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【完結】王妃様の置き土産  作者: ナベ セイショウ
4/21

ユリアーネの秘密

見て頂きありがとうございます。

このまま読んでいただけると、嬉しいです。

本日三度目の投稿です。

よろしくお願いします。

 曇り空とまではいかないが、薄い雲が空を覆っている。曇りとも晴れとも言えない、薄っすらと光が差し込む曖昧な天気だった。

 そんな日なのにテラスにお茶の準備がされているのが、ユリアーネには不思議でならない。

 ユリアーネの母であるクロエは『青空が見れないと気分が乗らない』と言って、良く晴れた日以外は外でお茶を飲むことを好まないからだ。青空に薄雲が覆っている今日の天気では、クロエの気分は乗らないはずだ。

 しかしテラスにブスッとした顔のエリアスがやって来たことで、ユリアーネの疑問は解決した。

 おおらかなクロエは、太陽の光を浴びれば嫌なことは忘れられると思っている。そして、この考えを、他人にも押し付けがちだ。

 エリアスはサロンでお茶を飲んでいても、気が付けば消えてしまう。人との関わりを避けるために、すぐに書庫に逃げ込んでしまうからだ。だからクロエはエリアスの逃亡防止と、子供達の交流を促すためにテラスにお茶を準備したのだ。書庫にも逃げ込みづらい上に、少しでも太陽の光に当てて外の空気を吸わせる作戦だ

 クロエのその考えに気が付いているエリアスは、顔を曇らせ渋々椅子に座った。


 クロエがエリアスをコーイング家に連れてくるようになったのは五カ月前からで、始めは週に一回だったのが四カ月前から週に三回になり、三カ月前から毎日になった。毎日来るようになってから、家庭教師との勉強もエリアスとユリアーネとユリアーネの兄のフォルカーの三人一緒に受けている。

 一緒に勉強をして結構な頻度で会っている割には、エリアスとコーイング兄妹の仲は全く深まっていなかった。

 ユリアーネは人に知られたくない秘密を抱えていることから、警戒心が強く家族以外には心を開かない。

 エリアスはユリアーネのように攻撃的ではないが、自分の周りに壁を作って人を寄せ付けない空気を出す。

 フォルカーは捻くれ者で、常に人を嘲笑っている。

 そんな三人が仲良くなる要素は、全くと言っていいほどなかったのだ。

 だが、ユリアーネはエリアスがどうして自分の家に来るのか気になっていた。

 政治に興味がないので派閥に属さず誰にも媚びないコーイング家は、伯爵家と言えどハイマイト国で浮いた存在だ。外国の人間が訪れることは多いが、国内の貴族が来ることはほぼない。

 そんな家に毎日やって来て、何もしゃべらずに帰っていく美少年の存在は、ユリアーネの好奇心をくすぐった。

 エリアスがコーイング家に来ている理由は、シュスター家が代替わりによってバタバタしていて家が落ち着かないからとユリアーネは聞いていた。

 しかし、エリアスの人を拒絶する態度から、絶対にそんな理由ではないとユリアーネは確信していた。フォルカーに「きっと何か別の理由があると思う」と話をしに行ったが、「お前も結構、下世話だな……」と汚いものでも見るように言われてしまった……。

 確かに人様の家の事情を盗み見ようなんて、恥ずべき行為だ。これでは、お茶会で自分を見世物みたいに見てくる令嬢達と変わらない。そう思ったユリアーネは、泣く泣く好奇心を捨てた。

 ならば同じ歳同士のフォルカーとエリアスの仲が良くなるかと言えば、そんなことはない。たまに読んだ本について意見交換をしていることもあるので、ユリアーネよりは打ち解けているが、一般的な友達の枠より知人の枠だろう。

 そしてユリアーネは確信している。エリアスがコーイング家にやって来る本当の理由を、フォルカーは知っていると。

 フォルカーは群れることが嫌いで、人付き合いは本当にあっさりしたものだ。人を寄せ付けないと言ってもいい。それなのに重要なことは、いつの間にか知っているのだ。ユリアーネ最大の疑問だ。


