向かうべきは仲間の元
あの戦いの末に着地した後気を失って動けるのは困難と判定された為こうして国で最も技術が揃っていると言われた病院にで治療を受ける為に移動させられた。自分以外の三人は思った外相はなく切り傷などの軽症だったらしいからそこまでだったらしいけど内臓とかを掠るギリギリ当たるくらいまで深い傷を負ってしまった自分だが魔法での治療をしている時に意識を取り戻してなんてこともない顔で起き上がってせいで医師の人とかが悲鳴あげながら部屋から出て行ったりととんでもないことになっていたがまだ問題になっていないから問題ない
しばらくして横になるためにベットに横たわろうとした所にシグマリが訪問してきた
「え?あの球体が探していた宝玉だったの?」
「そうなんですよガドマお兄ちゃんとイオルンドお兄ちゃんがすごい勢いで喜んでジークギールさんのところに走って行ったのを見たのですぐに言っておかないとと思って来たんですけど…体の怪我は以って二ヶ月とか言っていませんでした?」
「知らん、体調管理がいい証拠だ。生きていれば問題はない。それよりもガドマとイオルンドはジークギールのところに行っているんだろ?少ししたら行こうか」
寝ようと思っていたがあの蝶が飛ばして来たものが探していた宝玉だったらこの国でやろうとしていたことも終わりだし気になることは聖教が全く布教していない場所に最古の聖女がなんでここに来たことくらいかな?あの人から見せられた夢みたいなのも少しは気になる
それと面倒ごとだからって押し付けるようにアルチャーの物資運搬手伝いとして行ってもらった死累人とルウェー達の方にも目的物が見つかったって連絡しておかないと面倒事になるかもしれないから速やかにやっていかないとな、そして今やることはガドマのところに行くことだ
「【水浪の泡沫】のジェバル・ユースト…体の調子は大丈夫でしょうか」
「聖教リデフィルト先頭者のフレビットさんじゃないですか、こんな所に来ていて大丈夫なんですか?最古の聖女の護衛に回られていると思ったのですが」
頭の中で聖教会の人間のことを考えていたら本当に目の前に出てくるとはな…結構上の立場の人だから忙しそうに見えるのにこんなにも色んなところをふらついてていいのだろうか、他人事だからそこまで気にしないけど
「そこまでお気になさらなくても大丈夫です。日が昇ってもう少しで正午になる頃くらいにうちの者から連絡が届きましてね、聞いてみると『火山が噴火したと思ったら岩石が空中に浮かんで森に急降下した』と不思議なことを言っていまして…正直な所こんなことをできるのはあなたぐらいかと思いまして」
「へぇ…」
すごいこちらを見てくるがここは何もせずにスルーしておく多分分かっていると思うが確認のために来ているのだろう。絶対知ってて聞いてくるあたり多分聖女さんから何か聞いたに違いない、そのまま近くの椅子に座って何をするわけでもなくただ座っていたのだが…
「その連絡の他にも面白いことがあったのですが…黒い竜が各地を転々と動いているそうですね、何かを探すように」
「黒い竜ですか」
黒い竜として思い浮かべられるのはあの黒曜ぐらいかな?あんなに真っ黒な見た目をしている奴は見たことがないけど印象に残る奴だった。王様に後のこと任せてしまったけど逃したのだろうか、それとも逆に黒曜が逃げたのか…結構太々しい奴だからそんなことはしないはずだが各地を動いているのか…前に戦った時は攻撃なんてものが通用している感じがしなかったし逆に変な押しつぶされる攻撃とかしてくるような奴だった。物理的にだけど影の時も押し潰されそうだった時は少し焦ったけどいいや
「ジェバルさんだったら大抵の事は知っていそうでしたが…その様子だと知らなそうですね、失礼しました。それでは私はあなたの安否が分かれば十分なので」
そのまま椅子から立ち上がって部屋から出ていくのを見てため息を吐いた。ここまで話…情報を流してくるってことは多分後ろ盾というか横にいるだけで影響力がどうのこうのをオルフィットから言われていたからペラペラと喋らなかったからよかったけどその内強行手段とか使って来そうだよなぁ…
「まぁ…その時はその時ということでこのことは後回しにしておこう」
「そうやって後回しにしていると身を滅ぼしますよ」
