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ラ・ラガス~創造魔法で異世界を生き抜く~  作者: タツノオトシゴ
水天一碧の広大な場を駆け巡る
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首に鎌を殻に刃を

左右から振りかざされるこの鎌を剣闘舞の効力でなんとかして弾き返しているのだが…こんなにも 数が増えるなんて思っていなかった。すぐに気を緩めさえすればこっちに被害が流れ込んでくるしどうしようもない状況になってしまう


「ガドマ!こっから蟷螂の攻撃を弾いて巻き返すから後ろをうぐッッッ!」


「ジェバルさん!」


とんでもないほどの力で殴られたと思ったらガドマも飛んできた…立ち上がってシグマリの元に移動しようとしたのに横から横槍が飛んでくる、うまく躱そうにもうまく行かずに溢れてくる蟷螂を捌いていった。やっぱりあの繭を壊したのが原因なのか分からないのだが後ろに回り込まれたせいでいらない打撃を食らってまた壁にぶつかることになってしまった。飛び込んでくる無数の蟷螂の攻撃を受けそうになるのだがガドマがそれらを受け止めたおかげですぐに復帰することができた


「ガドマ!シグマリとイオルンドの方はどうなっている?」


「駄目だ…菫鉑蟷螂や桜鉑蟷螂、そして金と銀の紋章が付いているあの蟷螂…金銀群蟷螂(ゴルバーマンティス)のせいで遠くが見えないしあの宝石馬鹿のイオルンドが破壊したあの繭には…」


ガドマが言いかけた瞬間に地面に大きな鎌が振り翳されて地面が崩れてそのまま僕とガドマは落ちていくことになってしまった…同時にあの大きな鎌の持ち主の蟷螂も落ちてくると思ったら自分の鎌の刃を飛ばして来やがった!

空中だから体がうまく動かないのだが甲飆竜の終亡志刃を取り出して風魔法で軌道を切り替えることに成功した…四発飛ばしたのだがうまいこと相殺されてしまって攻撃は届かなかったのだが足を踏み外したのか自分で作った穴に自ら落ちていったのを見て僕は笑っていた


「自分だけがこっちのことを落とすなんていう利益を得ようとするからそうしようとしたのがすぐに回って来たようですごくホッとしている!お前もこっちに落ちてこいや!」


「兄ちゃん!気をつけろ!壁一面にビッチリ金紋章が張り付いているから今から大量の魔法が飛んでくるからそれを無力化してくれ!」


よし…手始めにこのまま自分中心の嵐を起こすためにまずは甲飆竜の終亡志刃で【微塵嵐】を作り出して飛んでくる上位魔法を無力化していく…次に変光星を片手で持ってそのまま【恒久】を行う…体に急激にかかる遠心力持っていかれるが踏ん張るしかない!

体に風魔法で創り出したクッションで動きを止めることができたのだが…空中でここまで体を揺らされると少し気持ち悪くなる。地面が近づいて来たのでガドマにもクッションを流して置いて無事だったけど結構気持ちが悪い…


「兄ちゃん、大丈夫か?!」


「ちょっと、一分くらい待ってほしい…魔力の循環以前に体力が持たん」


「分かった!できれば十秒で戻ってくれると助かるからな!兄ちゃん!」


ガドマが今後ろで攻防をしている内に体調を元に戻しておかないとまずいな…こんな状況ですぐに動けることはゆっくりと体を座らしてそのままゆっくりと深呼吸することだ




「妹君!後ろから精霊魔法を多少回してくれればこちらとしてはとても助かる!【剣鬼刀:天の導き】.それにしてもこれだけ斬ってやっと残りが何匹か数えるくらいというのならどれほどの量の蟷螂が兄者とジェバル殿の方に行ったのか…」


真っ白な剣身から生み出された透明感のある光が蟷螂の身体の中に飛び込んでいきそのまま反射されて多くの蟷螂の中を通っていった…次に剣を横に振った時には青白い何かが先程の通った光をなぞるように繋がっていき燃えていった

それを見ていたシグマリは不思議にこの光景を見ていた、この実力を持っているのにも関わらずになんでイーパスお姉ちゃんには攻撃が通らないなんてないはずなのに…


『後ろ…気をツケテ…』


「ありがとう、精霊ちゃん【届け、煌びやかな光】」


光の流れが後ろから奇襲をしようとしていた菫鉛蟷螂の中に光の精霊が魔法を作り出して体の一部を消滅していった。あまり走るのは苦手ですがこんな状況で苦手なんて言うことなんて言うことができないから必死に動くのですが、かなりイオルンドお兄ちゃんが積極的に動いてくれるのでこちらとしては契約の酷使をしないで動けるのはありがたいのですが…ジェバルさんやガドマお兄ちゃんが心配ですね……

