PHASE-2 (深緑に包まれる【風林火山】—後編)_part_B
【なっ…ない?(目の前の木にずっと触っている……帰る道は、もう消えてなくなるんだと—?!!】
『・・・そんな・・・』
「こらマルコ、これ一体どうことなのよ!」
リシアは慌てて妹に尋ねました
「…ごっ、ごめんなさい!マルコにもよくわかんない……ねえお姉ちゃん、今どうすればいいの?」
「知るかよ!…くそ、どうしてこんなこと…?!この声……まずい、なんか追いかけてきた…Σ(⊙A⊙”lll!!」
——((︿︿(◣ଳ◢)︿︿)) ((︿︿(◣ଳ◢)︿︿)) ((︿︿(◣ଳ◢)︿︿))——ピーヒョロロ!!
「?!…チッ!とにかく今は、どこか安全な場所にかくさなきゃ……二人とも、ついて来い!」
それから、トリーは二人を連れて、森の奥へと逃げ続けました。そして走っているうちに、みんなが突然どこかの湖畔にたどりつきました…
「…はぁ~はぁ~はぁ(息を切らす……なっ?!……くそ、先はもう道がないんだ…こんなったら仕方ねぇ、このまま水に飛び込でなぁ!」
リシアはその発言に驚きました
「なに?!でもマルコは……?!来た!」
【?!…いや…やめて……こっちにこないでよおぉ~——o(>﹏<)o!!】
背後にいた翼獣が勢いよく突進してくるのを見たマルコは、いきなり宝玉の中に秘められた不思議なエネルギーを呼び起こし、そして巨大な氷の壁を作り出して、相手の行く手を遮りました!
「…?!ぉお~これは……よくやったなぁ、マルコ!」
「あれ?…えへへ~でもそれはマルコが自分やったことじゃないみたい…」
「…すっ、すごい…まさかこんなことって……ねぇ、あんた達は一体…?!」
だが、ピンチはそこで終わらなかった…次の瞬間、灼熱の強い風が吹いてきて、あたりの落ち葉が舞い上がりました。それから、翼獣は赤く光る翼を羽ばたいて上空に飛び、そして上昇気流に乗って、氷壁の高さを見事に越えました。そして再び上空から急降下し、彼女達に向かって、怒りの爪を伸ばし続ける!
トリー「まずい!…あいつらって、まだ諦めてないんだ!」
「じゃ~今度は丸い結界を作ってみよ!へイー!!」
前のタルス国での戦いと同じように、マルコは氷のエネルギーで作ったバリアを使って、彼女たちの周囲を覆っている。この技で翼獣にしばらく為す術がなくて、宙を旋回することしかできません。そばにいたトリーも慌てて周りを見回し、目の前の凍りついた空間にびっくりしました……
「?!うわっ、すっげー~何だよこれ、めちゃかっこいい!!…っていうかお前ら、そういう技が使えるんだったら、最初から出せばいいんじゃない…」
「へへ~それはちょっと……でも、今喜ぶには早すぎますよ!だってあいつらは、まだここを離れてないから…」
「…あぁ~マルコの言う通りだ……それに、こいつらって、一体どこから出てきたの?…なんでいつも私たちを追いかけてくるのか?」
トリー「だよなぁ…私たちがこの森に滞在した時間にも、まだそんな長くないのに……えっ?!うわぁ~——!!…ねぇ、今回は何なんの!」
なんと、翼獣たちは急に行働パターンを変更し、彼女たちを取り囲みと同時に、異なる方向から燃える翼を振って、強烈な熱風を起こしてながら、無数の火花が飛び散り、その三人を守る氷のバリアを破壊しようとする!
トリー「?!まずい、壁の外側は煙が上がってくる!…チッ!あいつらって、まだあんなの技を出せるのか……」
「ぁわあわあ~!氷が溶けちゃう…このままじゃ、結界がすぐに…」
「…くそ!これで厄介だ…何とかしないと……?!」
いま対策方法を探したリシアは、ふと背後の湖畔を眺めた瞬間、野獣に追われて滝に落ちたときのこと、そして妹が濡れた荷物や服を魔法で乾かしていたのことを思い出していました。
「?!そうだ…ねぇマルコ、確か君の宝玉は氷系の技以外にも、なにが他の技も持っていたよね?」
「うん~…あるよ。どうしたの?」
「じゃ、今知っている技を全部教えてくれ!その中には、役に立つものがあるかも」
彼女たちが中で対策を話し合っていると、翼獣たちが容赦なく嘴や爪を使ってバリアに破壊し、そしてひびが入り始めていた……
「うんん…やってみたことはないけど、でも頑張ります(ง・㉨・) ง!」
「よし。たのむわよ~?!…ほら、時間がないから、早く!」
「わっ、わかった。マルコに任せろ!!はああぁ——」
マルコは目を閉じて集中し、二つ宝玉のエネルギーを使って、それらの色を青から緑に変わり、背後の湖に向かって力を放ちます。数秒後、彼女は湖の一部が流れの速さや向きを変えて、小型の水竜巻を作って発射し、相手に本格的な反撃に出ます!
