新星
ギルドカードをもらってから一週間経っていた。初めにギルドマスターは俺のボロボロの剣を見て自分だけの専用の武器を造ってくれる鍛冶場に連れていってくれた。
そこでは鍛治士のウェルドさんに出会い、少し時間がかかったが武器を造ってもらった。その武器がこれ“新星【夜光珠】”である。
これの強いところは魔法の出し入れが可能で格納があって三つまでが限度。それと多少の魔法の反射というところだ。色々と依頼を受けながらだがすごく使いやすくて助かっている。
そして、僕は今ダンジョンで狩りをしています。
「ジャックさん 右に死累人の大群です!」
「了解だ。任せておけ」
襲いかかってくる死累人を弓から放たれた矢が頭にぶつかり爆ぜる。それに便乗して垂れて流しておいた油が燃え移り燃えながら死んでいった。 そんなことを数時間続けてやっていた。この地獄みたいなのはいつ終わるのだろう…
「やっと終わりましたね」
「あぁ…こんだけ弓を射続けたのは初めてだったが、 お前の方が大変だったろうに見た感じお前に注意が向かれてていたのにも関わらずこの量を倒したのはさすが【水浪の泡沫】のジェバルだな…」
今はこうしてゆったりと丘の上でお話ができてるが後ろには死累人の屍の山ができている。ここ最近死累人の量が増えていることもあってギルドにいる冒険者の方々も忙しそうだった。まだどこから出現しているかはわかっていないのだがこんなにも出てきて対処するのにかなりの労力がかかっている。
それに、今もこうして二つ名で呼ばれるようになったのである。狼のようにとても強く、そして泡のようにすぐ消えることから名付けたらしい。
「魔石も集まったことですし戻りましょうか」
「そうだな…」
歩いていると、ジャックは足を止めて弓を構え始め動いた時には首に矢が三本ほど飛んできていた。
「【解放せよ】」
しかし剣から飛び出した風魔法【疾風】がその矢を吹き飛ばした。落ちた矢がカランと音を立て後ろを振り向く。
「これは、ここに来る前に決めた“契約”と違うことですよね」
低く鋭い声で相手を威嚇する。ジャックは何も言わずにこちらの様子を窺っているがもうしておいた。指パッチンが響いた時にはジャックの姿はそこにもういなかった。
「はぁーもうこれで七回目だよ…」
こんなことは何回もやられている。まず、二人組で行く際には新しく覚えた契約魔法【真実の鎖】で双方の取り分や攻撃を起こした際には相当の仕打ちをすると警告したのだがこういうことが繰り返されているのだ。
今、消えてしまったジャックさんは今頃ギルドマスターとこれからの未来についてのお話をしているでしょう…
手荷物はこうして【真実の鎖】を貫通するからこうして持てるから二人組での報酬は10対0でこっち が得することになる。これも生きる為だからねしょうがない。
一人寂しくギルドに戻っていった。なんか今日の夕日は一段と輝いて見えた。ギルドに帰るとギルマスに呼ばれた。これも恒例化して来てる。
「はい、ジェバルです。戻ってきましっ!うわぁ…」
扉を開けると椅子に縛られていたジャックさんが鼻から血をダラダラ流しながら白目を剥いていた。ここまでそうさせたのはギルマスである。
「おう、戻ったかジェバル。今回も災難だったな」
「ええ…まぁそうですが…そこまでしなくてもいいかと思いまして…」
ギルマスは思いっきしジャックさんを殴る。すると、ジャックさんはうぐっ!って言いながら目を覚ました。
「おはよう“契約破り”のジャック君。君が中々喋ってくれないからその被害にあった当人さえも来てしまったぞ?」
ジャックさんはこちらを見て助けを乞う目で見るがこれはこれ、そっぽを向いておく。ギルマスが拳を構えて殴ろうとした瞬間
「止めてくれ!止めてくれ!あの鉄で殴られるような痛みはもう嫌なんだ!答える!答えるから!」
泣きじゃくりながら情報を吐くのを見るのもこれで七回目だ。全て嘘だったが今回こそはこういうことをする前に本当の事を知りたい。俺のことを暗殺しようとしたその理由を
□???□
暗く圧迫したような空間で悩み続けていた。
この終わらない喪失は何なのだろう…
友が一向に俺の元にやってこない…何故だ?間違えたことはなかったはずだ…なぁ…共に盃を交わした友よ。来てくれないのなら…強行するしか無くなってしまうじゃないか…まただ…また意識が遠のいていく…いつまでこれを繰り返さないといけないのだ…
これにて序章の終わりです。ここまで読んでくださりありがとうございます!これからも投稿していくのでどうかよろしくお願いします!




