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ラ・ラガス~創造魔法で異世界を生き抜く~  作者: タツノオトシゴ
水天一碧の広大な場を駆け巡る
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郷に入っては郷に従え

イプロルン視点

私が気づいた時には船は岩石に座礁していたらしくその際船底にゴリゴリと擦り切ってしまい今現状を見るからに船としては使い物がなくなってしまった。まず私が驚いたことといえば海の中なのに普通に呼吸ができることで全く制限さえなく動けていられるのは何かしたいのかしら…船に積んでおいた自分の荷物やその他食料の無事を確認した後横に倒れている船から出ると船員と状況を交換しているオルフィットの姿を見つけ話しかける。


「それにしてもオルフィットや『アルチャー』等の船員がいてくれるだけでここまで安心するなんてね、一人でほっぽり出されるなんてことになれば気が狂って変な挙動でもしていたと思うわ」


「そんなことにならなくてよかったです。こちらとしても魔導士…いやもう実力から見て魔導師だと思いますが今回の海上調査では魔法に精通しているのは一号艦の方に集められているので修繕作業に手を回してくださったりして本当に助かりましたよ」


「それは私もジェバル達も必要になってくることだからいいんだけど…あれから時間が経つけどそこまで焦ってはいないのね。非常事態だっていうのにここまで冷静にいられるのはちょっと不自然で正直怖いわ」


その言葉に空笑いを作るオルフィットだが手元に持っていたメモ帳を開いては閉じて開いては閉じてを繰り返すと満面の笑みになっているのを何度も見ている。誰も来たことがないだろうこの未踏の土地い入り込んでいるのにここまでウキウキとされるとおかしくなりそうだ…ジェバルでも可愛い妹でもいいからこの状況を何とかして欲しいと心の中で叫ぶ。


「いやー本当にここは不思議な場所ですよね…多分ですが海底の奥底だというのに魔法も使わずとも空気があり、魔物のようなものすら目で見れないとなると根本となる魔物が絶滅しているかそもそもいないかのどちらかと推測できますが今はそんなことに頭を突っ込むほど余裕はありませんので置いておきましょうか。それにさっき船の周辺を探索をお願いしていた船員聞けば少し先に街のような建造物を見つけたらしいですしここでの生活はどうしているのでしょうか…」


「貴方、逸れた仲間を放っておいて今から海上調査でなく海底調査に話を動かそうなら今すぐにでも単独行動をとってシグマリやルウェー、ジェバルのことを探しに動こうと思っているからね」


「確かに本来する予定だった海上調査…そして海底調査も今現状は行うつもりはありませんので安心してください。非常に気になることがたくさんあるのですがイプロルンさんが言う通り仲間と逸れてしまって合流もしないのは良くないです。船員が周辺をある程度把握した後に建造物のある方に向かおうと思いますので」


ちゃんと離れ離れになってしまった仲間を探したいと考えてそう判断をしていることに安堵している部分とまだ調査をしたいという欲があることに少し動揺を隠せなかったが多分周辺の情報が色々と書かれているのであろう新しいメモ帳を再度見て笑顔になっているオルフィットには何にも言えなかった。
















「それで…第二軍として建造物がある街のような場所に派遣しておいた調査隊はあれから音沙汰もないがあいつら頑丈だから大丈夫だからいいとして…そろそろ私達も彼等と合流しようと思うので行きましょうか。もちろんですが数人はここで待機になりますがそこはよろしくお願いしますね」


安全が確保されている船の内部で修繕活動をしていた船員達を集めてこれからの行動について話し合いをしていたのだがこの『アルチャー』と呼ばれている集団は何から何まで事細かに分析しては簡潔に話してそこからどうなるのか逐一話していてよくも飽きないわね、ジェバルとかはあんな話の中に入って情報を交換していたみたいだけどよく耐えられたと思うわ…

私の体内時計では多分五、六時間は経っていると思われる会議を終えたオルフィットの顔は今もにこやかでテキパキと支度をしているのを遠目で見ているがいつもこんな感じだっただろうか…いつも書類作業で頭を抱えて悶えている印象しかなかったがこんな一面を見られるなんて思いもしなかった。


「何人連れて行くつもりなの?」


「ウチの団員…船員は連れてかずにイプロルンさんだけで行きます、何と言ってもまだ船の修繕作業で人手が足りませんし交代交代でやるのが効率いいですし本当に造船技術関連…というか本職が大工とかの人がこっちにいて本当に助かりましたねー」


「は、はぁ…」


やっぱり話についていけない。こんな男と一緒に行動ができるのだろうか…不安を持ちながら準備を終わらせていざ、街らしき場所に向かう。

数分も経たずに建造物を目視できるほどの場所に行き着くと街中で大きく手を振る人影が見えた。オルフィットはすぐに魔法鞄から望遠鏡を取り出してすぐに確認を取るとこちらを向いて「仲間がもうすでに住んでいると思われる人物と接触を果たしたと伝えてきました」と告げたらすぐに駆けて行ってしまった…どうしよう嫌な予感しかしない。


「フランクー!ジェームズー!凄いなお前達が素早くコンタクトを取って交流をしていたなんて『アルチャー』の准教授としてとても誇らしいよ…それで相手側はなんて言っているんだ?歓迎するにも必ずと言っていいほど要求をするだろう」


