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ラ・ラガス~創造魔法で異世界を生き抜く~  作者: タツノオトシゴ
水天一碧の広大な場を駆け巡る
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水天一碧に飾れ、幾万天の星々 其の七

 意外なのがこんなにも大きな体を持っているというのに当たる攻撃は不確定で魔法自体は斬っている感覚があるというのに実は斬れていないなんていうことが多々あった。数分だけだが要所要所で感覚を掴むことができ何とか対処できている状態だがあまり好ましくない状況に進みつつあるのをヒシヒシと感じている。

 その好ましくない状況に進ませている要因の一つであるのは圧倒的な連携力に合わせて魔法だからというのが正当な理由なのだろうか地面に着地せずに浮遊して着地するタイミングを意図的にずらす、こちらは着地に合わせて攻撃をするのだが浮遊しながら跳躍するなんていう特殊な動きによって逆にこちら側が集中して攻撃を受けることが度々ある。


 そしてもう一つ、これは自分だけという訳ではないのだがこの守護者と邂逅し“試練”という名で始まる戦闘をかれこれ体感で数十分にも感じている。その際に何度も塔を犠牲にするようなとてつもない攻撃を連続してやったせいでか既にボロボロな部分が現れ始めている、修復というかその場凌ぎというもので埋めることは可能なのだが二体の繰り出す猛攻撃のなか最も簡単には動けない。これができたらそれこそ強者として褒め称えたいぐらいなのだがな。

 そんな軽口を言っているがこんなにもボロボロでいつ床が抜けるか分からない状況下で取れる最善の行動は素早く魔法猛獣を始末することである。ダメ元で造り上げた【水氷ノ太刀】は意外にも【千羽戯楽】と相性がよく扱いやすいのだが…これも魔法で造り上げたものいつしか消えるものだ。消えるリミットとしては最長で恐らく十分、最短だったら五分も持たないだろうな、それまでに仕留める!


 空中での散歩を終わらせた四足歩行の猛獣は軽快にこちら側に降りてくると同時に襲い掛かるが横に全速力で攻撃を避け呼吸をした後猛獣目掛けて走り斬りかかるが横から振り払われる大蛇の尾を避けるためにジャンプをする。


「やはり、この精錬された連携で踏み込むこともできずにただただ後ろに下げられる始末…このままでは体力を削られてグリエ殿に加勢するまでもなく終わってしまう!そんなことにしないために動くのであろうアウェル【煌輝燦禅(コウキサンゼン)】!!」


 着地すると同時に振りかざす二つの刀に魔力を流して大蛇の胴体を断とうとするが硬すぎる皮膚に火花が散り強く振り切るまでに弾かれてしまった。大蛇が体を退かしたと思えば同じように飛び込んでくる猛獣の姿が視界に映る、避けることも選択枠としてあったが逃げていても意味はないと結論立てて二つの刀を交差させて神経を研ぎ澄ませる。


「【火蝶水月(カチョウスイゲツ)】!!」


「グルロォォォオオ!?」


「ぬ!?魔力で体を支えている核はそこにあるということか!」


 交差した炎と水の刀は【火炎球】で猛獣の身体を掻き分けるように縦横無尽に断ち斬ると奥の方で輝かしく光る魔石が姿を現していた。咄嗟に【水氷ノ太刀】を投げつけようとしたのだが邪魔をするように目の前に迫って来た燃え盛る炎を【水嵐】を撃ち込み相殺するために使ってしまった、それを追撃することでカバーするように大蛇が近づいてくる。狙う場所は確実に分かったことは戦っている中で一番役立つ、あれさえ狙えばこちらにも勝つまで道筋を強引に描くことができる筈だ。


「弱点らしき物を見つけられたらそこに辿り着くまでに死に物狂いで動くのが流儀!【双・遂行車(ツインチェイサー)】」


 体にジリジリと近づいてくる魔法を相殺するために床をスライディングをしながら着実に不規則な動きをする大蛇の前へと進み続け、相手に届くまで攻撃範囲に近づいて出来る限り斬り付き欲を言うならばカバーが到着するまでに大蛇の核を見つけることだ。あれから警戒するようになった猛獣はこちらが隙を見せるまで行動を阻害するように徹するようになったがアレもあれで鬱陶しい。

