表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラ・ラガス~創造魔法で異世界を生き抜く~  作者: タツノオトシゴ
水天一碧の広大な場を駆け巡る
90/180

海底都市ミリュート

倒しても湧いて倒したら湧くなんて言う地獄のような鬼ごっこから逃れることができてこうしてゆっくりとすることができるようになってから数十分程度魚人族であるアウェルからここ海底都市ミリュートについて大まかな話を聞き出していたのだが自分的に纏めてみればみるほどこの場の異常さがわかったような気がする。


まず、ここ海底都市ミリュートは五つの同じ形を持った()()と中央に建造された城で構成されていて点と点を結ぶと五角形になるように配置されているのだと。今自分がいるこの場所がパーラと呼ばれていて一昔前に急に現れた“悪食”によって好き勝手荒らされた挙句都市の機能も停止して誰も住めなくなってしまったのだとか、ここにやって来て目に映った一面真っ新な地平線だった理由がまさか“悪食”が暴れながら通り過ぎていった後だったのだがついさっきまでそいつに追われていた身からすれば「取り敢えず目の前にいる奴は全部殺す」とでも言って突進という名の破壊を繰り返していればそうなるだろう

“悪食”は定期的にここの都市を中心にして行動をしていて何度か散策しているアウェルと遭遇しては必死に逃げていたのだそう、アウェルにとっての“悪食”の印象はただの暴走魚グーリーフィッシュという分からない例えを使って笑っている時点で十分肝が据わっている奴だった。


それに海底都市ミリュートにはここパーラ含めてブリぺ、グクェフ、キードゥ、ザンクスも海底都市という形で呼ばれていてアウェル曰く「都市個々が海底都市であり全体も海底都市」と言っていたし……当てつけで無理矢理な感じもするのだが何かしら理由があってのだろうと、勝手に結論付けるしかなかったのだがどうなのかは不明である。


次に守護者と言われていた蛸達…守護者についてだが推定で四体いるらしい、確証はないのだがそう伝えられたので探りようも無いし探ったとしても全く自身の理に適うものでは無いからだそうだ。海底都市出身のアウェルも守護者という言葉の存在は知っているが実物は見たことがないと言っているし海と陸を自由に移動できると言う情報というには乏しすぎる物しかない。


「守護者は別に海を渡る者にとてつもない憎悪があると言うわけではないのだろうな…もしあったとするのであれば海の上でも船を粉々にすることだって容易であろうしな」


「相手側にもなんらかの理由があったんだろ、こんな不慣れなところに引き摺り込まれたことには不本意しかないのだがそういうことに突っ込みすぎるとよく分からなくなるからそこまで深く考えるほどでもないだろうな」


「うーむ…そうなんだが…」


ただあの足場がとんでもなく不安定な船の上での戦闘の際に幻覚を見せられつつも守護者全員が登場して来て容赦なく船を粉々にするのなら話はガラッと変わるのだがそんなこともなく単体でやってきてあの威力なんだからどうしようもないことだろう、あの時は見るからに攻撃の手数も少なかったし今になっては手加減して反応見て遊んでいただけまだマシだと考えていいのだろうか。


それに幻想を撒きながら攻撃してきたあの蛸から考えるにそれぞれの守護者はなんかしらの蛸で言う幻想などの類の特殊能力を持っていそうだしそう考えるとどうも言えないのが現状である。


最後に守護者を動かす要因にもなったであろう存在『海の王』についてなのだがアウェルからそれに関する話を聞き出し続けてみれば不思議とどんどんと出てきた。この海底都市を創った本人であり魚人族や守護者に生命を容易に与えられてとんでもなく飛び抜けているのはそれまでの話から読み取れるのだが他にも数百の魔眼さえも持っていて全て使いこなせるとか…魔力を見通せるのは勿論のこと模倣したり再生を施したりとなんでもありの超人、簡単には死なないし死ぬことは永遠に存在…それが『海の王』なのだと。いやーなんでもありすぎる


「それじゃあここから出るのってどうなるんだ?自分等は『海の王』から知能も貰っているわけでもないぞ?」


「そこについてが一番の疑問なんだ、普通ならこんな海底の奥底に連れて来させなくてもいい筈の人間をここに連れてくること自体がおかしいのだ。そこまでして来させるような事を話を聞く限り無いようだし関わりなんて無いに等しいはずなのだが…それに『海の王』は今も眼を通して観ていたり話を聞かれているのかもしれないが何もして来ないのは慈悲をかけてもらっているのかもしれないからな。海底都市から出るのならば貢物でも献上するしか無いかもな」


「まぁいい、ここでずっと時間食って何もしないよりかは行動あるのみだ。ここの海底に仲間がいるのは確実なんださっさとここから出るとするか」


「私は其方についていこうと思う、邪魔かもしれないがここの事に関しては数十倍も知っている物がいた方がいいだろう?」


「それじゃあよろしく頼むよ、アウェル」


席を立ち互いに握手をして目の前にいる魚人族のアウェルと微量ながらも親交を深められた気がした。仲間を探すために準備をして勢いよく建物から出るのだが遠くの方で何かが蠢いているのを見た時にはもう一度建物の中に入りたいと強く思った。
















