死なる霊の王よ、同胞の屍の上に立つ 其の四
生きていると言うことは心臓が動いていると言うことだ。 目の前にいる竜とは何となく話し ていたら気の合うやつで仲良くなったのだが敬語が抜けないのが気になる点である。
「それで…今の白いやつは?」
「竜の核…人間に竜の核を見せた上で触らせることで竜との契約を結ぶことができる…のだが、血が原因で然程効力は得られなかったと思うがどうでしょうか…」
さっきまでは結構上から目線な喋り方だったのに…何でこんなに萎縮した喋り方になってんだろう…不思議だなぁ竜って、山の上にいた甲飆竜様なんて普通に上からだったよ?普通にいつ殺されても分からなかったからしょうがなかったけど、大して変わらないと思うけどなぁ…
「すごい敬語で話されてなんか気味が悪いから敬語はなしにしよう!」
「本当に敬語じゃなくてもいいんですか?」
「さっきまで敬語じゃなかったじゃん…それっておかしいなと思ってね、だったらフレンドリーに行こうフレンドリー」
「は、はぁ…いいんですか?」
頷いておく。
「分かった。これなら文句は言わないだろう?」
よし、この方がしっくりくる。俺はこういう風に威厳を持ってもらったほうがいいよね。テトは根が無茶苦茶いいやつだったから問題はないだろう…経緯を話してもらおうと長い期間骸骨と動かないでいたから元々死霊魔法使いで霊が寄ってたかってわんさかくっついていたらしい…そしてここは竜の作った特殊な空間らしく…骸骨といた時もここを使うことが多かったと言うし…ここには物とか無限に置けるとか一石二鳥な物だからその時の場合によっては使うとしよう。
『それでは先程の場所に戻って主をお願いします』
「分かった、行ってくる。【送出:宝物庫】」
竜からは主を介抱してやってくれと言われたのでね…その約束は果たさないと…【宝物庫】から出る魔法を使って元の場所に戻ったらすごーい天井が星空でいっぱいだぁ本当に見えるよ?プラネタリウムみたいにキラキラな星が周りに散っている…見惚れていると仮面の人間がこっちにすぐ気づいてすぐ様魔法を止めてこっちに話しかけてきた。骸骨は倒れ込んでもがいているけど何してたんだろう…
「お、その感じだと…竜とはお話しして契約の方もできたみたいだね、効果は…やっぱり見込めないけどあるとないとじゃあ全く違うよね…それじゃああとのこの子をよろしくね」
「ウガァアア!!!【審判の子】ォォォォォ!!」
仮面の人間はもうここにはいなくなっていて残っているのは目の前にいる骸骨だけになっていた…怒り狂っている骸骨は体が崩壊するわけではなくむしろ一番完璧な姿に変わっていた、竜と契約みたいなのをしたことで色々とできることは少しだけだけど増えたは増えた。まずそれを見せようと思う
「【竜闘気】」
体に闘気を纏うようにする中で竜のように硬い闘気ができていた。自分でも実感したがこれ…割るの自分でも難しいと思うぞ?何せこんなにカチコチなの初めて戦った猿ぐらいだもん骸骨はそれに気づいたのか…こっちを見て嘆くように叫んでいた。
「その気配は…テトォ!裏切ったのかぁ!俺はお前に助けてくれたから僕も君を救うと誓ったじゃないか!そうだろう?!」
『いいんだ…ジェバル殿は気にしないでくれ…そのまま寝ぼけた主を起こしてやってくれ…』
骸骨から放たれる言葉にはとても棘のある言葉だが…テトからはぶっ叩いて起こしてくれというゴーサイン貰ったし、こうやってただ殺されるのは嫌だから僕は必死に足掻いていく…それしかないんだ。テトから教えてもらった覚えたての空間魔法【宝物庫】から変光星を取り出す。何で宝物庫なんだろうね、大した物入っていないのに…それ はそうと今がチャンスだ、動かずに全く魔法が発動していないのが見えたからすかさず【起爆】して首に剣先を当てるのだが当たっていない…
「どう言うことだ?空気の膜というか…何というか…遮られたぞ?」
骸骨は苦しみ悶えていてゆっくりといくつかの違う色をした霊が体の中に入り込んでいた。だんだんと骸骨から肉がついていき人間の姿になっていった。わお…かなり骸骨の時とは違って何とも言えないオーラを放っているようだった。
「大丈夫だよ…みんな、まだこうして立って生きているんだ。最後の最後まで力を振り絞ってやってみせるから…死霊魔法【終わらぬ、悪夢】」
魔法を唱えたようだが全く変わりがないようだが…あいつの気配というか認識が二つになっている…ということは今目の前にいるやつが偽物っていうことか…目を瞑り精神を研ぎ澄ませる。変光星はこの時にはうまくいかないな…ボロボロだけど新星五発だけ耐え切ってくれ、相手が飛び込むまで精一杯の力を絞り出すだけだ
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(面白いな…この子供はこんな時にも限らずものすごい量の闘気を燃やしてこれから自分をどうやって倒そうと努力しようとしているが無意味だったな)
【終わらぬ、悪夢】はとてつもなく強力だ…効果は相手に本当とは違う幻想のようなものを見せるというのだが…すぐに発動してしまったため効力はあんまり見込めないが目眩しにはなったはずだが…目の先に魔剣らしき物が当たりそうになっていた。
「掠ったか…でもいける」
すごいな…こんなにも不利な状況にもこんな姿勢でいられるなんてな…でもこれでおしまい にしよう…【冥府への誘い】…
「そこか!頼む壊れないでくれ!【剣闘舞奥義 『闘気発斬乱れ突き』】!」
五本の光に満ちた突きが飛んできた、魂の記憶を犠牲になるが…これも神の使いかもしれない相手にだったらしょうがない犠牲だ。魂が減ったことで【終わらぬ、悪夢】が継続できなくて解けてしまった。
「よし!ギリギリだけど耐えた!よくやったぞ新星!魔法も解けた!このまま行ってやる!」
武器を変えた神の使いが剣撃が飛んでくる…なかなかに精密な剣捌きだな…それではこちらも本命を出そうじゃないか…
「楽しもうじゃないか…【魑魅】」
全力には全力を…存分にぶつけ合おうじゃないか
手元には禍々しい魔剣を構えて飛んでくる剣撃を一斉に切り落とした。
(よろしく頼むよ…?帝王の称号を持った意思なき魂達よ)
【宝物庫】
竜との契約で受け取った指輪から入ることができる。指輪は肉に寄生するように体に入り込む。物奪われないんだからすごいよね。
装備者と契約した竜だけしか入ることができないが許可が降りれば入ることができる。入る際は【移転:宝物庫】と唱える。出る際は【送出:宝物庫】となる。中には色々と物が入れることができる。すぐに持ち出したい場合は思念を送ることで開くことができる。
ずっと剣を腰に付けてると面倒だからここでボックスを付けておく。