 それより目の前に集中しなくては…体をくねりながら移動しつつこちらに向かって何度も【水球】や【水嵐】などといった初級魔法も多々あるが極め付けは【碧潤一滴(ランバーテンルプスト)】などと言った高難易度に部類される魔法を視界から離れているところからの遠距離攻撃としている部分としては確実に殺しに来ている。大抵は魔力を纏わせ斬ったり避けて対処しているのだが技量や刀に秘めているポテンシャルをどうにか引き摺り込んだとしても押し負けてしまう可能性だってある。


「【水氷ノ太刀】も物凄い勢いで魔力を削られるとはあの守護者の出した魔法も中々でとんでもないな…これからの攻撃で終わらせないと完全に保てなくなる感じだな、倒したとしても守護者との戦いに加勢しなくてはいけないからここで足止めをくらうのは少々御免だな」


 相手側の攻撃から分かるが明らかに魔力切れを狙っている相手にだったらジリ貧で終わってしまうだろう。相手がこちらに来れないように数発目眩しとして【水霧】を撃ち込んでおいた、一瞬でも時間が取れるのであれば越したことはない。

 魔力の塊のお陰なのか【水霧】で自分にも視界が制限されているのにそれよりも濃すぎる魔力の塊とはどういうものなのだろうか…それのおかげで飛んでくる攻撃の先が分かるからいいのだが【水霧】を掻き消すような風が霧が払拭させる。


 自身の姿を見せた途端巨大な【火球】が飛び込んでいるのを確認して魔力で対抗せずに横に避け、【千羽戯楽】に力を入れて音を消して近づいていた大蛇に攻撃を当てるが猛獣と同じところに弱点があると思って攻撃をしたのだが突き刺した攻撃に全く感触がなくただただ意味のない攻撃をしたことになってしまった。


「猛獣の弱点と大蛇の弱点が全く違う場所にあると言うことか…!猛獣に関しては下半身の少し下辺りだったが大蛇にしては手探りでやれるほど時間がない」


 考えることさえも許さないほど飛ばしてくる魔法に苦難を強いられるがこれよりもっと面倒臭いこととしてさっきまで足りなくなったら補充していた魔法瓶が無くなってしまった。【水氷ノ太刀】の維持や長めに使った【水霧】で一瞬にしてなくなってしまったのだがこのままだと本当に魔力切れで倒されてしまう、他の魔力や魔法を用いた技を使ったとしても数回しかない中でこの二体を倒すには到底難しい…だがそれでも諦めると言う選択には行き着かない。


「ここを乗り切ってこその誇り高き魚人族(マーマン)の戦士としてやり切るには十分、初めて使用する代償の解禁だ魔法の猛獣共よ。【窮地にこそ見える活路あり】【進み続ける戦士に勇気を】」


 代償は今まで使わないでいた魔法だ、守護者は何ふり構わずに使っているが制御が難しく連続して使うなんて力不足の私が使うのなら三分程度の短時間なら可能である、この戦いに終止符を打つ。


「ヒットアンドアウェイ……で乗り切ってみせる!!」


 体はまだ動く、慣れない代償の効果は凄まじく疲弊しきっていた体に安堵と英気を養ってくれた。猛獣の行動にも注意を払いながら攻撃を繰り出すことのできるこの状況はいいのだが次に考えるのはこの連携の取れている二体の猛獣をどのようにして倒すかだ、ここまで準備を重ねているのだが最終的にはここに至るのだ。

 相手は何かこちら側からの攻撃を喰らうともう一体と入れ替わって回復に徹底する始末ここで相手の弱点となる核というよりも魔石を破壊すればいいが大蛇の方がまだ未確認な上で倒すのは難しいだろう。ここで行うのはただ一つ


「大蛇よ!腹を切って話でもしようじゃないか【煌輝燦禅(コウキサンゼン)】」


「シャァァァァ!!!」


 目の前にいた大蛇に向かって斬撃を何度も斬りつけるが尾の方にはないことが確信ついた。なら後は前方なのだが足元にいる自分に向かって【火球】を吹き出すのは危ないな…ボロボロの【水氷ノ太刀】を握り締めて放った【水嵐】で相殺してすぐ床を駆け大蛇の炎の体に飛び乗る。【水氷ノ太刀】を硬い皮膚に差し込んで連続して【吹雪(ブレーティス)】で凍らせていき直ぐに頭向かって直ぐに走る。