「?!お姉ちゃん見て、成功したよ♪」
「えぇ~よくやったね、マルコ」
「ぉお~ナイスマルコ!奴らが降参するまで続けってしまえ——!」
彼女たちは見事に反撃に成功し、一度は相手を撃墜したこともありましたが、状況は思わしくありません。歴戦のファイターはともかく、この一対三の局面を乗り切るって、子供にとってはさすがに大変なことです。それに、翼獣の飛行スピードと機敏な反応で、たとえ一匹が水巻きで撃たれたとしても、他の翼獣たちもその隙をついて、反撃してくれます…
「ウムム…ずっと飛び回ってて、狙いにくいです…ぁわあわあ~頭がふわふわなりそうだ(@A@*)」
「ほら、頑張って…(急に割れる音が聞こえた)…?!まずい、バリアの上部が壊れてしまった……ねぇマルコ、早く新しいのを作って…マルコ!!」
「…えっ?!わっ、わかった……?!」
翼獣の追跡と攻撃に集中していたマルコは、やっと姉の言葉に気づいた、けど…
【…チッ!やられるもんか、喰らえぇ~——なに?!】
~((︿︿(◣ଳ◢)︿︿))~
間一髪の隙を見計らって突進してきた翼獣は、激しい沖撃でひび割れた氷の壁を粉砕すると、トリーの放つ魔弾をよけながら巨大な爪を伸ばし、一気に彼女を捕まえた!
「うわあぁ——離せ!…たたたた、助けて!⌒⌒(っ>Д<)っ」
トリーは必死にもがいた
「しまった!トリーさん——!!」
「?!トリーお姉さん~!悪いやつ…早くお姉さんを返して!」
新たなバリアを作る間に合わないのマルコは、いったん攻撃を止めながら、慌ててそばに漂う絹を伸ばし、翼獣の手からトリーを救おうとします。だがその時、別の翼獣が突然現れて、灼熱の翼を振りて、強風と飛び散った火花が、彼女の視線を遮りました。
「くっ…このままだと……?!マルコ、後ろ!」
「えっ?……キャー~—!!」
【…さっさと消えろおお~——!!】
敵の仲間たちが、妹を捕まえようと鋭い爪を伸ばしたことに気づき、リシアはすぐに武器を振り上げ、一気に相手に殴りかかりました。翼獣の叫びとともに、強力なエネルギーが稲妻を伴って爆発を起こします。その直後に爆発と衝撃で足を踏み外し、二人とも後ろの湖に落ちてしまった。
それから、彼女たちが再び浮上した時、トリーと奴らの姿か既に消えてしまった…
「…ぷあぁ~(水面に顔を出す…マルコ…マルコ!!」
リシアが妹の行方を探していると、突然、二つの宝玉が風船のように浮かんできて、マルコを安全に引き上げる
「ゴホン、ゴホン)……もう少しで死にそうになった…」
「?!マルコ!ほら、今助けに行くから、待ってて……」
こうして、リシアは妹と一緒に岸に上がった。二人は濡れた服をぬいで、体にタオルを巻きました。それから、彼女は防水背囊の中から手拭を出して、妹に髪を拭かせ、自分一人で湖のほとりで服の水分を絞った。
続いて、彼女は近くの芝生に落ちていた武器を拾って、かすかな安心感が浮かんでいました…
「はぁ~湖に落ちなくてよかった……ところで(赤い空を見上げる……あいつらどこに行ったんだ…」
「…ねぇお姉ちゃん、これからどうしよう……今は元の世界に戻らないだけじゃなくて、トリー姉さんにも…さっきの大きな鳥たちに捕まってた…」
マルコは手拭を両手に持って、心配そうな顔で自分の姉を見ていました。そしてリシアは手にした武器を見つめたまま、困ったような表情で言った
「どうやら…今回のことって、そう簡単には終わらせないようだ……とりあえず、今はもう一度石碑の前に戻って、状況を確かめよう!」
◇―――――――――――――――――――――――――――――◇
一方、さっき翼獣の手に落ちたばかりのトリーは、自分は不注意で空から落ちてしまうことが心配したので、体がそのままおとなしく相手の爪に閉じ込められて、勝手に動かさない……
「ヤ…ヤベー、この高さ……おい鷹どもめ!危ねぇじゃねぇかよ、これ!それにして、お前らは私を捕まえて何をするつもりなんだ、放してくれよ、コラッ!…えっ?」
足元の森を見下ろしたトリーは、前方の翼獣に向かって叫びました。しかし不思議なことに、やつらは彼女の言葉を聞き取ったかのように、ゆっくりと空を降りてきました。
「…こっ、これどういうこと……?!」
しかし、いま安心するのはまだ早いんだ。だってその先には、森と火山地帯をつなぐ、巨大で古い石橋が彼女を待っています。そして橋の通路には泡と煙を出し続けるマグマが溢れていました!