痛いことを突いてくるなぁ…顔には出さないけどベットから体を起こしてボロボロになった外套を羽織って外に出る。体は少し痛むがそこまで気にするほどではないので気にしないことにした、シグマリと一緒にガドマとイオルンドがいると思わしきジークギールの鍛冶場に移動した。
入ると大きなテーブルの真ん中に置かれている宝玉の器の上に浮いている真っ赤っかな球体が神々しい光を放ちながらゆっくりと回っていた。宝玉から目を離さないようにしているのを横目で見ながら【宝物庫】から取り出した黝危槍の損傷具合を椅子に座りながら見る。
「兄ちゃん、見ろよこの宝玉の中身を…この細々と刻まれている紋章自体が永久的に干渉し続けて近くにある現象を早くさせているのが分かるか?」
肩を揺らされて食い気味に話しかけられる。確かにこれほど精密で光り輝いているのはとてもすごい綺麗に見えるけどそこまで細かいものが全部影響しあっているとは思えないからなぁ…そもそもこれを何に使うことすらも聞いているのだがうまいことはぐらかされているからちゃんと聞いておかないとだな
「それでだが…これの用途は?それを聞くまでこれを使わすつもりはないしこちらとしても命張って影野郎の戦いのお陰で掴み取れた物だ。王…お前らの親父さんにはお世話になっている身でありながら楯突く気はないけどハッキリしてくれないとこちらとしても困る」
「これは…親父の友達が造った奴らしくて実際俺らにも動かせた理由は知らないが親父はこれを兄ちゃんの進む道を妨げる時に役に立つ鍵って言っていたのは本当のことなんだ」
今使うことなんてできずにお預けですか、それに親父さんが関わっている事は大抵よく分からない事が多すぎるからその時まで待つのが一番いいのかもしれないな…それに親父さんの友達とか考えるだけでも頭がパンクしそうだしな
それほど自分のことを気にかける意図を見せない理由が分からないしそれに実の子供にさえも伝えないことを考えるとどういうことなのだろうか
「まぁ…親父さんが言ったことなら何も言えないからなんとも言えないのだが…そういう事はしっかり言って欲しいけどな」
「すまない…親父からの口封じがあってな。手に入れてからそのことを言えって」
親父さん、王様は何をしたいのですかねぇ…そう思いながら話し合いをする時間だけが過ぎていった。
「はい、このお話はこれくらいにしておいて別の話題に移動するとして自分は一旦国に戻ってアルチャーとの連絡を行おうとするのだが…お前らはどうする?『転移』の魔導書くらい予備で何個か持っているはずだからここにいても大丈夫な筈だろ?」
「そうだな、こちらとしてももう少し宝玉の効能がどんなものか見てみたいしもう少しここに滞在すると思うしジークギールともう少し酒を飲みたいからな」
「私も兄者と一緒に行動しようと思います、今回の戦いでまだまだ成長できるということを気づくことができたのでそれを為すために少しの間修行をしようと思います」
普通にイオルンドは剣鬼なんていう称号を貰っているくらいならそんな修行は必要ないと思うのだが…それはイオルンドの考えだと思うから無理について来させるなんていう強制はしないようにしておこう。
シグマリは変わらずこちらに付いてくるって言うからこれで大丈夫そうだな、取り敢えずガドマに黝危槍の修繕を頼もうとしたのだが自分が思っていた程うまくはいかないようだった。
「たまげたなぁ…影との戦いで結構無茶した使い方したんだろう?それに爆発寸前じゃないかこんなのになっちまうと直す…修繕するのはちと厳しいし根本的な機能を持つあの呪いが薄まってしまってるからそれが元通りになれば話は変わるだろうけどな」
なるほど現在は手を付けられないということなのね、だけどその呪いが十分に集まればなんとかなるか…これまた気が遠くなりそうなことだな。それにここから猫の国に戻ったとしてもすぐにアルチャーと合流するのも考えられないし本部に行っても誰もいなさそうな予感がするが行動あるのみだ
「分かった、一旦槍の事は後回しにするからここからは別行動になるけどいいか?」
「ちょいといいか?ジェバル・ユースト、お前さんに言いたいことがあってな少しいいか?さっき国の者から連絡があったんだけどよぉ…」
今は必死に鶏鳴狗盗の森なんていう物騒な名前の森を全力で駆けている、思ったほど魔物もいないからここまでなんの致命的な事故がなくここまで来れている。後ろで悲鳴をあげながら走っている猫もいるけどそれは考えないとしよう、何故森を駆けているかだって?