「グルルルロロロロォォォ!!!」


「其方には構っている隙がないのだ猛獣よ!【一刀流(ソロ)朔曦の独奏(プリズ・アウフタクト)】」


 飛び込んできた猛獣には【千羽戯楽】に込めておいた魔力を使って抜刀した瞬間に放たれる一閃が意志を持ったように核を狙って攻撃をしようと動く、猛獣は迫りくる攻撃を避けるために体の向きを変えるが追いかけるように動くのを確認したら止めていた足を再び動かし頭に辿り着く寸前で物凄い勢いで頭を振り回して攻撃を拒んだ。


「成る程…そこに弱点があるということだな大蛇よ!」


 こちらを睨みつける大蛇は口から大きな【火球】を灯してこちらに向かって数発放つと体の再生に移るのが確認できた。彼奴の弱点は頭、そして猛獣の弱点は腹付近の場所…代わりに攻撃をする相手がいなくても再生を優先するのなら好都合、手始めに大蛇から仕留める。


「後ろに下がって回復とは舐められたものよぉ!!」


「シャッ!?」


 デコボコで今にも崩れそうな床を駆けて素早く大蛇の元へ向かう、驚くような仕草をする大蛇は寄り付かせないようにこちらに魔法を何度も打ち込んでくるがスライディングをして攻撃を避け切り足に力を入れて大蛇の頭の高さまで跳び上がる。

 大蛇は空中で身動きが取れないことが分かりもう一度【火球】を打ち込もうとするのと同時に真下から斬りつけられた痕が残っている猛獣が追いかけるように飛び掛かってきていた。右手に持っている【千羽戯楽】を逆手に持って真下から迫ってくる猛獣に攻撃を当てることに成功し左手に持つ【水氷ノ太刀】で力強く断ち切り大蛇の顔を覗くことができた。


「耐えるんだ【千羽戯楽】【水氷ノ太刀】!!其方等の力はそこまででは無いはずだ【天虹の暁日(レベテット・プラ二ド)】【水江氷天(スイコウセッテン)】!!」


 【千羽戯楽】から放たれた真っ赤で光輝く突きが空を駆け猛獣の体を吹き飛ばし核を完全に壊し、【水氷ノ太刀】から生み出された氷の槍はどんどんと肥大していき魔力を溜め込まれるととんでもない速度で放たれ大蛇の頭にあった核を完全に穿つと【水氷ノ太刀】と氷の槍は力果てるように崩れていった。

 ゆっくりと体が床とぶつかるまでに残った魔力で真下に【水球】を生み出して着水して【水球】から出る時には二体の猛獣はゆっくりと体の形を崩していったのを確認して一段落着いて大きな溜息を吐く。


「やっと…倒せたが代償で体に疲れが重だるく伸し掛かるとはな……そうだ!グリエ殿は!?」


 倒れかける前にグリエ殿の方を見ようとするが思ったよりも代償を使った反動が酷く目が霞んだり、脱力状態になりグリエ殿の方がどんな状況か確認ができずに倒れてしまった。






































「私は守護者の魔法とか諸々の公開会を見に来たつもりはないんだけど、この密度はヤバい!!」


「それまで積極的に動いていなかったってことだ『お星様』【手に安寧を】」


 相変わらず反応速度大会を開こうとするこの守護者に悪態を吐いているが大体行動を読み取ることはできた。それに付随して攻撃の速度にもどんどんと目が慣れてきた、大鎌に魔力を入れ込んで素早く強靭な一撃を放てる攻撃は守護者の双短剣と衝突する度にジリジリと集中力を削られていく、形状を変えて攻撃を抑えているのだが【手に安寧を】と言う自身の強化魔法と同等なのだがこれだけでもお腹一杯なのに武器にまで強化し始めるとなると攻撃を避けるかしないと破壊されるのがオチになると考えるとしよう。


「ここまで動けるとはな…【同降異極】【不天地崩繆(ブテックラインテック)】!!」


「それは何ぃぃぃ【朱雨(レインヴァルト)】!?」


 守護者の眼光が鋭くなったと思ったら瞬間的に姿を消して視界外からの攻撃なんて上司と模擬戦している感覚になるから正直止めて欲しい。大鎌を回しながら背中に向けると攻撃を止めることができたのだが追撃のように放たれた知らない魔法が鎌にとてつもない衝撃を与える。いきなりすぎてビックリして鎌から魔法を打ち込んだと思ったらなんとも無かったけど守護者は何がしたかったんだ?