それよりも今はこの状況をなんとかしなくちゃ!体がそうしろと言わんばかりに動き始めた


「妹君には絶対に触れさせない…父上のことを考えるとこれを守らないととんでもないことが出る ことがこんな私でも分かる…【剣鬼刀:碧羅の天】」


正面にいた蟷螂に一回転した時に斬りつけておいた斬撃がそのまま力を入れずに流れるように綺麗な切り口で落ちていき崩れ落ちていく…刀に付いた少量の薄汚い血を払ってそのまま鞘に戻してもう一つの鞘から剣を取り出す。ゆっくりと剣に闘気を纏わせて注意すべき鎌の付け根に向かって剣先を動かし滑るように核に穴を空けて絶命させる


「次は何方だ?いつでも斬り刻むと宣言しよう」


蟷螂がシグマリに向かおうとするのを見てすぐに顔に向かって剣を投げつけて殻にぶつかったところを見てそこから幻術を使って殻を剥ぎ落としそのまま首を切り落とすことができた。辺りにはもう蟷螂の気配は感じ取れないのだが…穴の方からとてつもないほどの何かを感じる


「妹君…ここから降りたいのは山々ですが私達では何もできないのが現状です…少しの間は待つことにしましょう」


「分かりました…どうかジェバルさん無事で…」


奥で荒れ狂う魔力の流れを遠くでしか感じることができなくて悲しいがイオルンドお兄ちゃんのいうことは守らないとどうなるか分からないですからね、大きく空いた穴を覗いてすぐに顔を引っ込めて周りにいる精霊から持ちかけられた話をよく 聞くことにした





攻撃はまだまだ止まないし鋭利で凶暴な鎌が捕らえてくるのはいろんなところにやってきて首肩、 そして極め付けは縦横無尽にかけて体の表面にある殻から反射されまくった魔法達…合計三十六種、多分もっとあると推定するのだが、こんなにも飛んでくるとガドマも流石に対処がキツくなる はずだ


「だから、僕がここをなんとかする番だ」


変光星を振り回して【爆発型】の【罅燎轟】と同等の威力を出すためにはこんな回転じゃまだまだ足りない…もっと回転を続けろ!自分が中心であることを見せつけるように動くんだ!

自分の体に向かって飛ばしてくる魔法をそのまま跳ね返していき壁にぶつけていく…どんどんと切り目の細かい網のように密度を増やしていき魔法を完全に切りつけることに成功した。次にこちらが反撃しようとしたのだが一斉にこちら側に飛び込んできたのは銀の紋章の金銀群蟷螂だな、どれだけいるのかが不思議だがあれほどいた金の紋章が急に奥の方に逃げ出したんだ。きっと何かあるはずだ


「ガドマ!前から六匹来る!四匹なら余裕を持っていけるから二匹頼む」


「分かった、そのまま兄ちゃんが横に行って蟷螂を倒してくれるとこちらとしてもかなり助かる【破愚裂帛(フーリストブレイカー)】!」


ガドマの持っていた斧がものすごい勢いで蟷螂に飛んでいってそのまま三匹砕いていった、こっちに飛んできた残りの三匹には新星に格納しておいた【疾風】が飛び出して剥き出していた核に直撃してい区ことができた、次に【恒久】で回り続いている威力で横に振り切って殻に刃をゴリゴリと当てていって二匹とも倒すことにも成功して息を吐くことができる時間がやってきた。


「はぁ…やっと捌き切ったよ…ガドマ、最後の三匹ありがとう」


「こちらこそ兄ちゃんの変光星のおかげで命を繋ぐことできた…感謝する」


ハイタッチして喜びを分かち合っている所でいつも邪魔して来るのはいつものことだからしょうがないけどガドマの体力が心配だな…今はなんとかしないといけないのだがこんな狭い通路に追い込まれてしまったわけだが、挟み撃ちにして来るあたり相当こいつら性格が悪いと思う


「後ろだ!ガドマ!なんでこんなとこに生息してるんだよ!」


「兄ちゃん…そんなことを俺にも分からない…ただあの馬鹿が巣を突くなんていうことをしなければもっと楽になっていたかもしれないな…それよりも兄ちゃん!そっちに壁を伝って三匹行った ぞ」


【宝物庫】から取り出すのは新星、そして目の前から目線を変えずに飛び込んでくるのは三匹の蟷螂達、一匹は真っ直ぐ飛び込みながら鎌を振りかざしてくる、それに対して振り落として攻撃を躱したところで両隣から様子を見ていた蟷螂が跳ねるように飛んでくる、何でこんなに身動きが軽いんだよ!後ろに後退しながら変光星を取り出して【恒久】で殻ごと削り取っていく。危険だと判断したのか攻撃をやめて守りはじめたので構わず攻め込みにいく