 三人でテラス席に着くなり、フォルカーが二人を見て楽しそうに笑っている。嘲笑は見せるが、笑顔は見せないのがフォルカーなだけに、ユリアーネは領地が災害に見舞われるのではないかと不安に思ったほどだ。

「何ですか? 兄様が笑っていると気持ちが悪いのですが……」

「……」

 何も言わないがエリアスもそう思ったのだろう、黙ってフォルカーを見ている。

「いやぁ、先日、王家のお茶会を騒がせた主役二人が、俺の目の前にいるのかと思うと可笑しくて」

 ユリアーネとエリアスの顔がみるみる赤くなる。フォルカーはやっぱり性格が悪いと確信した瞬間だ。

「好きで主役になったわけではありません。大体、『売られた喧嘩は必ず買え』と私に言ったのは兄様ではないですか! だから訳の分からない因縁をつけられたのです。私は被害者です。私からすれば、兄様だって加害者の一人ですよ!」

「僕だって同じだ。進んで自分から目立とうなんて気持ちは一切ない」

「そうなの? なら被害者同士で仲良く、次回の対策でも練れば?」

 完全に馬鹿にした顔で二人を見ているフォルカーに、ユリアーネが正論をぶつける。

「そういうのって兄様みたいな第三者が客観的視点から見た方が、当人達よりも対処方法に気が付けるのではないですか?」

「俺は見て楽しみたいの。解決したらつまらないだろ? まぁ、次回も二人に楽しませてもらうよ」

 フォルカーはニヤニヤと笑いながらクッキーを一つ摘まむと、ひらひらと手を振ってテラスを後にした。

 残されたユリアーネは怒りで身体を震わせ、思わず立ち上がった。

「何ですか、あれ? 何ですか? 兄様は! また楽しませてもらうって、こっちはもうこりごりなんですよ! そう思いませんか?」

 苛立ちをぶちまけたユリアーネは、エリアスに同意を求めた。

 ユリアーネの様子に驚いたエリアスは、菫色の瞳を見開いて呆然としていた。アーモンド型の澄み切った瞳は、怒りの感情など映したことがないと思えるほど凪いでいて穏やかだ。

 そんなエリアスを見て、ユリアーネは無性に自分が恥ずかしくなった。女の子である自分が怒りを露わに無理矢理同意を求め、エリアスを怯えさせてしまったからだ。これでは「お淑やか」という言葉が、どちらに似合うかは一目瞭然だ。


 きっと自分に呆れ果てたエリアスは、さっさと書庫に逃げ込むだろうとユリアーネは思った。だから残される自分は、のんびり一人でお茶を堪能することにしたのだ。

 ユリアーネは焼き菓子が大好きで、クッキーもタルトも硬めを好む。料理長はユリアーネの好みを心得て試行錯誤してくれたので、コーイング家の焼き菓子は基本硬い。ナッツが入った硬いクッキーをポリポリと食べる横で、不思議とエリアスになかなか動く気配がない。

 なぜ席を立たないのだろう? と思いながら、さすがに一人だけでお菓子を食べているのは気が引ける。いつも通り手を出さないだろうと思ったが、「食べますか?」とクッキーのお皿をエリアスの前に置いた。すると意外にもエリアスはナッツのクッキーを手に取った。

 まさか食べると思っていなかったユリアーネは、慌てて自分の家のお菓子の説明をする。

「硬くないですか? 私が硬いのが好きなので、我が家のクッキーやタルトは硬めなのです」

「うん。僕も硬い方が好きになりそうだよ」

 ユリアーネの心配をよそに、エリアスは硬いクッキーが気に入ったようでバリボリと食べている。美少年はフワフワした食べ物が好きなんだろうなと思っていたユリアーネは、人を自分の印象で勝手に決めては駄目よねと反省した。