「前の者が使っていた魔法だと言うのにこの大鎌には全く意味がなかったのか?……今ので武器の破壊はできなくなってしまったのだがこれはさっきの呪いに使うべきだったな」


「【緋岸竜の大鎌(コイツ)】は壊されると困るしそんな魔法隠し持っていたんなんて守護者は何考えているんだか!【朱光】」


 視線をすぐに守護者の方に向いて横に薙ぐように攻撃したのだが二つの短剣が正確に押さえつけ弾かれるが入れ込んでいた魔力を操作させてもう一度攻撃を催促させ叩きつける勢いで鎌を振るった。


「……!まだそんな魔力を隠し持っていたのか、【君臨する白黒】で魔力は永続的に削られていくのにどれほどの魔力を有しているんだ」


「私は痛いほど魔力消費の燃費(コスパ)悪いって言われて魔力回路変に組み立てているからそんな見え見えな魔力吸い取りなんて対策すればどうとでもなるって叩き込まれているのよ【朱蓮華(ヴァルト・クラテップ)】」


「明らかに武器に目線が動いていることが分かっているぞ『お星様』!!」


 真っ黒になっていた手の色が元通りの白色に戻って守護者自身と武器の強化が止まったことを確認して大鎌から放った魔法は連続して守護者の手元にある武器を目標にして向かっていくが視線で分かる?知っていたしても受け止めることは難しい攻撃を結界魔法無しで受けるのは相手からしたら普通だったら正面から食いたくないはず、【朱蓮華】の特化すべき点は連続した炎の攻撃を一点集中させるから高火力が出すことができるのだが欠点は圧倒的な魔力消費を伴ってしまう。


「武器を狙っているのは当然の事ぉ!!素早く動く守護者に刃を消し去ればこっちにも理があるってことよ【暴朱蓮華(ヴァルト・バルテップ)】」


「動きが!?」


 しかし【朱蓮華】にはまだ欠点がある、というよりも次のステップに向かうための基礎を作り出す魔法が使えるという欠点なのだがこれを欠点として称しているのは上司くらいだが私だったらこれを長所として評価するし使い回すことができる。

 この戦いの山場を迎えるために必要であろう転換点(スパイス)がこの武器に秘められている。さぞ、上司に一瞬に葬られたからその鬱憤を武器にまで込めるなんて流石竜だと思うんだけど…これを使ってから正直制限なく魔力を使える状況に持って行きたいのだがそこまでの準備を素早く完了させておきたい。


 守護者の真似事だが瞬時に魔力での転移魔法を利用して真横に移動して剣を振るう感覚で守護者の一本の短剣に思いっ切り振りかざすが避けられるが床に激突すると【緋岸竜の大鎌】から大量の魔力が吸収されすぐに【朱雨】として変換させられ守護者を目標に撃ち込む、大鎌を素早く引き上げ後ろに逃げていく守護者に追い討ちをかけるように振り回す。


「まだまだぁ!【朱乱弾】」


「【環律転統】」


 ギリギリで当たりそうになったがこの勢いを止めるつもりはない、鎌から生み出された炎は魔力弾を避けて守護者の元に向かい私は大鎌を横に振り切って守護者の出した魔力弾を断ち切ると守護者の焦った顔が目に映る。


「ゴリ押しは筋肉馬鹿のシャールペントだけだと思えばお前もか『お星様』!【同降異極】【盛楓冥月(セイフウメイゲツ)】」


「生憎私はジェバル君みたく暴れ回るような動きをして戦えるほどのポテンシャルは持っていなくてねぇ…武器が私を無理矢理強くさせているみたいな感じなのよね!【荒狂朱破(ヴァルト・リプレント)】」


 顔を見合った時際に突くように動かした短剣は大鎌で払い除けた後に向けられたアウェル君の技は私の周りを四方八方を埋め尽くすように動くが大鎌がどんどんと溢れさせていく魔力を最大限利用して出された魔法はどんどんと肥大化していき青白く光っていた魔法は真っ赤な炎に打ち消されそのまま守護者の元に向かって動き始める。すぐに守護者は次の手を打とうと動き始めるが阻害するために【風裂地爆(ウェンドハープスト)】を撃ち込む。


「ちょこまかと…【手に混沌を】【環律転統】」


「ちょこまかと動いているのはそっちでしょう守護者(ヘタレ)!試練を課す側が弱腰になってどうしてんのさぁ!」


「【右手に浮かべるは均衡、左手に浮かべるは誇張。互いに反する二つは不変を残す】【万多不易】」


 体が大きくなって的が当たりやすくなったと内心喜んでいたら急激な魔力が二つの短剣に流れていき真ん中に浮いたと思ったら一つの剣…魔剣に変化した。一層緊張感が走るがゆっくりと深呼吸をして落ち着きを戻す、相手が短剣から剣になったわけだ何処ぞの剣帝みたく変な技を使わないで目で追えるような動きをしてくれることを祈ろう。