ジークギールが大層なことを言わなかったらこんなことにはならなかったと思うけどな…なんせどこぞの団体が物資を運搬中に他の団体と戦闘を起こすなんてことしたらやばいことになるに決まっているだろ
「シグマリ息上がっているけど大丈夫か?もうそろそろでその場所なんだけど」
「はぁ…はぁ…ジェバルさん速すぎです。それにまだお姉ちゃん達だとは決まったわけじゃないんですよね?」
「でもあいつらだったら何も考えずに人を殺す可能性がある人間だ。用心して問題はないからな」
そう…奴らは人間のようで人間ではないような奴らだ。化けの皮を剥がせてみろ一人は生命力がG並におかしいやつと魔法が達者で特別な魔術を習得させる為だけに金をぼったくろうとする連中にそんな友好的な考えができると思うのか?!
自分はそう思っているがそうして欲しくない、遠くの方で大きな声が複数聞こえるしこの感じは普通に魔法を使用しているのが体から感じ取れる。しゃがんで草むらの中から忍び込んで様子を見ていると連なった馬車に複数の集団で動いている賞金狩りが襲いかかっているではないか
ここから魔法を撃つのはいいのだが…ここで戦闘になったらすぐに連絡班みたいなのが動いて面倒ごとになるので嫌だし馬車の中にいる人達が見当たらないのはおかしいはずだ
「もう戦闘が終わった後?だけどこんな弱ったれた連中相手だったら関係なく反撃するのは確実のはず…」
「お姉ちゃんのことを悪くいうのはやめてくだい!」
はいはい、シグマリに背中を殴られながらも集団の動きを観察しておくのだが一人が馬車の中に入ったら見張りをおかずにそのまま全員が入っていき何かをしている。魔力とかが動いている感じはないから魔法道具とかを持っているのはなさそうだな…【索敵】を使って周りの状況を確認するべく起動すると遠くの方だが何かを何人かの集団を発見した。護衛として死累人をつけている感じがないし荷物とかを持っていないことから多分被害にあった人達なんだろうな
「シグマリはここで待機しておいてなんかしらの合図をしたら俺のところに来てくれ」
「了解です、お姉ちゃん達以外で賞金狩りの人達とは違う人たちって誰でしょうね」
それを知るために行くんでしょ、【宝物庫】から新星を取り出していざ賞金狩りの方に向かおうとしたところで横からデカすぎる物体が突進しながら牙が林檎を齧るときのような手頃感覚で近づいて来た時はゾッとした。
すぐに新星の腹を起点としたパリィを行ったというのにその衝突で生じた威力は計り知れず進むはずだった馬車の荷台に張っていた幕を破って木箱にぶつかって留まる。隣で物資を物色していた賞金狩りは急に飛び込んできた自分を見て静止していた。
「お前等!すぐにここから離れろでかい魔物だ荷台から降りてすぐに体勢を整えろ!」
「何なんだよテメェ!急に入り込んできて何を言い出すんだよ俺達は賞金狩りだぞ?立場を分かっているのか?」
突進して来た魔物に対して【宝物庫】から取り出した変光星を振りかざしてぶつかってくる魔物の突進の威力を抑え込もうとしたのだが魔物の方が早く来てしまったことでまた吹き飛ばされる。すぐに【起爆】して相手の動きの様子見をしていると荷台でビクビクしながらこちらを指さしていた、本当に今更すぎるんだよなぁ…さて目の前にいるこの狼みたいなやつをすぐに倒しておかないとだな、向こうも戦闘態勢に入り首を噛み砕くように大きな口を開けて飛び込んできた。