 しかし、エリアスが書庫に行かないのであれば、自分はどうすればいいのだろうか? ユリアーネは新たな問題にぶち当たった。

 お客様であるエリアスをテラスに一人残すのは失礼だと思うけど、エリアスは自分とはいたくないかもしれない。いや、一緒にいたくないだろう。

 五カ月も顔を合わせているのに、毎回出されるお菓子の話を今日初めてした程度の仲だ。知人とも呼べない仲の自分が、図々しく隣に座っていたらエリアスが気分を悪くするのではなかろうか? こういう場合は正直に、どう思っているのか本人に聞いてもいいのだろうか? ユリアーネの頭は疑問で溢れかえってしまう。

 先日催された王家のお茶会での出来事と似たような諍いを何度も繰り返しているユリアーネには、当然なことだが友達がいない。だから友達との適正な距離や、どんな会話をすればいいのかがさっぱり分からない。

 頭の中を疑問が駆け巡り勝手に疲弊しているユリアーネに、エリアスがリンゴのタルトを取り分けてくれた。

「……、あ、あ、ありがとうございます。これも大好きです」

 動揺して上手く喋れなかったことが恥ずかしくて、赤く熱い顔を隠すために夢中になって食べる自分を装った。

「ユリアーネは自分が優秀なことを謙遜しなければ、人とトラブルを起こさなくて済むんじゃないかな?」

「……」

 まさかエリアスがフォルカーの話を真に受けて、真剣に対応策を考えてくれると思っていなかったユリアーネは、信じられない思いでエリアスを凝視した。それも口にフォークを突っ込んだまま。

 さすがにフォークを口の中に入れっぱなしは下品なので口から出したいが、エリアスの穏やかな微笑みに見とれてしまって出すタイミングを逃した。やっとナプキンの存在を思い出し、隠しながらフォークを出し紅茶でタルトを流し込んだ。美少年が見ている前で咀嚼するのは、さすがのユリアーネでも憚られたのだ。

 そして真っ直ぐにエリアスと向き合うと、はっきり断言する。

「それは、できません!」

「どうして?」

 美少年の純粋な疑問にユリアーネの口が滑った。

 今まで避けられていると思っていた美少年に声をかけられ、ユリアーネは信じられないほど舞い上がっていたのだ。家族以外に話したことのない自分の秘密を漏らしてしまうほどに。

「私はズルをしています。卑怯者なのです!」


 ユリアーネの告白は、エリアスにとっては理解不能だ。一緒に勉強をしていれば、ユリアーネの優秀さや勤勉さが嫌ってほど分かる。家庭教師よりも賢いユリアーネが、一体どうやってズルをするのだ?

 発言の意味が分からず呆然とするエリアスに、ユリアーネは驚きの事実を投下する。

「なぜだか分からないのですが、私は生まれた時から既に優秀な文官程度の知識を持っているのです」

 自分は揶揄われているのかとエリアスは思ったが、興奮で顔を真っ赤にしたユリアーネは真剣だ。身振り手振りで必死に伝えてくれるその様子は、とても揶揄っているとは思えない。

「自分で努力して得た結果ではなく、生まれ持ったものを褒められても嬉しくありません。そもそも何も頑張っていないのに褒めてもらおうなんて、狡いですよね?」

 到底信じられないユリアーネの告白に、エリアスはアーモンド型の瞳を真ん丸に見開き息をのむ。


 そもそもエリアスがユリアーネにアドバイスしたのは、自分と違って『謙遜しない』という簡単なことでトラブルを防げるからだ。そんな簡単なことで済むのだから、さっさと対策すればいいのにどうしてしないのだと苛立ちさえ感じたからだ。

