表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

254/307

254話 恐怖の象徴-5

「南部にある『水の街』を統治する領主だ」


「ああ、あいつか……」


 俺はポンと手を打つ。

 俺が征服した『ナタール連邦』は、小国からなる連合国家だ。

 その統治体制は各国で異なっていた。

 南部方面にあった『水の街』は、特殊な魔道具によって水運が発達している街だった。

 その特殊な魔道具は、領主一族でしか発動できない。

 だから、領主や統治体制はそのままにしておいてやったのだが……。


「ご主人、どうすればいい?」


「……? 分かりきったことだろう? 反逆者は殺せ」


 俺は当然の答えを口にする。

 レスティはぽかんとした表情になった。


「い、いや……。領主を殺したら、あの一帯に深刻な水不足が発生するぜ?。何人の民衆が死ぬか……」


「ああ、そういうことか」


 俺は理解した。

 レスティも、意外に優しいところがあるんだな。


「愚民が何人死のうと、関係ないな。そんな愚鈍な領主の下で暮らしている時点で、同罪だよ」


「なっ……!? ご、ご主人……? さすがにそれは……」


 レスティは狼狽える。

 本当に優しい奴だなぁ。

 彼女は人族から奴隷として虐げられていたし、復讐心に燃えていると思っていたのだが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