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241話 ルーシーの蘇生-4

「ああ。奴がルーシーに手を出すことは二度とない。俺と共に、幸せになろう」


「ら、ライル様……」


 ルーシーはやや戸惑いつつも、頬を赤らめる。

 そして、ギュッと抱き返してきた。


「でもさ……。何か、おかしな感じがすんだ……」


「ん? どういうことだ?」


 俺は聞き返す。

 すると、ルーシーは困惑と恐怖が入り混じった表情で言った。


「頭の中に……誰かの声が響いてくるんだよ……。それも1人や2人じゃない……。たくさんの人たちが『助けてくれ』『ここから出して』って叫んでいて……」


「何だ、そんなことか」


「そんなことって……」


「俺はルーシーを蘇生させるため、エリクサーを作ったんだ。おそらく、その素材にした有象無象の魂の残滓だろう。安心しろ。それらは全て、もう死んでいる存在だ」


 俺はそう説明する。

 そんな者たちの魂なんかより、ルーシーが無事に生き返ったことの方がよっぽど嬉しい。

 正直、どうでもいい。

 ルーシーもすぐに納得してくれるだろう。

 俺はそう思った。


 だが、彼女の表情は一向に晴れない。

 それどころか、ますます表情が険しくなっていくのだった。

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