 それが、まさかこんな事態になるとは思いもしなかった……。

 文官程度の知識を学ばずに、生まれた時から身に付けている? どういうことだ? 何かの冗談か? ユリアーネが嘘をついているようには見えないが、自分達の間に行き違いがあって勘違いした発言をしているのかもしれない。優秀と言っても十歳の子供だ、物語と現実がごっちゃになることもある。エリアスはそう思うことで、自分を落ち着かせることにした。

 しかし、ユリアーネは信じてもらえるか緊張で身体を強張らせ、眉間に皺を寄せた真剣な表情でエリアスを見ている。その張り詰めた表情が、エリアスの疑りの視線を受けてびくりと揺れ、諦めたような落胆したような表情に変わった。


 エリアスが自分の言葉を信じていないと気付いたユリアーネは、自分が思っている以上にショックを受けていた。こんな話は家族以外信じるはずがないと分かっていたはずなのに、調子に乗ってしまったことをユリアーネは後悔した。美少年に自分を受け入れてもらおうなんて、何て恥ずかしい真似をしてしまったのだろう……。

 何と言ってこの場を取り繕うか考えるユリアーネに向かって、エリアスが身を乗り出して向かってきた。

「信じる! ユリアーネの話を、僕は信じる!」

 ユリアーネの表情を見た瞬間に、エリアスは反射的にそう叫んでいた。せっかく自分を信じて秘密を教えてくれたユリアーネの期待を裏切りたくなかった。それに、ユリアーネの話が本当なら、腑に落ちることが多いのだ。


「有り得ないけど、納得もできると思ったんだ。ユリアーネは僕より二つも年下なのに、僕より遥かに優秀だし、家庭教師よりも優秀だ」

 エリアスは自分がユリアーネの話を受け入れた理由を必死に伝えてくれる。まるで、エリアスが自分自身を納得させようとしているようにも見える。

「一緒に勉強を始めた頃は、ユリアーネが家庭教師の知らない内容を質問するのは、自分の知識を自慢したくて意地悪をしているんだと思ったんだ」

 そう言ったエリアスに対して、「えっ?」と悲鳴に近い声を漏らしたユリアーネは悲しそうに顔を歪めた。

 動揺のあまり失言が多くなっているエリアスは慌てて「いや、もう違うことは分かっているんだ。勘違いして、ごめんね」と、落ち込むユリアーネに頭を下げる。

 自分を信じてくれるエリアスのその態度に、ユリアーネはホッと安心した柔らかい笑顔を見せる。家族や屋敷で働く使用人以外には見せたことのない顔だ。その顔を見せるほどに、いつの間にかエリアスに心を許していることにユリアーネは気が付いていない。

「家庭教師が僕等に教える程度のことは知っているから、ユリアーネはもっと深く学びたかったんだよね?」

「私はこの自分の中にある知識相手に、馬鹿みたいに対抗意識を燃やしているんです。『この知識より、もっと多くを知ってやる!』って。だから熱くなって、家庭教師に質問してしまうんですよね。私のそういう行動のせいで家庭教師も何人も辞めていますし、兄様にも『十歳がする質問じゃないし、家庭教師が答えられる内容でもない』と怒られてます。それでも、私にとって知らないことを学べるのは、とても魅力的なことなのです」

「文官並みの知識があれば、僕だったら勉強をする必要がないと喜ぶよ。ユリアーネはどうしてそこまで必死に学びたいと思うの?」

「私はこの知識に相応しい人間でありたいと思っています。この知識に頼るのではなく、この知識を正しく使える人間になれたらいいなと思います。それに、努力もせずに手にした知識を我が物顔で語っていたら、私は空っぽな人間になってしまうと思うのです。だから既に自分の中にある知識より深く学んで、胸を張って知っていると言いたいのです。そうしないと、まるで他人の知識を横取りしている気になってしまいます」

 そう言ったユリアーネは、子供らしいはにかんだ笑顔を見せる。

「ユリアーネは自分の優秀さを褒められても、喜ぶどころか辛そうに優秀さを否定するよね。その態度を世間は『傲慢』って言うけど、僕にはユリアーネが酷く困っているように見えたんだ。だから、今の話を聞いて妙に納得できたよ」

