「私はユニバース77、ぞろ目のラッキーマンです」


 目の前の女はダブルピースをしながら答える。


「目的は?聞いても構わない?」


「ちょっと貴方は私の相手にちょうどいいかな~と思ったので。一対一でやり合いたいなと」


「その申し出は嬉しいけど、残念。私も暇じゃないのよ。ここから出して仲間の元へ向かわしてくれる?」


「嫌ですよ、何言ってるんです?」


「まあ、でしょうね。じゃあしょうがないわね。望みどうり殺し合いましょう」


 そう答えるとユニバース77は一本の剣を腰から取り出す。


「そうそう、そうゆう事ですよ」


 ユニバースがそう納得すると同時に【鴉々】を唱える。


 二体の風の鴉がユニバース77に向かう。先手必勝それは言葉どうりにユニバースの耳と腹を抉った。


「礼儀がなってないですよ。全く親の顔が見てみたいですね」


 まるで痛みを感じてない様にそう答える。


「ではこっちもラッキーマンの力を見せましょうか」


 そう言ってユニバース77は剣を持ちこちらへ駆けてくる。


 その剣は青く光輝き、振ると蒼い線が見え、私を焦がす。


 その一撃は私の結界を破壊し深く胸に傷を入れる。


「はは、嘘でしょ」


 結界を貼り直し、私は傷を癒する。


「蒼剣ソデモダの模造品。ですが性能は十分なくらいにはありますよね」


「まあ、そうね。私は貧乏くじ引くのが得意みたいで嫌になるわね。ほんと」


 慎重に行かないとね。


「【風珠】」


 その攻撃は風の球を作りそれを発射する。それは中で渦巻きのように風が流れ触れるものを抉ってゆく。


 それをユニバース77は避けようともせずまともに食らう。


「これで倒れてくれると嬉しいんだけどね」


 が、ユニバース77に効いた様子は無い。


 おかしい……あの攻撃をまともに受けたんだ普通は立っていられないはずなのに。


「私、痛いのが嫌です。【蒼剣ソデモダ】には痛覚を鈍くする効果があるんで試しに使ってみたんですが。まあ、かなり痛かったです」


「そうそれは残念ね」


「では、反撃と行きましょうか」


 剣を振る、ただそれだけで斬撃は飛んでくる。


 蒼く光るその一閃を何とか避ける。剣を振った一直線上にしか斬撃が飛んでこない。


 その一直線上から外れれば回避できる。相手は恐らく剣は初心者だ、だから避けれている。


 もしこれが熟練者なら、この攻撃で私を殺している。


「さあ、続きをしましょうか」


「ええ、私のラッキーパワーはまだまだ余り余っていますよ。多分」


 ★


 あの後ユニバース77との攻防は続いた。


 こっちの攻撃は当たって、相手の攻撃は当たらないそんな状況が続いていたのに先に限界がきたのは私の方だった。


 恐らくあの剣には防御力上昇と自動回復を所持者に付与している。それ加えて痛覚鈍化もあり相手はほとんど無尽蔵。


 この相手を殺すには圧倒的な火力が居る、なのに私はそれを持ち合わせていない。控えめに行っても最悪な状況。


「そろそろ疲れてきますね。まあ私にはラッキーパワーがあるので一切疲れませんが」


「さっきから、ラッキーパワーって。剣のおかげでしょうに」


「違いますよ。まあ、そういう事にしておきましょうか」


「全く。あ~あもう限界」


 私はそう言って結界を解く。それを見て相手も警戒を解いたのか剣を鞘に収める。


「諦めがいいですね。これも私のラッキーパワーでしょう」


「ええ。貴方強いわ。ほんとね」


 私がそう言うと嬉しそうに笑う。何か勘違いしてるこの女……まあいいけど。



 ★



 こんな時に私はかけられた言葉を思い出す。


「君は本当に特別だね、エヴィ」


 アリューが私にそう言ってくる。


「……私の何処が特別なの」


「単刀直入に言うけど、君のマナは自然にあるマナと状態がとても近い。だから……」


 だから……で言葉をやめないでほしんだけど。


「だから?そうだとしたら何ができるの?」


「まあ、恐らくだよ。僕も君みたいな子は見たことが無いからあくまで予想なんだけど」


「?もったいぶらないでよ。気になるから」


「そうだね、君は恐らく自然にあるマナを利用できる。自然にあるマナはほとんど無尽蔵と言って差し支えない」


「つまり私は自分のマナを使わず魔法を使えてほとんどマナが尽きないって事?」


「まあ、そういう事だね」


 ★


「私、一つね常々思ってることがあるの」


「……最後にそれを聞いてあげましょう」


「諦めは美徳、限界は成長への一歩」


 さっきの話には続きがある。



「まあでも、僕が教えたいのはそれじゃない」


「?どうゆう事」


「僕が本当に教えたいのは【空間魔法】だよ」


「【空間魔法】?」


「空間を自分のマナで埋め尽くし発動する魔法さ」



 その時はあまり気にしていなかった。でも今この時になって思い出すのは私はやれるって事でしょ、私。


 さあ試してみましょうその【空間魔法】を!



「やっぱり私は、特別よね」



 空間魔法

「【烏合の衆】」

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