「?!おいおい、冗談だろう、お前らまさか…いや…コラッ、やめてくれ、うわああぁぁ——!!」
と言ったかと思うと、トリーは翼獣に容赦なく石橋の上に落とされ、そしてドサッと、真っ赤なマグマの中に落ちていた…
◇―――――――――――――――――――――――――――――◇
捕まらなかった姉妹は、再びもとの場所に戻った。しかし、石碑の後ろの大木に隠れたの帰る道は、相変わらず彼女たちの前には現れなかった……
「・・・はぁ~やっぱり無理か・・・」
妹は申し訳なさそうに頭を下げた
「姉ちゃんごめんなさい…これすべてマルコのせいです。これすべてマルコのせいです。もし最初からこの森に入ってこなかったら、トリー姉さんは……(っ﹏Q。)」
リシアは妹の頭を優しく撫でる
「ほら、今は誰が悪いなことを追及している場合じゃないよ。そんなことより、目の前の問題を解決する方が、今大切なものでしょ?」
「お姉ちゃん……うんうん、そうだよね!…でも、これからどうすれば……」
「……連れ去られたトリーさんは、今はまだ生死不明……だけど、さっき私達を追いかけてきた奴らの姿を見ると、まるで何か狙いがあったらしい…つまり、奴らは目的を持ってここに来たです。」
「へぇ?ってことは…先の大きな鳥たちは誰かに指示されて、姉さんを捕まえたのか?」
「あぁ~でもそれはただ私の推測です。真実を知りたければ、奴らに会ったら直接聞くしかないみたいだね」
「あいつら…会うって…?!ちょっと、お姉ちゃん、まさか…」
リシアは親指を突き出し、後方の炎山を指差した
「ぁあ~やっぱりあそこに行ってみようか。どうせ今は帰る方法が見つからないじゃない。それに、そこには奴らの巣窟が見つかもしれません。運がよければ…私たちの探していた人に出会えるかもしれない。」
「えっ?(瞬き…そ…それはそうだけど…でも前に姉ちゃんも言ったでしょ。あっちはどこにも火が出るの火山地なんですよ。トリー姉さんやフィニスさんが見つかる前に、私たちは灰になっていたかも…」
「…しかし、今はもはや他に選択肢はない。これ以上迷っていたら、トリーさんは……とにかく、そっちのあたりを見廻ってから、また次の行動に決めましょう!」
「うん!じゃ~早く行こう!…あっ、でも、こんな格好で大丈夫なの?」
よく見ると、二人はさっきのことで服が濡れてしまったので、今は涼しげなタンクトップを着ているだけだった
「えっ?まあ…何か問題があるの?こんな暑いから、別にいいんじゃない~」
「あはは~確かにそうだよね…いや~さっきは一度って、姉ちゃんが体で相手を誘い出そうとしているんじゃないかなと思ったんだ~…」
「?!なななっ…何なんだ、その不潔な言葉を!私は、そういう人に見えるのかよ!頭は熱すぎでおかしくになったのか、バカ妹!ほら、早く行こう(>///<)」
リシヤは顔を赤くして片手で上半身を押さえながら、妹を連れて歩き出しました
「えへへ~はいはい…」
二人でそのまま森の奥を北へ渡っていくと、ついに先ほどトリーが通っていた巨大な石橋が見つかりました。しかもこれは向こう側に通じる唯一の道だ。しかし、彼女たちは石橋の前で立ち止まって、先に進むことができなかった……
【こっ…こんな風に…どうやって行くなのよ~——!!】