「要求?歓迎してくれるのならそれに甘えるのが普通ではないの?」


「例えば、知性。一回鳥人族(バーバード)の里というか集落に出向いた時には知性を求められたこともありましたしイプロルンさんやシグマリさん達の種族は多分ですが獣人族に属するものだと思いますがその獣人族の中で少し暴れん坊なお方とお話しするに当たって力を示って言われたことがありましてね…彼等もまた他ならぬ一族と言うのならそれに従わなければいけないのが種族同士友好関係を結ぶマナーとして必要なものです。興奮して迷惑をしてしまったのは申し訳ないのですが私は伝統を貶すことは一番嫌いですので」


真剣な顔つきで種族間のことに語ってくれた。今まで多種間の交流は全くと言っていいほど取っていなく特に話をしていたのは隣国に住む犬人族ぐらいだった。外交、内政云々は兄であるアルフェや弟のグザリグザに丸投げしているようなものだしただ頂点に君臨しておいて何もしない父さんの方が今どこで何をしているかの方が子供の頃は気になっていたなんてこともあったり…最近は人間族であるジェバルも国で滞在することもあるからよく見かけるけど…今はそんなことはどうでもいい。オルフィットの話に相槌を打っているとフランクが感服しながら話を始めた。


「それなんですが…何故か我々『アルチャー』の事を“お星様”と呼び崇めてきた次第でして…あれきり私達の事を“お星様”と呼びそしてここ海底都市に住んでいる魚人族(マーマン)は姿を見せ無くなってしまって…」


お星様?ふと上空を見上げるが藍色の空が視界いっぱいに広がるだけだった。この真っ暗な空というか海面に星?それはありえない気がする。私は私なりで考えを出そうとしていた所大通りの奥の方から二人組の魚人族がやって来ては小声でブツブツと何か言った後こちらに向き直しお辞儀をするとやっと喋り始めた。


「お待たせしていまし申し訳ございません。我等の住まう海底都市の一つザンクスの守護者たるお方オ・ヌー様からより確認が取れましたのでこれからの“お星様”達の行う事に関しては一才の監視や制限はないのでご安心ください。また質問等ございましたら何なりとお申し付けくださいませ」


「それでは先ほど言っていた守護者についてなのですが…直感的に感じたことでお話ししたいこととそもそものここ海底都市の立場としての意見を教えていただきたく思いまして…」


「は、はぁ…」


礼儀正しく振る舞う魚人族に少し警戒する所もあったのだがオルフィットの質問攻めには呆気に取られていたようでそれに続いて『アルチャー』の団員がここぞとばかりに聞き始めていた。私は『アルチャー』とは全く関係ないので隣にいた魚人族が困った私を引き抜いて少し落ち着ける場所でもどうですかと言われたのでここから近くにある料理店に向かうことになった。


「さっきの誰もいない場所とは違って少し歩くだけでかなりの人数がいるのね、見るからに魔法や戦闘に通じる動きがないように見えるけどそこの所はどうなの?」


「先程…と言っても理解するのは難しいでしょう。私達魚人族は元々戦闘なんて行わずに()()()ことだけに特化した存在ですから戦闘なんてことなんて守って下さっている守護者(ガーディアン)に頼ることでこうやってのんびりと趣味を謳歌しているのです」


守護者(ガーディアン)…何人いるかは分からないけれどもそんなのが街を守ると言っても姿を見せずに人を使ってやりくりしているけどそんなに上手くいくものなのかしらね、私はあまり突っ込むつもりはないけど…」


前で先導する魚人族に付いていき店を前にした時ふと思ったのがジェバルの顔…ジェバルはシグマリのことを気にかけてくれているからいいのだけれど、体質かどうか分からないが必ず事件の真ん中にいるような気がすることが多々ある。調査船でゆったりとしている時にシグマリから私と別行動をしていた間の話を聞いていたのだが父さんのお使いで火山に向かって宝玉を手に入れる際に巨大な蟲とデロデロとした何かと戦っていた何て言うし…シグマリが飽きていなさそうだしあの娘を必ず守れるのに適任だから私は何も文句は言えないけど、もっと安全に行動して欲しいと思っている。それから店の席に座った後海底都市が五つあることやその五つある海底都市を統べる『海の王』について色々聞き出した。


「どうされましたか?食事を前にして急に難しそうな顔をして何処か具合でも悪いのでしたら食事を一度中断した方がいいですか?」


「いや、大丈夫。それよりもオルフィット程じゃないけど私もありったけの情報が欲しいからその前に考え事をしていただけだから安心して、それとここには紅茶はある?私あれ好きだからあれに似た物があるんだったらそれをご馳走してもらってもいい?」


「えぇ…分かりました。すぐに用意させましょう」


魚人族…いや目の前でヒルフという名の男が店員に飲み物を用意するように伝えにこやかな顔でこちらを向きさっきまでの私が思った単なる疑問をぶつけてみると恐らくだが思っていたそれ以上の回答が返って来たので少しの間固まってしまった。


「それ本当だったら皆してここにやって来ることになる筈でしょ?いやでも私はやったことがないから分からないけどこの事を“お星様”なんて称する部外者に言っていい事なの?」


「言ったと思いますがこの海底都市ザンクスの守護者であるオ・ヌー様の許しをもらっているからですからね、それ以上も以下もありません」


この時私は守護者と接触するためにヒルフに聞いていた。この試みが駄目なようだったらすぐにオルフィットの首根っこ引っ張ってジェバルの元に駆けつける事にしようと思った。

オルフィット君は設定をつらつら書くのに適しているキャラクターです。



投稿が遅れてるのは全部あのワッカのせいです。

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