骸骨
「おい…ジェバルそんな趣味あったのか?」
僕が雪だるま状態を見たギルマスが言った始めの言葉がこれだったので取り敢えず【火炎球】をギルマスの頭に向かって飛ばすがラステルさんに遮られてしまった。溜め息を吐きながらギルマスの頭をポカっと叩いてそのままギルマスのやる書類の束を渡した。
「ジェバルさん…ギルマスがこんなこと言ったことには放っておいてください。このバカはまだ傷が癒えていないんですがこうやって溜まっている仕事をやっているんですよ」
ほーん、いいように喋っていたとは言え仕事はしていてよかった。しかし、【火炎球】の効 力を一瞬で消すなんてかなりすごいな。僕はそのまま雪だるまを【灼熱撃】溶かし椅子に座る。マディーさんは残念そうな顔をするが知ったことはない
「それで、ここに呼んだってことは護衛していた時に遭遇したなんかしらの組織って分かったってことですか?ギルマス」
「あーラステルの追跡魔法で今やっと見つけることができてその場所を確認しているところだ」
書類の束の上に乗っけた地図を覗くと二つ点がついていた、あれ?一つはジュチュリル鉱山に印が付いている。うーん、よく探していなかったからもうちょっと探しに行くか。ギルマスにジュチュリル鉱山に行くとだけ伝えて移動を始めた。いい敵でいる蛙と戦えることが楽しみだなぁ…
◇
雪山にてコートを羽織った男が山の頂に立ち周りを見渡す。
「多分近くにいるはず…いるはずだ…召喚魔法【金堂犬:複】」
彼は手に魔法陣を作り出し生みでたのは子犬だった。しかし子犬から出てるオーラは一般的な犬とは違い、目から発せられるのはあらゆる苦難を通った強き者のそれだった。
「探してくれ…」
言葉を聞いた子犬は頷き颯爽と崖を駆け降り、数十秒経てばもう姿が見えていなかった。そして男は遠くを見つめ思考を巡らせる。眼からうっすらだが玻璃蛙と戦っている一人の少年を見ることができた。
「ジェバル・ユースト…彼には世界を震撼させる火種だろう…」
男の名前は【煌なる翼望】シャガルド・ボリアス。ラ・ラガスでもごく一部しかいない【特級】の一人である。今目の前に飛んできた名もなき竜と対面して戦いが始まりその場に残ったのは…
◆
はい、色んな蛙と戯れつつあらかた探したが全く見つからなかったので帰ろうとしたが…急に少年が現れたのだ…
「君の名前は…ジェバル・ユーストで合ってるかなん」
なんだこいつ、こんなところに白衣を着ている人間なんて怪しすぎるだろ…十分に警戒しながら応答と答えると、フラスコみたいなもの出して投げつけてきた。【水盾】で防いだフラスコが水の中で割れると爆弾のように破裂して当たりが火の海に変わった。
「へえ、咄嗟にしてはよくガードできたね」
「こんな場所で白衣着ている人間には言われたうないんだけどね」
こいつさっきフラスコの中には軽い衝撃で地面に穴ができる粉末入れたものを投げつけやがった。それに今なんか召喚しようとしている…
「お兄さん…よく“蛇の抜け殻”の入り口を見つけたね…だけどこのまま情報を持って帰らすわけにはいかないからね…ここで僕のお友達と戦ってもらうよ」
うーん、まだ“蛇の抜け殻”なんて聞いていないのにペラペラ喋ってていいのかなぁ…そう思うがここに来る人間なんていなさそうだからそういう判断になるのかな?
相手の地面の下に魔法陣が光輝きそこから骸骨みたいなのが出てきた…失礼ですが肉ついてないの?骨はボロボロだしなんか普通に弱そう?骸骨はカタカタと体を揺らしながら近づいたが剣を振り回す時だけ異様に早かった。
「僕の名前はレディガー・デリー…見ての通り科学者でか弱い女の子だ。女の子ってこんな風に騎士に守ってもらってもいいでしょ?だから友達になって守ってもらってるのよね」
え?こいつ僕とか言うから少年だと思ったら女なのか…見た目で判断するのはいけないけど こいつめんどくさいの出しやがった…それにか弱い女が危ない薬投げてくるなよ…悪態をつきながら【鑑定】を骸骨に向かってすると
召喚獣:骸骨騎士
誰も知らないところからやって来た魔物。 ボロボロそうに見える骨の中にも魔石が詰まっているため精神伝達が一瞬なの為反射神経が抜群になっている
どこから来たやつか分からないのに使役できるってどういうことだ?不思議だがこいつを倒さないと先に進めなさそうだから戦うしかないみたいだな。新星を取り出して思いっきり魔法 【雷豪】を打ち込む。
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「マディーさん…最近ボーッとしていますけど大丈夫ですか?お茶飲みます?」
ボーッとしていた時にお茶を運んでいた受付嬢に声をかけられた。急に話しかけられたので変な声が出てしまったがすぐに取り繕う。
「大丈夫よ。ちょっと疲れていただけですから…それにしてももう夕方よね?朝急にどっかいってしまった行ったジェバル帰るの遅くないかしら」
「えぇ…まぁジェバルさんはすぐに帰ってくる場合とすごい長い時間立ってから戻ってくるかの二通りありますからね。他の職員たちも彼についてよく話題になっていますので…特に早く帰ってくるか来ないかの賭け事になっているみたいですけど…」
「ちょっと、行ってくる!」
彼が朝に危険な場所に行ってから全く帰ってくる気配がない…もし彼に危険があったとするなら!そう思うとすぐに体が動き出していた。
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目の前に置いてある栄養分を容赦なく貪る。口には血肉を食い破る…手に持って食っているやつの名前の相手なんて知らない…ただ部下に運ばせた栄養分を摂っているだけだ。自室の扉が開き雇っている用心棒がやって来た
「おい、ルウェー。その眼はなんだ?前に会った時には持ってなかったじゃねえか…」
「【暴食の乞食】…あのバカ女に追跡魔法が付けられていたせいでこの場所がバ しました。すぐに移動しておきまウッ!」
弱々しい、虫けらが騒いでいる。こんな所に来たとしても意味がないだろう…ルウェーを魔力波だけで吹き飛ばしそのまま食事を続ける。ルウェーは突然なことで対応もできずに壁にぶち当たるがギリギリ受け身をとっていた。
「俺はここから動かねぇ…甲飆竜様のお膝元であれば誰も寄り付かせずにいれば安泰だからなぁ…逆にそれで動いたりしたら神聖国家の聖教会のめんどくせいやつらにまた追いかけられる人生になってしまう…それはお前も身に染みて嫌なことだって分かるはずだ。お前はただの用心棒に過ぎないんだ、そんなことを心配する必要はない。さっさと持ち場に戻れ」
ルウェーはすぐに戻っていった。体が少し痺れると思ったら、あいつ何気にカウンターとして腕に傷をつけていた。面白い…今じゃ堕ちた奴隷のようなものだがここまでいけたら問題はないだろう…また俺は皿に乗っている栄養分の食事を続けることにした。




