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257話 反逆者-2

「……最近のライル様は、やり過ぎなんです……」


「民衆が繁栄してこそ、国が安定し、商売もうまくいきます。今のライル様のやり方では……」


 元冒険者ギルド職員のアイシャ、商会長の娘スピカまでもが苦言を呈する。

 これで5人の反逆者だ。


「おい、ロゼリア。こいつらを皆殺しにしろ」


 俺は近衛騎士団団長ロゼリアの名前を呼ぶ。

 彼女とは俺が幼少の頃からの付き合いだ。

 忠誠心は折り紙つきだし、実力も申し分ない。

 そのはずだったのだが――


「……私は貴方様の指示には従えません」


「はぁ?」


 ロゼリアの言葉に、俺は首を傾げる。

 そんな俺の反応に構わず、彼女までもが剣を構えた。

 馬鹿な……。

 何が起きているというのだ?


「……まぁいい。ならば、ミルカとサテラだ。お前らは俺の言いなりだろ? 俺の平穏――いや、愛する子どもを含めた家庭の平穏のため、反逆者を皆殺しにしろ」


 俺は近くにいた2人の少女に命令する。

 村娘ミルカと山娘サテラだ。

 彼女たちはそれぞれ、俺の子を生んでいる。

 忠誠心とはまた違うだろうが、彼女たちが俺を裏切るはずがない。

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