「『お星様』…いや名は確かグリエだったな、魔力を大量に有しているがそれを吐き尽くす前にとどめを指させてもらう」


「ダーズリーだっけ?手に持っている魔剣が大事な体に届かないことを望むよ、それにまだやることが多そうだし時間をかけている余裕はないんだよね」


 互いに笑いながら発した言動とは裏腹に放たれた攻撃は格段と牙を向けていた。攻撃はさっきのと比になるものではなく素早かった攻撃に加えて一撃一撃に変な魔法がかけられているようで本当に体に当たれば何が分からない。ここまで何考えて動いているのか分からないけどこの一瞬一瞬を見逃したり気を緩めたら確実にやられる…だったらそこまで足掻くのみよ。

 ダーズリーが向ける剣の使い方は少し特殊で攻撃が当たると連続して攻撃が当たるように振る舞っていたりするけど正確すぎる攻撃は鎌で振り払っても吸い付くように急所に狙ってくる。刃が何度もぶつかり合って火花が散るがそれでもダーズリー側の攻撃は止むことはない。


「条件に達した、ここから魔力は無制限タイム…!【散朱蓮華】」


「またおかしなものを…【手に安寧を】」


 ダーズリーに向かって放たれた炎が一瞬にて塵になるのだが近づいてきた敵に反応して塵から刃に変化し再度飛びかかるがダーズリーの持つ魔剣に触れた途端何もなかったように戻り直ぐに剣を振りかざしてきた。攻撃を跳ね返して一旦距離を離すかと思ったら素早く動くダーズリーはまたも視界から姿を消して後ろを警戒するがそこにはダーズリーはいなかった。


「これで終わりだ、【万事混均】!!」


「叫び散らかせ緋岸竜(ノブリューヅ)、【朱天陥光(シェリット・ヴァルト)】!!!!」


 ぶつかり合った魔法は互いの武器を溶かし合い最後は大きな衝撃波が起きて吹き飛ばされた。鎌の刃先を床に刺してしがみついて難を凌いだのだが目の前には守護者がボロボロになりながら立っていた。


「試練はもういい合格だ、それにしても久しぶりの戦いだというのに心が躍ったしあの筋肉馬鹿と戦ったみたいだった。同じ魚人族のアウェルがここまでやれるとはな意外だった……どうした『お星様』」


「いや……オンとオフの差が激しいんだなぁーって」


「……まぁいい、試練はお前等で()()()ということを伝えておくのとあと二点ある。一つは今の戦いで守護者として正直この都市から“悪食”を守ることが難しくなってしまった。少しは努力するがよろしく頼む」


「“悪食”ってアウェル君が言っていた奴?」


 なんで戦う前に言わなくちゃいけないことを今更言うのだろうか…上司にもよく言われるのだがほうれん草をちゃんとしないととっちめられるからこの守護者バカに言ってやりたいけど今はそれをする気力すら起きない。


「まぁそんな所だ、今更いうことになったのは『海の王』が決めたことだ悪く思うなよ。次に二点目だ。お前と始めて会った際にとてつもなく気配を隠してこちらを監視していた奴がいるが知っているか?」


「いや?知らないね。ジェバル君の仲間とは一回顔を合わせたから分かるけど見た目とかは分かるの?」


「見た目というよりお前でさえも気づかないほどなのか…確かに宣言した際にもいたり何ならお前に張らせた結界を破壊もせずに通り違う都市に移動していることが分かっている、結界を壊さずに張らせた本人でさえも気づかせない技量の持ち主とはな…」


「結界を壊さずに海底都市を移動しただなんて無理に決まっている、だって壊せたとしても何等かの違和感を感じる筈なのに…」


「取り敢えずそいつにだけは気をつけておけ」


 守護者がそう言った途端足元に転移魔法が展開され気づいた時には塔の入り口前に移動していた。横には気を失っているアウェル君がいたが今はそっとしておいてあげよう…さっき守護者が言っていたことも不思議で仕方がなかった。

それはそうと残りの一組は書くと阿鼻叫喚を表すような物になるのでカットです

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