 家族以外の人がそんな目で自分を見てくれていたのが嬉しくて、ユリアーネの鼓動がどんどん早くなる。


「勉強しないのに何でも知っていてラッキーとか思ったりしないの?」

 冗談半分で悪戯っぽい笑顔を浮かべたエリアスの質問に、ユリアーネはほんのり顔を赤くして小声で秘密を告白する。

「正直に言うと、最初は少し思いました。嫌味なフォルカー兄様の鼻を明かせますし。でも、勉強だけでなく、語学やマナー、人前での立ち振る舞いといった淑女に必要なもの全ての知識が、既に私の中にあるのです。ダンスだって習う前から、講師の方も知らない隣国の複雑なステップを知っていました。ここまで来るとラッキーというレベルを超えて怖いです。後ろめたい気持ちにならない人はいないと思います」

 エリアスはユリアーネには聞こえない小声で、「ユリアーネみたいに思う方が少数派というか、ユリアーネの他にはいないと思うな」と呟いた。ユリアーネと出会って五カ月で今日までろくに会話もしたことがなかったエリアスだが、彼女がどれだけ努力家なのかはよく知っていた。

「知識をただ知っているだけなら、ユリアーネのように様々な知識を応用したり結びつけたりして考えられない。コーイング家の書庫にある本は、ユリアーネのメモ書きがびっしりだ。それだけ努力して自分の物にしているのが分かるよ。だって、ステップを知っているだけじゃダンスは踊れない。何度も何度も、練習する必要があるよね。マナーだって同じだ。ユリアーネは元からあった知識に慢心せずに、ずっと努力を重ねてきた。それは、ユリアーネの知識は天から与えられたものではなくて、もうすでにユリアーネの実力にしたんだと僕は思うな」

 最初は世間の噂通りで、優秀さを鼻にかけた傲慢な令嬢だと思っていた。しかし、日々コツコツと努力を重ねるユリアーネの姿を目の当たりにして、エリアスは噂を信じた自分を恥ずかしく思った。

 話をしてみてユリアーネが純粋で真面目な少女なのだと分かった。そして融通が利かないことも。でも、家族に対しては柔軟だ。心を許した相手には、飾り気のない素の自分を見せるのだ。

 他人の言うことには聞く耳を持たないユリアーネだが、あの捻くれたフォルカーの言うことに素直に従うのがエリアスは不思議だった。だが、ユリアーネの内面を知った今ならうなずける。


 ずっとツンと取り澄ました態度だったユリアーネが、エリアスの言葉に照れて「あ、ありがとうございます」とお礼を言った。

「家族以外にそんなことを言われたのは初めてで……。私は努力していないことを褒められる罪悪感で、頑なになり過ぎていたのかもしれません。それに、世間の評判通り傲慢に『勉強すればみんなできるのに』とも思っていましたし……」

「それは、傲慢だね」

 揶揄うようにエリアスに微笑まれ、ユリアーネは真っ赤になってうつむいてしまう。

「既に知識があるし、人とあまり接する機会もないから、勉強に対する考え方も自分中心でした」

「ユリアーネが置かれている環境は、ちょっと特殊だもんね。仕方がないと思うよ」

「あの、もし、ご迷惑でなければ、また、シュスター様にお話をお伺いしても構いませんか?」

 緊張して声を震わせるユリアーネは、話を信じて自分を認めてくれたエリアスに感謝が止まらない。エリアスのおかげで素直に自分の過ちも認められたし、特殊な自分に足りない知識をエリアスから教えて欲しいと思った。

「もちろんだよ」

 そう言ってニッコリ微笑んでくれたエリアスを、ユリアーネは心の中で拝み倒した。

読んでいただき、ありがとうございました。

明日も三度投稿予定です。

読んでいただければ、嬉しいです。

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