「本当にこっちの方角であっているのだろうな!嘘だったらマジで容赦なく後ろにビッタリくっついている“悪食”の機嫌取りの生贄にとして捧げてやるからな!本当にどこからでもポンポンと湧いて邪魔してくるのは本当に迷惑極まりない…【風牙】!」


「なっ!なんて物騒な事を言うのだジェバル・ユースト!!情報交換している時はよろしく頼むと言って握手したのではないか!?くぅ…それよりもその道をまっすぐ行けばもう少しで“悪食”の行動範囲から抜け出すことができる!」


冗談で言ったのにも関わらずに真に受けるアウェルに苦笑しながらも彼の言う言葉を信じながら走り続けているのだが足場である場所から平然と姿を現しては悪食が顔を出して噛みついてこようと必死になって攻撃してくる、力強く地面を蹴り込んでジャンプして避けながら変光星を取り出して徹底的に燃やし尽くしながら走っているのだがやはり数を減らしても減らしても次から次へと倍の量となって姿を現れるのを見る限り一度に死滅させるようなものではないと湧いてくるような奴に出すのは判断的に間違っていることに気づき一面の砂利の上を駆け抜ける。


「ジェバル!とても遠くなんだがあそこから砂利が終わっているのが見えるか?あそこまで走れば一先ず追われることは無いと思うのだが…ここまで執着して追跡するとは名の通りとも過ぎる悪食の癖が強すぎるではないか………!?」


「本当にここまで追われるほどのことなんてしたつもりはないんだけどここまで来ると笑うしかないな…アウェル、ここで数を減らして少しだけでも遠くに逃げるぞ!」


「御意【火蝶風月(カチョウフウゲツ)】!」


笑うしかないこの物量の暴力に対して変光星の火力を持ってしても追いつかない状況で辺りを巻き込むような強大な魔法を連発して吹き飛ばして足に力を入れて慌ただしく走り続ける。アウェルも構えている刀剣から発せられた紅い何かが全体に飛び舞って迫り来る悪食の頭をどんどんと打ち砕いていき正確に命を絶っていった。それでも悪食は自分とアウェルを殺すためなら何度も仲間を呼んでは突進してきて邪魔をして来て前に進めなくなってしまっている。

ピンポイントに狙っている感じ身動きが取れないようにするために動いているのだが、やはり倒しても倒してもキリが無いのには変わりがないのか…こうやっていることが全く無意味だと理解して【惑炎の舞】を遠くに投げつけて意図的に事故らせつつ変光星の【起爆】と【超煌弾】のコンボで吹き飛ばすことに成功した。体勢を整えて再び逃げる準備をしていた。


「ジェバル、足元に悪食が!」


うまいこと姿を隠していた悪食がここぞとばかりに隙を突いて自分の足を食べようとしていたが地面スレスレに飛んできた魔力弾が悪食の顔面を吹き飛ばしてお陰で足がお陀仏にならずに済んだのだが…魔力弾が飛んできた前方に視線を向けると見慣れた姿がそこにいた。


「シグマリ!?なんでこんなところにいるんだ?普通にここにいれば危ないのに!」


「あんな目立つような巨大な魔法が簡単に連発して放てるのは私の中でもジェバルさんくらいしかいないし…助け合うために力を使うのは当然のことじゃないですか【安定を巡らせる妄木(ブリータ・フーピー)】!ジェバルさんと……誰だかわからないけど隣にいる顔がお魚の人!この魔法はただの足止めにすぎないのですぐに逃げてください!」


見慣れない杖を片手に持ち片手間に地面に差し込むとそこから根っこが次々と生えていき悪食に絡んでいった。見たこともない魔法とシグマリの持つ杖に少々驚きが隠せないがシグマリが作ってくれた一瞬だ。隣で「私はお魚の人ではない!魚人族(マーマン)だ!」と言っているが気にせず走りシグマリを途中で担いで走り目的地であるもう一つの海底都市キードゥの大地に足を踏み入れると最後に悪食がものすごい勢いで地面を抉り取っていき姿を消した。


「本当に悪食の移動範囲がパーラだけという仮説が辺りで本当に良かった。それがなかったら本当に死ぬところだった」


足場がパーラの砂利の上とは違った感じでゴツゴツで不安定だったが一先ず無事でよかったのだが落ち着いた所でシグマリからよく分からない事で何度も文句を言われた、解せぬ。


「それよりもここから先がもう一つの海底都市であるキードゥであっているんだよな?人っ気が全くないからすごく心配になってるのだがそこのところは深く考えない方がいいか?」


「だってここは都市と都市の境界線の近くだ、だから一歩踏み外してパーラに入ってしまったらそれを察知した悪食が飛び込んできて自分自身が餌になることくらい子供であっても理解できる。逆に考えてみれば境界線を越えれば悪食がこちらに来る事を心配することもないということだ。次は都市内に入って休息と仲間を探すがいいか?」


「勿論だ、案内を頼む」


言われてみればそういう理屈になるんだな、疲弊した体に発破をかけてアウェルの示す場所に向かった。

【火蝶風月】

紅く燃える斬撃を四方に振り回す際に小さな蝶へと変化させる。蝶に触れると斬撃が繰り出された威力が諸に当たるので実質飛び回る斬撃と考えてくれれば大丈夫です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