「ちょこまかと動きやがって!!魔法を打ち込もうにもこのままだと大きな地響きになって他の奴がくるかもしれないからここで食い止めるぞ!そっちで何とかして蟷螂の奴等を止めることはできないか?」


「おう!後ろの方は粗方片付けることができたからな…さぁ!逃げてないでかかってこいよ!【固定視線(エンションスポット)】!」


辺りに広がるような覇気のような何かが至る所に伝わっていき跳ねながら逃げていっていた蟷螂がこちらの方に視線を向けると先程と同じようにぶつかろうとするが斧を構えるガドマと変光星を真っ直ぐに振って一点集中に飛ばした剣身はそのまま殻を貫いて絶命させた


「よし…さっさとシグマリとお前の弟に会いに行くぞ何があるか分からないからな…」


この大きな空洞の中で視線を上に上げるとびっちりと引っ付いていた同じ蟷螂が降りかかっ て来た。どうして…面倒なことが降りかかってくるんだよ! 変光星を振り回してガドマと自分の周りを守るために行動したのだが…何だか様子がおかしいぞ?全く攻撃してこない?驚いて振り回していたのを止めてしまったのだがそれの理由が何なのかが分かった


「こいつは…かなりでかいな…」


「こいつが金銀群蟷螂とか諸々を生み出した大元の魔物…灰鉄蟷螂だ」


ほう…なんですか?そいつ…とてもでかい蟷螂としか言いようがないのだが。ちょっとこの巨体と戦うのはちょっとキツイな…隙を見てガドマを背負って逃げることを考えておかないとな…



「すんごい眠い!『剣帝』君~なんで僕なんかを連れ回すようなことをするかなぁ…君一人でなんでもできると思うけどね」


「これから行く場所にはお前も付いていくと言っていたはずだ、黙って付いてこい」


多くの木々が道を邪魔してくるが隣で欠伸をしながら歩いている【審判の子】のおかげで全く魔物が来ないのが楽だな…それよりもこいつの親友と会いに動いているのにここまでたどり着くのが大変だとはな…想定外だったが体の良い運動になればいいだろう


「えぇ…こんなにも魔物が多いところに連れて来る気なの?」


「お前ならこんなのいつも通りに呼吸をする時のようにするんだから大丈夫だろ?」


「まぁ…そうだけどさ【水球】」


右手の指から生み出された少量の水が一直線で目の前にいた熊のような魔物の体を突き抜けるとぐったりと倒れ込みそのまま土に還っていく。この光景を見れるということは彼女がいるということだな


「とんでもないほど魔力量が少ない何かがこっちに来たから何かと思ったら貴方だったとはね…」


「んーっとね?『剣帝』君、帰ってもいい?すんごいこいつと喋るの嫌なんだけど」


「本人の目の前でそういうな、こいつにはまだ言っていないんだろ?」


隣で溜め息しながら地面に寝転びながらぶつぶつと言いながらそっぽ向いている奴は放っておいて小さいながらも背中に生えている特徴的な羽が付いているのはこの世界で一人しかいないあの妖精族だと分かる

【審判の子】の方を見て魔法を飛ばすのだが空中に浮いていた【水球】が自動的に動いて包み込んで浄化するのを見て苛立ったのか地面を蹴り始めた


「本当に苛つく!戦闘とか政治云々が上手いから多種族からチヤホヤされてニコニコしていやがって!貴方の所為でこんな誰もいないところに一人でずっといるなんてことがあった時から絶対に許さないって決めているからね?」


「落ち着けファリアス、ここに来たのには理由があってだな…」


「だってそれを決めたのって君が勝負で負けたからじゃん、自分から勝負持って来たのにボロクソで途中から半べそ掻きながら”もう一回!もう一回”って言ってたのに…ほら、そうやってすぐに魔法打ってくる」


「うるさいわね!私の可愛い子たちのために必要な場所がないから頑張ったつもりだったのにしょうがないでしょ!」


本当にこの二人は仲が悪いな…あの時は仲裁役としてアイツがいたからまだ良かったがここまで悪化するなんてな…今も口論を続ける二人を見つつ仲裁を入れるためにファリアスと【審判の子】の機嫌を取り戻すことから始めることにした…


「お願いだから話を聞いてくれ…ここで暴れ始めたら自分でも手に追えない状況になるから よろしく頼む…」


そんなことをお構い無しに始まる魔法のぶつかり合いが少しづつ始まりそうだった…それを見ていた『剣帝』は遠くの場所を見ることぐらいしかできなかった

灰鉄蟷螂

菫鉑蟷螂の雄が変異した奴。色は黄緑色で山のようにでかいため猫の国にあるショガリッツ鉱山の深部にいると仮定されている。雌をよく食っていることからかなり強力であり体内にある魔石は繊維状であり見栄えの良い物が多い。大抵いつも同じ種族で争っているけどいざという時の団結力は半端ない

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